NihontoWatch MonNihontoWatchBETA
MarketEncyclopedia
NihontoWatch Mon

NihontoWatchBETA

マーケット
事典
概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 粟田口
  3. 國吉

Awataguchi Kuniyoshi

國吉

特重
巻 19, 番 2 · 刀

Awataguchi Kuniyoshi

國吉

評価作品51点

国山城時代Kenji (1275–1278)時代区分鎌倉流派Awataguchi伝法山城伝藤代最上作刀工大鑑2,000(上位2%)種別刀工コードKUN1828
7重要文化財
5重要美術品
18特別重要刀剣21重要刀剣

概要

粟田口国吉の指定書のほぼ全てが名物「鳴狐」を引く。「左兵衛尉藤原国吉」と長銘する打刀式の大平造脇指で、新たに極められる作は今なおその作風に照らして読まれる。国吉は則国の子、一説に弟子と伝え、粟田口六人兄弟の長兄国友の孫にあたり、左兵衛尉に任じ、弟に国光がいる。子とも弟子とも伝える工に藤四郎吉光がある。弘安三年紀の短刀が実存し、古伝書の刀絵図に建治四年・弘安六年・弘安十年などの紀年銘が見られ、これにより粟田口派各工の年代が所伝通りであることが知られ、その活躍期は鎌倉時代中期と明らかにしうる。

作風について指定書は定型の評を繰り返す。地は小板目がよく錬れて地沸がよくつき美麗であり、刃は直刃に小乱れ・小互の目を交えて小沸よくつき、「地刃が来物よりも一段と強い」。とりわけ見どころとされるのが刃に沿って目立ってかかる二重刃で、『解紛記』は「手くせにたぶん二重刃ありて炮物のように地に銀浮くことも多し」と既にこれを手くせと名指している。時に三重刃となり、しばしば刃縁に連なる湯走りがこれをなし、帽子にまでかかる例がある。足・葉が頻りに入り、金筋・細かな砂流しがかかり、匂口は明るく冴えると繰り返し記され、帽子は直ぐに品よく小丸に返る。

地鉄は一派の代名詞を担う。小杢を交えた小板目が極くつんでよく錬れ、地沸微塵に厚くつき、細かな地景が入り、所謂梨子地肌を呈して沸映りが立ち、時に地斑調の肌合を僅かに交える。『古今銘尽』は国吉の鉄味を賞して「地の色底にきらめきあり、灰かつぎの天目の銀のごとし」と述べている。

確実な在銘の太刀は二口のみで、一口は夙に重要文化財、いま一口は平成九年の重要刀剣指定時に新出と記された細身で腰反り高く踏張りのつく優美な一口である。磨上げて茎下半に二字銘を有する別の一口も、特別重要指定に際し右の二口に極めて近似すると認められた。短刀は比較的多くて銘の大半を担い、剣も数口あり、大脇指は「鳴狐」唯一口である。短刀の姿は庖丁形にズングリしたもの・尋常なもの・細身で寸延びたもの・幅広で寸延びたものなど「頗る多様」で、来派の如く一律でない点が注目され、吉光同様に「区の処で焼き込んでいる」ことが多く、護摩箸や梵字を彫る。無銘は大磨上の刀が多く、身幅広く輪反り風につき、中鋒は猪首風につまり、直刃は小丁子・互の目を交えて賑やかとなり、二重刃が極めの拠り所となる。菖蒲造の一口は「鳴狐を大きくしたような」感を抱かせると評される。剣は先の張らない上品な姿で、「同作の剣にはしばしば沸の強いものがあり」と特筆される。銘は二字が常で、鏨は細い手・尋常な手・太い手など種々あり、年代差によるものであろうと記される。

吉光との関係について指定書は紀年から推す。国吉には弘安三年紀の短刀と古伝書の紀年押形があり、吉光には実存・押形ともに紀年が皆無であるから、両者は親子と言うよりは「年齢差の比較的少ない師弟」と考えるのが妥当とする。両者ともに太刀が寡作で短刀を得意とし、多様な姿態を共有する。一門の中での見どころも明らかで、二重刃は記録の半数近くに見え、吉光には稀で父則国には見えず、三重刃に至っては同門に例がなく、梨子地と名指されるのも本工の記録である。

藤代の格付けは最上作。指定を受けた作は五一口を数える。国宝はないが重要文化財が七口、戦前の重要美術品が五口あり、旧篠山藩主青山子爵家旧蔵の短刀を含む。特別重要刀剣一八口・重要刀剣二一口、両指定で三九口に上る。伝来も著しい。本阿弥光温折紙を伴う在銘短刀は伊予西条松平家に、無銘の短刀は冷泉家に伝来し、二字銘の特別重要の太刀は大久保一翁が所持して後に岩崎家に伝来、在銘の剣は尾張徳川黎明会の所蔵であり、在銘短刀の一口は鞘書に依れば徳川家千代誕生の御七夜に藤堂高睦が献上したと伝える。所在の知られるものは徳川美術館・京都国立博物館・彦根城博物館などに収まる。蒐集家にとって国吉は、粟田口の名の中では全く手の届かぬ存在ではない。重要文化財は市場の外に保存される文化財であるが、特別重要・重要の三九口こそ私蔵の一口に出会いうる層であり、その多くは二重刃を極めの拠り所とする大磨上無銘の刀である。かかる一口が市場に現れることは稀で、現れれば出色の機会となる。在銘の短刀はさらに少なく、確実な在銘太刀は二口に尽きるから、これに見える機会は一派の中でも最も稀な部類に属する。

鑑定

形で分かれる一様の粟田口風。多様な姿の内反り短刀と剣は静かな直刃、堂々たる無銘太刀は小乱れ・足の働きが増す。刃に沿う二重刃が常の見どころ

粟田口国吉は左兵衛尉と称し、則国の子、国友の孫にして、藤四郎吉光の父とも師とも伝える。弘安三年紀の短刀が実存し、古伝書の紀年と併せて鎌倉中期の工と明らかにしうる。極くつんだ粟田口の小板目に地沸微塵に厚くつき、所謂梨子地肌を呈して沸映りの立つ地に、小乱れ・小互の目を交えた明るい小沸の直刃を焼き、『解紛記』に手くせと記される二重刃が刃に沿って目立ってかかり、時に三重刃となる。地刃は来物よりも一段と強いと評される。在銘太刀は僅かに二口、短刀は頗る多様な姿で比較的多く、剣も数口あり、他に「左兵衛尉藤原国吉」と銘する大平造の脇指、名物「鳴狐」が存在する。

鑑定の決め手

作品の48% ・ 子とも弟子とも伝える藤四郎吉光比 4.8倍

作品の11%

既プロファイルの粟田口同門(吉光・則国)にはない特徴

沸映りは記録の四割に立ち、時に力強いと評される。地沸と相俟って、来物よりも一段と強いと評される地刃をなす

作風の変遷

梨子地の小板目に二重刃を見せる明るい小沸の直刃(典型・形で分かれる)

小杢を交えた小板目が極くつんでよく錬れ、地沸微塵に厚くつき、細かな地景が入り、所謂梨子地肌となって沸映りが立ち、時に地斑調の肌合を僅かに交える。刃文は明るい小沸の直刃に小乱れ・小互の目・小丁子を交え、足・葉が頻りに入り、金筋・細かな砂流しがかかる。刃に沿って『解紛記』のいう二重刃が目立ってかかり、時に三重刃となり、しばしば刃縁に連なる湯走りがこれをなす。帽子は直ぐに品よく小丸に返り、時に掃きかけ、ここにも二重刃がかかる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
剣(在銘数口・先の張らない上品な姿・強い沸)— 指定書が特筆する作域。在銘の剣が数口現存し、先の張らない上品な姿で、しばしば細直刃に帽子は焼詰めとなり、「同作の剣にはしばしば沸の強いものがある」と記される
太刀・大磨上の刀(鎌倉中期の堂々たる姿、小乱れ・足の働きの増す刃文)— 無銘の手。三十六点が無銘で、多くは身幅広く輪反り・腰反りのついた大磨上の刀、中鋒は猪首風につまる。直刃は賑やかとなり、丁子足・葉が厚く入り、金筋・砂流しがかかり、二重刃が極めの拠り所となる。現存二口の在銘太刀は対照的に細身で腰反り高く踏張りがつき、古調で優美である
短刀(内反り・頗る多様な姿・明るく静かな直刃・区際の焼き込み)— 在銘の手。記録六十一点中十九点が二字銘で、その多くが短刀。姿は庖丁形にズングリしたもの・尋常なもの・細身で寸延びたものなど頗る多様で、概ね内反りに傾き、吉光同様に区の処を焼き込むことが多く、護摩箸や梵字を彫る
研究

確実な在銘の太刀は二口のみで、内一口は重要指定時に新出と記された。短刀は比較的多く、剣も数口あり、大脇指は「鳴狐」唯一口である。

銘は二字で、鏨は細い手・尋常な手・太い手など種々あり、年代差によるものであろうと指定書に記される。「鳴狐」の長銘の他に「左兵衛尉国吉」の六字銘の短刀が記録される。

『古今銘尽』は国吉の鉄味を賞し、「地の色底にきらめきあり、灰かつぎの天目の銀のごとし」と述べている。

本阿弥家の折紙が伴う。光温折紙、また天和二年の光常折紙である。

金象嵌銘の刀が二口ある。一口は書体が本阿弥十二代の光常に近似すると判ぜられ、一口は本阿弥光遜の金象嵌である。

在銘短刀の一口に、山城物にままみられる富士形の帽子が焼かれると記録される。

指定

国宝—
重要文化財7
重要美術品5
御物—
特別重要刀剣18
重要刀剣21

名工ランク

1.15 (指定作品51点)

刀工の上位1%

伝来

伝来記録14件 の鑑定作品における Kuniyoshi

伝来ランク

名家所蔵3点、伝来記録14件

刀工の上位15%

素点:2.22 / 10

刀姿

評価作品51点の分布

銘

評価作品51点の銘の種類

販売中

系譜

Kuniyoshi
弟子(3名)
  1. 1.吉光Yoshimitsu50指定
  2. 2.國延Kuninobu1指定
  3. 3.吉正Yoshimasa

Awataguchi派

Awataguchi派の他の刀工

  1. 1.吉光Yoshimitsu50指定
  2. 2.國綱Kunitsuna18指定
  3. 3.久國Hisakuni21指定
  4. 4.國安Kuniyasu23指定
  5. 5.則國Norikuni15指定
  6. 6.國友Kunitomo4指定
  7. 7.國清Kunikiyo4指定
  8. 8.有國Arikuni2指定
  9. 9.國光Kunimitsu2指定
  10. 10.國光Kunimitsu1指定
  11. 11.景久Kagehisa1指定
  12. 12.國綱Kunitsuna1指定