二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
番号:AS25823 刀:白鞘入り(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣) 銘文:皇都住吉原国家精鍛之 昭和十九年八月吉日 (弊社では刀工の出来映えにより、最上作、上々作、上作、普通作と分類しております。本作は吉原国家の作品の中でも上々作にランクされる逸品です。) ハバキ:銀一重ハバキ 長さ:67.2 cm (2尺2寸1分) 反り:1.6 cm (5分3厘) 目釘穴:1個 元幅:3.21 cm 先幅:2.29 cm 重ね:0.80 cm 刀身重量:855 g 時代:昭和十九年八月(1944年) 体配:身幅広く重ね厚め、大切先となり反り深く、姿の整った一振りです。区(まち)もしっかりと残っております。 地鉄:小板目肌よく詰み、肌目が明瞭に見て取れる精良な地鉄です。 刃文:沸出来の互の目乱れ。帽子も乱れ込んで返っています。 特徴:吉原国家(本名:吉原勝吉)は明治26年(1893年)茨城県生まれ。昭和7年に日本刀鍛錬伝習所に入所し、昭和13年には陸軍受命刀匠の指導員として作刀に従事しました。名工・笠間繁継の門下として知られ、存命中から高い技術を持つ刀匠として評価を確立していました。昭和45年5月20日没。本作は終戦のわずか一年前、昭和19年に精鍛された一振りです。 歴史的背景:昭和19年(1944年)8月、太平洋戦争が激化する中、日本では都市部の学童疎開が本格化しました。8月4日より東京などの大都市から地方への集団疎開が開始され、空襲や食糧難から子供たちを守るための措置が取られました。また、8月3日にはテニアン島の日本軍が玉砕。同島はその後、B-29による日本本土爆撃の主要拠点となりました。8月22日には対馬丸事件が発生するなど、戦況が極めて緊迫していた時期にあたります。 特別保存刀剣鑑定書 弊社鑑定書 葵美術評価鑑定書




Tokyo · 1926-1989頃
現在5点販売中
昭和から現代へ 断絶と再生
二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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