二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
吉原国家は祖父の初代国家から技術を学び、昭和57年、37歳の若さで無鑑査に認定され三代目国家を襲名。伊勢神宮で20年に一度行われる式年遷宮では御神宝太刀の製作を生涯三度も行うなど、現代刀工を代表する一人。映画ラストサムライに刀鍛冶として出演し、海外では作刀実演などを行うなど現代刀剣界の発展にも尽力し、平成20年には東京都無形文化財の指定を受けている。 作柄は備前伝の華やかな出来口が多く、また清麿に魅せられ相州伝も研究する。令和5年没。 本作は備前一文字を彷彿とさせる優刀。広い身幅に太めの棒樋を掻き、深い反り格好が凜々しい。得意の重花丁子刃文は花びらが連なるような華やかさで、適度な小沸に葉が淡く働いて足長く、刃巾広いが高低差があって外連みがない。小板目肌はよく練れて疵気もなく、帽子は焼き深く乱れ込み。太刀のように茎にも反りをつけ、樋は茎の中央まで掻き流す。総体的に健全で、国家の典型的な地刃を楽しめる。 付属の打刀拵は黒呂鞘に黒柄巻で渋くまとめ、龍の縁頭と目貫は現代金具を用いているが鐔は江戸期の雲龍図で合わせている。















Tokyo · 1926-1989頃
現在5点販売中
昭和から現代へ 断絶と再生
二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
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