徳川の泰平のもと、大小は法度の定める身分の制服となり、需要は城下町、とりわけ江戸に集まった。工芸は二つに分かれる。目利きのための華やかな鑑賞の作と、截断の結果を金象嵌に刻む実証の刀である。
一貫斉中山義通(よしみち)は造り肌で有名な一貫斉義弘の養子で、江戸後期天保頃の刀工。父義弘は越中則重の末裔から肌物鍛えを学び、地景が浮き出すような独特の鍛錬を習得。義通も父と同じ鍛法を身につけ、その際立つ地鉄が特徴。 本作、身幅しっかりとした優刀で特に先幅が広いため豪壮な印象。くっきりとした大板目の見事な肌物鍛えが目を引き、互の目乱れ刃文の刃縁はその肌目で混然と働いている。茎は生ぶ無銘で当初から銘を入れておらず、大きめの切先は焼きも深く、総体的に健全そのもの。 幕末のガッシリとした拵に納まり、青貝散らし鞘は無造作な松葉文様で仕立てられ鉄地金唐草文様の割笄がつく。鉄地の縁と金地目貫の丸輪に花菱の比翼紋が由緒を語っている。保存刀剣鑑定書附。















上野 · 1830-1844頃
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江戸時代
徳川の泰平のもと、大小は法度の定める身分の制服となり、需要は城下町、とりわけ江戸に集まった。工芸は二つに分かれる。目利きのための華やかな鑑賞の作と、截断の結果を金象嵌に刻む実証の刀である。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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