説明

刀剣番号:23138 脇差:白鞘入り(NBTHK 特別保存刀剣) 銘文:白川家臣正繁 寛政改元八月日 因八木氏之需 於武陽駿岱作之 新々刀:上々作:磐城 (当店の格付けは、最上作、上々作、上作、普通作の4段階となっております。本作は上々作にランクされる作品です。) 研磨済み ハバキ:金着二重ハバキ 長さ:51.5 cm (1尺7寸0分) 反り:0.6 cm (2分) 目釘穴:1個 元幅:2.93 cm 先幅:2.2 cm 重ね:0.81 cm 刀身重量:585 グラム 時代:江戸時代 寛政元年 体配:身幅やや広く重ね厚い。反り浅く大振りの切先となる、体配の整った大脇差。 地鉄:小板目肌よく詰み、地沸つき地景が入る。精良な地鉄。 刃文:沸出来、表裏の揃った刃文。匂口深く互の目乱れとなる。帽子は一枚風に返り、深く焼き下げる。 特徴:正繁は三代氏繁の弟にあたります。二代氏繁の没後、兄弟二人で氏繁の名を継いだと思われますが、兄が早世したため、実質的には弟である正繁が三代氏繁を継承したと伝えられています。通称を浅七といい、当初は氏繁と銘じましたが、後に正繁と改めました。松平定信に仕え、江戸に居住。享和三年四月五日には甲斐守を受領しました。定信より「神妙」の二字を賜り、傑作にはその文字を刻んでいます。作風は当時流行した濤瀾刃を得意とし、また彫物にも長けていました。本作は茎の保存状態も極めて良好です。 葵美術より一言:本作は非常に珍しい銘文が切られており、資料的価値も高い逸品です。白河藩のお抱え工であった正繁が、寛政元年八月に八木氏の求めに応じて武州駿河台にて制作した一振りです。ぜひお勧めいたします。

Wakizashi : Shirakawa Kashin Masashige(NBTHK Tokubetsu Hozon Token)
Tokuho

Wakizashi : Shirakawa Kashin Masashige(NBTHK Tokubetsu Hozon Token)

脇差

¥650,000

世界81社の刀剣商を横断追跡 · 価格履歴 · 売却アーカイブ

仕様

長さ

51.5 cm

反り

0.6 cm

元幅

2.93 cm

先幅

2.2 cm

流派について

Tegarayama School手柄山派

手柄山は播磨国姫路を本拠とする新々刀期の一門で、説示によれば手柄山の麓に住したことから代々その地名を姓としたという。一門の中心となる正繁は、通称を朝七といい丹霞斎と号した工で、三代目手柄山氏繁の弟にあたり、初め四代目氏繁を襲名したのち正繁と改めている。初代大和大掾氏重の末葉であると記され、播州姫路に系譜を引く家系であることがうかがえる。天明八年、奥州白川(白河)の藩主松平定信の抱え鍛冶となって江戸に移り住み、神田駿台を作刀の地とした。享和三年四月には甲斐守を受領し、文政の初年頃には一時大坂でも鍛刀したのち再び江戸に戻っている。晩年には楽翁すなわち松平定信から「神妙」の二字を賜り、会心の作にこれをきったと伝える。一説に江戸に出て水心子正秀に学んだとも記され、姫路に発した手柄山の鍛冶が藩公の抱え工として江戸へ展開していった経緯が説示の各所に共通して語られる。 作風は、説示が一様に記すとおり、津田越前守助広に私淑した濤瀾風の大互の目乱れを本領とする。鍛えは小板目肌がよくつみ、地沸が厚くつき、地景が細かに入って地鉄の冴える点が共通して挙げられる。刃文は元を直ぐに焼き出し、その上にのたれや大互の目を交えて濤瀾状の乱れを焼き、足・葉が入り、匂深く小沸がむらなく厚くつくものが多い。処々で強く沸づき、飛焼・湯走り・棟焼・島刃を見せ、砂流しがかかり金筋が頻りに入って、匂口が明るく冴えるのを特色とする。帽子はおおむね直ぐに小丸へ結び、掃きかけのかかるものもある。乱れの間に尖りごころの刃を交えるのは同工の特色と説示が指摘しており、また矢筈風の刃を交える作も認められる。濤瀾乱を主調としながら、説示にいう浅いのたれや直刃の作域も併せ持つ。茎は生ぶで先を浅い入山形とし、鑢目を大筋違に化粧をかけ、指表棟寄りに太鏨大振りの長銘を、裏に年紀や作刀地・注文者銘をきる構成が、見分けの手がかりとして繰り返し記されている。 鑑定の要点は、整然と崩れず焼かれた大互の目を主調とする濤瀾乱、むらなく厚くつく小沸、明るく冴える地刃の働き、そして尖りごころの刃という同工の癖にある。説示には、珠追龍や梵字・三鈷柄剣、昇龍といった刀身彫刻を正繁自身が手がけた作が挙げられ、茎にその旨を記すものもあって資料的価値が高いとされる。年紀のあるものは寛政から享和に及び、東武駿台・武陽駿岱と記す江戸作のほか、石州出羽の鉄を用いたと銘するものや、古河藩士小杉為長、渡辺崎右衛門美政らの注文に応じた作が伝わる。松平定信の抱え工として江戸に出て助広風の濤瀾乱を得意とした上手の工として、説示は手柄山正繁を新々刀の一典型に位置づけている。

刀剣商

葵美術

aoijapan.com

¥650,000

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