孟宗図鐔 無銘(水戸) -Mumei (Mito)- 縦88.6ミリ 横78.6ミリ 切羽台厚4.2ミリ 重量161グラム 江戸後期 Late Edo period 附属 保存刀装具鑑定書、桐箱 水戸金工は常陸国水戸藩の庇護のもと江戸時代中期以降に大きく発展した金工の一派です。初期には京都や江戸の金工の影響を受け、その後は奈良派や横谷派をはじめとする高度な彫金技術を積極的に取り入れながら独自の作風を確立しました。鉄地や赤銅地を用い、高肉彫に金・銀・赤銅・素銅などを巧みに用いた色絵を特色とし、中国故事や歴史人物、花鳥風月などを立体感豊かに表現した作品を数多く残しています。その優れた彫刻技術と格調高い意匠は江戸後期を通じて高く評価され、幕末から明治期にかけても優れた作品が制作されました。 本作は、中国二十四孝の一人として知られる孟宗が病床の母のため真冬に筍を探し求める故事を題材とした、水戸金工らしい高肉彫色絵鐔です。鉄地には潤いのある落ち着いた鉄味が備わり、表には鍬を携えて竹林に立つ孟宗を高肉彫で力強く表し、衣裳には象嵌色絵を施して華やかさと品格を添えています。 人物の穏やかな表情や柔らかな衣紋の起伏、竹葉の繊細な彫刻はいずれも巧みで、水戸金工の高い技量がうかがえ、裏面は竹のみを簡潔に配した構図とすることで表裏の対比を生み、故事の静かな情景を印象深く演出しています。 地鉄・彫口・色絵のいずれも完成度が高く、水戸金工の魅力を存分に備えた優品です。










水戸派
江戸
常陸
無銘
保存 (NBTHK)
町彫 · 常陸
現在81点販売中
水戸派は江戸時代後期から幕末にかけて、常陸国水戸藩を中心に発展した刀装金工の一派である。篠崎勝茂を直系とする水戸金工群は、藩の庇護のもとで御用彫物師の地位を確立し、赤銅魚子地に高彫という手法を用いた作品を数多く制作した。横谷派の影響を受けつつも独自の様式を展開し、人物図を得意とする玉川派の系譜を引く工人たちが、牡丹獅子図や七福神図などの吉祥文様を立体的な彫技で表現した。 代表的な工人である生涼軒萩谷勝平は、文化元年に水戸に生まれ、篠崎勝茂の門に学んだ後、天保十五年より藩の御用彫物師となった。通称を弥介といい、門人にこの一字を与えたことでも知られる。勝平の作品は赤銅魚子地に高彫という技法を用い、銀象嵌や金布目象嵌を豊富に施した華麗な作風を特徴とする。獅子の巻毛や牡丹の花弁を実に立体的に彫り上げ、色絵も的確で隙のない工法により、質感に富んだ鮮やかな仕上がりを見せる。竜田川図や流水紅葉散図などの自然文様においても、高い技術による完成度の高い表現を残している。 水戸派は多くの優れた門人を育成し、勝平の門からは滑川貞勝、海野勝珉、鈴木勝容などの名工が輩出している。海野美盛の門人である海野美秋、海野美春も人物表現に巧みで、師の玉川派の流れを汲む丁寧な色絵技法を受け継いだ。額川保誠のような後期の工人たちは、家紋散図など正統的な形式による作品を制作し、幕末の水戸金工群の充実ぶりを示している。水戸派の作品は堅実丁寧な技が光り、幕末金工史における重要な位置を占めている。
銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトお求めになられた商品とは異なる商品をお届けしてしまった場合や、表記内容と現物とに大きな隔たりなどがあった場合を除き、基本的に返品はお受けいたしません。返品をご要望の場合は、商品到着後3日以内に御連絡の上ご返送下さい。
孟宗図鐔 無銘(水戸) -Mumei (Mito)- 縦88.6ミリ 横78.6ミリ 切羽台厚4.2ミリ 重量161グラム 江戸後期 Late Edo period 附属 保存刀装具鑑定書、桐箱 水戸金工は常陸国水戸藩の庇護のもと江戸時代中期以降に大きく発展した金工の一派です。初期には京都や江戸の金工の影響を受け、その後は奈良派や横谷派をはじめとする高度な彫金技術を積極的に取り入れながら独自の作風を確立しました。鉄地や赤銅地を用い、高肉彫に金・銀・赤銅・素銅などを巧みに用いた色絵を特色とし、中国故事や歴史人物、花鳥風月などを立体感豊かに表現した作品を数多く残しています。その優れた彫刻技術と格調高い意匠は江戸後期を通じて高く評価され、幕末から明治期にかけても優れた作品が制作されました。 本作は、中国二十四孝の一人として知られる孟宗が病床の母のため真冬に筍を探し求める故事を題材とした、水戸金工らしい高肉彫色絵鐔です。鉄地には潤いのある落ち着いた鉄味が備わり、表には鍬を携えて竹林に立つ孟宗を高肉彫で力強く表し、衣裳には象嵌色絵を施して華やかさと品格を添えています。 人物の穏やかな表情や柔らかな衣紋の起伏、竹葉の繊細な彫刻はいずれも巧みで、水戸金工の高い技量がうかがえ、裏面は竹のみを簡潔に配した構図とすることで表裏の対比を生み、故事の静かな情景を印象深く演出しています。 地鉄・彫口・色絵のいずれも完成度が高く、水戸金工の魅力を存分に備えた優品です。










水戸派
江戸
常陸
無銘
保存 (NBTHK)
町彫 · 常陸
現在81点販売中
水戸派は江戸時代後期から幕末にかけて、常陸国水戸藩を中心に発展した刀装金工の一派である。篠崎勝茂を直系とする水戸金工群は、藩の庇護のもとで御用彫物師の地位を確立し、赤銅魚子地に高彫という手法を用いた作品を数多く制作した。横谷派の影響を受けつつも独自の様式を展開し、人物図を得意とする玉川派の系譜を引く工人たちが、牡丹獅子図や七福神図などの吉祥文様を立体的な彫技で表現した。 代表的な工人である生涼軒萩谷勝平は、文化元年に水戸に生まれ、篠崎勝茂の門に学んだ後、天保十五年より藩の御用彫物師となった。通称を弥介といい、門人にこの一字を与えたことでも知られる。勝平の作品は赤銅魚子地に高彫という技法を用い、銀象嵌や金布目象嵌を豊富に施した華麗な作風を特徴とする。獅子の巻毛や牡丹の花弁を実に立体的に彫り上げ、色絵も的確で隙のない工法により、質感に富んだ鮮やかな仕上がりを見せる。竜田川図や流水紅葉散図などの自然文様においても、高い技術による完成度の高い表現を残している。 水戸派は多くの優れた門人を育成し、勝平の門からは滑川貞勝、海野勝珉、鈴木勝容などの名工が輩出している。海野美盛の門人である海野美秋、海野美春も人物表現に巧みで、師の玉川派の流れを汲む丁寧な色絵技法を受け継いだ。額川保誠のような後期の工人たちは、家紋散図など正統的な形式による作品を制作し、幕末の水戸金工群の充実ぶりを示している。水戸派の作品は堅実丁寧な技が光り、幕末金工史における重要な位置を占めている。
銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトお求めになられた商品とは異なる商品をお届けしてしまった場合や、表記内容と現物とに大きな隔たりなどがあった場合を除き、基本的に返品はお受けいたしません。返品をご要望の場合は、商品到着後3日以内に御連絡の上ご返送下さい。