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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 粟田口
  3. 則國

Awataguchi Norikuni

則國

特重
巻 14, 番 2 · 短刀

Awataguchi Norikuni

則國

評価作品15点

国山城時代Teio (1222–1224)時代区分鎌倉流派Awataguchi伝法山城伝師匠Kunitomo刀工大鑑3,000(上位1%)種別刀工コードNOR145
1国宝
2重要文化財
3重要美術品
3特別重要刀剣6重要刀剣

概要

粟田口則国の記録の中心には、生ぶ茎二字有銘の太刀が立つ。附帯する古鞘の由緒書きには北畠顕家が後醍醐天皇より拝領した旨が記され、平成十年に重要刀剣、同十二年に特別重要刀剣の指定を受けた。則国は藤馬允と称し、粟田口六人兄弟の長兄国友の子にして左兵衛尉国吉の父、年代は嘉禎頃(一二三五〜三八)と伝える。父や叔父たちの御番鍛冶の世代と、国吉・吉光の短刀の時代とを繋ぐ世代であり、戦前の認定記録には「隠岐の番鍛治を勤めたという」所伝も見える。各説明書が一様に説くところはひとつ、有銘確実な遺例は太刀・短刀ともに僅少であるということである。

現存の大半を占める短刀は、平造・三ッ棟、身幅尋常にして内反りがつく。鍛えはよく約んだ小板目で、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入る。その上に小沸の穏やかな直刃を匂深く焼き、小互の目や浅いのたれ、小足を交える。刃中には金筋・砂流しが細かにかかり、帽子は直ぐに品よく小丸に返り、時に掃きかける。表裏には護摩箸を彫り、素剣を伴うことが多い。その護摩箸は間隔が狭く棟に寄って彫られ、説明書はこれを「一派の各工に共通する手癖」と述べる。やや大振りの二字銘を負う黒田家伝来の短刀は、出来映のみならず地・刃・姿態共に健やかな「同工屈指の優品」と評された。

地鉄はまさに一派の名を負う。第四十六回重要の生ぶ無銘太刀について、説明書は小板目が極く約み、微塵の地沸によって「潤いのある梨子地状の肌合」となり、沸映りが立ってかねがよく冴えると記す。在銘太刀は板目に杢を交えて肌合がやや大きいが、総体によく錬れて温潤であり、「流石に粟田口物の地がねの美点をよく表し」ていると述べられ、地には淡い地斑映り風が立つ。

説明書は作風を形で分ける。太刀には直刃調に小乱れの交じるものがあるが、短刀は「穏雅な直刃が一般的」である。稀な在銘太刀の手はこうである。細身で腰反り高く、踏張りがついて小鋒に結ぶ典雅な姿に、区上を僅かに焼落す。働きは中程より下半に集まり、小乱れに小丁子・小互の目を交え、上は穏やかな直刃、帽子はほぼ直ぐに焼詰めごころとなる。佩表の細く短い腰樋は古来「忘れ樋」と称され、鎌倉期の太刀にしばしば見られるものである。銘は二字、短刀にはやや大振りに切り、銘字の国が子の国吉に近似する点が鑑定上注目される。記録には本阿弥家の極めが連なる。寛永十六年の光温折紙、正徳三年の光忠折紙、十九代忠明と思われる朱銘であり、これらは後世の鑑定家による極めであって在銘ではない。幕末の石堂運寿是一が則国作を磨上げた旨を茎に切り付けて残した刀も、「資料的に大変珍重される」一口と評される。

同門の中での位置は、向きの異なる二つの観察で定まる。短刀の作風について説明書は「国吉、吉光に共通しているが、比較的沸が強い」と述べ、朱銘の一口についても「刃中の沸が強い」と記す。しかしその強さが刃文を乱すことはない。無銘の極めはむしろ抑制から導かれ、第四十六回の太刀については「刃文の状がさまで小模様に複雑に乱れない点が同工の有銘作に繋がる」と説かれた。一派の乱れの手は叔父国安にあり、則国自身の小乱れは太刀の、それも下半にのみ現れる。黒田家伝来の第二十回特別重要短刀が、直ぐ調に浅くのたれて小互の目を交えた乱れ主調の出来として特筆されるのは、それが例外なるがゆえであり、同工の作域を知る好資料とされる。

指定を受けた作は十五口。稀な在銘太刀のうち三口が重要文化財に指定され、内一口は国宝に昇格した。ほかに特別重要刀剣三口、重要刀剣六口、戦前の重要美術品三口を数え、刀工大鑑の評価額は三〇〇〇(上限三五〇〇)に及ぶ。国宝・重要文化財の三口は公の財として永く伝えられ、市場に出ることはない。記録ある所蔵には熱田神宮・京都国立博物館が見える。伝来もまた重い。在銘太刀の後醍醐天皇より北畠顕家拝領の古伝、藤巴紋散らしの合口拵を伴う筑前黒田家、寛永十六年の折紙を伴う伊予西条藩主松平家、戦前の重美短刀二口を蔵した毛利元道、さらに池田家の名が連なる。特別重要・重要の級は併せて九口に過ぎず、その多くは久しく同じ手に伝えられてきた。則国の作が市に現れることは稀であり、在銘の一口であれば、蒐集家が出会いうる最も稀な機会のひとつとなる。

鑑定

形で分かれる一様の粟田口風。短刀は沸の強い穏やかな直刃、稀な太刀は僅かな焼落しに下半の小乱れ

粟田口則国は藤馬允と称し、粟田口六人兄弟の長兄国友の子にして左兵衛尉国吉の父、年代は嘉禎頃と伝え、御番鍛冶の世代と国吉・吉光の短刀の時代とを繋ぐ工である。有銘の遺例は太刀・短刀とも僅少。よく約んだ粟田口の小板目に地沸微塵に厚く地景の入る地に、小沸の穏やかな直刃を匂深く焼く。短刀には棟寄りの護摩箸を彫り、稀な在銘太刀は区上を僅かに焼落し、下半に小乱れ・小丁子を交える。同門との見どころは双方向で、沸は国吉・吉光より強く、しかし刃文は叔父国安のごとく小模様に複雑には乱れない。

鑑定の決め手

既プロファイルの粟田口同門(久国・国安・国吉・吉光)にはない特徴

作品の13%

逆方向の見どころ。小乱れは太刀にのみ見え、刃文がさまで小模様に複雑に乱れない点こそ無銘の作を有銘作に繋げる極め所である。一派の乱れの手は国安である

作風の変遷

約んだ小板目に小沸の穏やかな直刃(典型・形で分かれる)

よく約んだ小板目、太刀は杢交じりの板目に、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入り、時に淡い沸映りが立つ。地がねは粟田口らしく冴えて潤いがあると評される。刃文は小沸の穏やかな直刃調で匂深く、小互の目・浅いのたれ・小足を交え、刃中に金筋・砂流しが細かにかかる。帽子は直ぐに品よく小丸に返り、時に掃きかける。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
太刀(細身・腰反りの典雅、在銘作の僅かな焼落し、下半の小乱れ)— 稀な在銘の手。細身・腰反り高く踏張りつき小鋒、区上を僅かに焼落し、働きは中程より下半に多く、上は穏やかな直刃となる。無銘太刀の極めは刃文が複雑に乱れない点に拠る
短刀(内反り・沸の強い穏やかな直刃・棟寄りの護摩箸)— 現存記録十五点中十点が短刀。「短刀は穏雅な直刃が一般的」とされ、沸は国吉・吉光より比較的強い
研究

有銘確実な遺例は太刀・短刀とも「僅少」と繰り返され、銘は二字、短刀にはやや大振りに切る。「国」の字形が子の国吉に近似する点が銘の鑑定上注目される。

本阿弥家の極めが連なる。寛永十六年の光温折紙、正徳三年の光忠折紙、十九代忠明と思われる朱銘である。

大磨上無銘の刀には、幕末の石堂運寿是一が則国作を磨上げた旨を切り付けて残し、資料的に大変珍重されると評される。

指定

国宝1
重要文化財2
重要美術品3
御物—
特別重要刀剣3
重要刀剣6

名工ランク

0.66 (指定作品15点)

刀工の上位4%

伝来

伝来記録12件 の鑑定作品における Norikuni

伝来ランク

名家所蔵8点、伝来記録12件

刀工の上位7%

素点:2.78 / 10

刀姿

評価作品15点の分布

銘

評価作品15点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kunitomo
Norikuni
弟子(3名)
  1. 1.國吉Kuniyoshi1 販売中51指定
  2. 2.則國Norikuni
  3. 3.則國Norikuni

Awataguchi派

Awataguchi派の他の刀工

  1. 1.吉光Yoshimitsu50指定
  2. 2.國吉Kuniyoshi1 販売中51指定
  3. 3.國綱Kunitsuna18指定
  4. 4.久國Hisakuni21指定
  5. 5.國安Kuniyasu23指定
  6. 6.國友Kunitomo4指定
  7. 7.國清Kunikiyo4指定
  8. 8.景久Kagehisa1指定
  9. 9.國綱Kunitsuna1指定
  10. 10.國光Kunimitsu1指定
  11. 11.國延Kuninobu1指定
  12. 12.國光Kunimitsu2指定