吉岡一文字

一文字派派の中

時期12881394Bizen

1288–1394

国宝1
重要文化財5
重要美術品
御物3
特別重要刀剣18
重要刀剣172
205指定品総数
17名工数
39%在銘 39%
23%名工帰属 23%
3現在の出品

概要

福岡一文字派の隆盛が一段落した鎌倉時代末期、備前国吉岡の地に一文字派の流れを引く刀工群が興り、以後南北朝期にかけて栄えたものを吉岡一文字派と称する。同派には助光・助吉・助茂・助次・助義・助秀などが知られ、「助」の字を通字とする刀工が多い。なかでも助光は吉岡一文字を代表する刀工とされ、現存作には永仁・元応・元亨・嘉暦の年紀が見られる。助茂には延慶二年・貞和二年、助秀には正平十八年の年紀作があり、福岡一文字の後を承けた吉岡一文字が、鎌倉末から南北朝にわたって一派を継承していった歩みを年紀の上から辿ることができる。助次は居住地を吉岡から長船へ移したと伝えられ、吉岡一文字派が長船派へ合流してゆく過程を示す刀工として注目される。

作風は、福岡一文字の名残をとどめた大模様の華やかな乱れも稀には見られるものの、一般には乱れの中に互の目が目立ってやや小出来となるものが通例である。直刃を基調に丁子や小互の目を交えるもの、直刃に足の入るものなどがあり、焼に高低の出入りがさほど目立たず、総じて小模様に揃った穏やかな丁子乱れに落ち着くところに本区分の特色がある。地鉄は板目肌に杢を交えてよくつみ、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、乱れ映りが鮮明に立つ。刃中には小足・葉が繁く入り、匂口は締まりごころに小沸がよくつく。しばしば乱れが逆がかる点、また左近将監恒次の諸作に見られるように当代の長船物に近似してゆく傾向は、絢爛として大房丁子・蛙子丁子を奔放に焼いた福岡一文字の最盛期とは明らかに趣を異にしている。

吉岡を福岡と鑑別する要点は、まさにこの乱れの規模と性格にある。大模様に高低を競う福岡丁子に対し、吉岡では乱れがおとなしく揃い、丁子の中に互の目が立って小模様にまとまり、ときに逆ごころを帯びる。助光を筆頭とする代表工はこの作域を高い完成度で示し、助光と伝える無銘の上作には、丁子乱れに互の目・尖り刃を交えて華やかに乱れ、乱れ映りの立った優品が遺る。助茂の延慶・貞和年紀作、助秀の正平十八年紀の脇指、助次の永徳二年紀の太刀など、年紀を備えた作例は同派の編年を支える資料として貴重であり、とりわけ助次作に腰の開いた互の目が交じり応永備前の作風を予兆させる点は、吉岡一文字が次代の備前鍛冶へ橋渡しした流れを物語っている。

指定

205 指定 · 17 名工数

指定の位置づけ

重み付け指定指数 0.56(指定 46 点)

一文字の2時期中 第2位

一文字流派全体(1.19)を下回る

伝来

伝来記録のある作品 9 点

伝来の位置づけ

伝来指数 2.25(伝来 9 点)

一文字の2時期中 第2位

一文字流派全体(4.94)を下回る

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.恒次1321-132411
    流派内 5.4%
  2. 2.助光1299-13027
    流派内 3.4%
  3. 3.1288-12933
    流派内 1.5%
  4. 4.助吉1303-13063
    流派内 1.5%
  5. 5.助義1331-13496
    流派内 2.9%
  6. 6.吉安1247-12492
    流派内 1%
  7. 7.吉信1334-13382
    流派内 1%
  8. 8.親次1306-13082
    流派内 1%
  9. 9.助茂1308-13112
    流派内 1%
  10. 10.吉家1329-13312
    流派内 1%
  11. 11.則成1275-12781
    流派内 0.5%
  12. 12.助次Late Kamakura1
    流派内 0.5%
  13. 13.助次Late Nanbokucho1
    流派内 0.5%
  14. 14.助秀1346-13701
    流派内 0.5%
  15. 15.吉氏1331-13361
    流派内 0.5%
  16. 16.宗氏1326-13291
    流派内 0.5%
  17. 17.助行1319-13211
    流派内 0.5%

現在の出品

一文字派の他の時期