応仁の乱が足利の体制を砕いた後、戦国の一世紀はほとんどすべての国を武装させた。この時代は選ぶ目に報いる。並の作は多いが、その傍らには第一級の注文打ちが立っている。
在銘の正宗と聞いて驚くが、著名な相州正宗以外にも同銘の鍛冶が銘鑑に記載されている。鑑定書には国不明、時代室町後期と追記され、その時代に限定すると相州(永正頃1504~)、武州(大永頃1521~)伊勢(天文頃1532~)、大和(天文頃1532~)、備後(天文~天正頃1532~1591)に正宗と名乗る鍛冶がいる。銘振りや作柄から推測すると大和と備後は除外できるが、資料少なく、また現存数も僅かと思われ国の特定に至らなかったと思われる。 本作は南北朝期の寸延短刀を連想させる体配で、平造りに反りがついて棟は三ッ棟。板目に杢目を交えた地鉄に地景入って古さを感じ、淡い小沸出来の直刃は僅かに乱れて帽子は小丸に返っている。生ぶ茎は錆色良く、極端なタナゴ腹の形状は相州伝の名工、長谷部国重に似ている点が興味深い。やや疲れや疵気もあるが正宗銘で鑑定が付くのは稀で、探究心が刺激される一振。保存刀剣鑑定書附。














大和 · 1573-1592頃
刀剣大鑑 上位87%
室町時代
応仁の乱が足利の体制を砕いた後、戦国の一世紀はほとんどすべての国を武装させた。この時代は選ぶ目に報いる。並の作は多いが、その傍らには第一級の注文打ちが立っている。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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