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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 一文字
  3. 福岡一文字
  4. 宗忠

Ichimonji Munetada

宗忠

特重
巻 22, 番 7 · 太刀

Ichimonji Munetada

宗忠

評価作品5点

国備前時代Kenryaku (1211–1213)時代区分鎌倉流派Ichimonji伝法備前伝藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,000(上位8%)種別刀工コードMUN430
1重要文化財
2重要美術品
1特別重要刀剣1重要刀剣

概要

宗忠は古一文字、すなわち鎌倉時代初期の備前に興った福岡一文字派の最初期の世代の工の一人である。剣書は本工を福岡一文字、建暦の頃に置き、ある重要美術品はこれを銘鑑に同じ年代、おおよそ一二一一年から一三年に記される宗忠に該当するものとする。則宗・助真・吉房らによる一門の大いなる開花、大模様の丁子を焼く鎌倉中期の最盛期に先立つ世代であり、助宗・尚宗・宗吉・成宗・重久・貞真らと共に剣書が古一文字と呼ぶ初期の手に数えられる。説明書はその典型の姿を一種に限り、はっきりとこう記す。「太刀姿は細身で、小鋒のつまった古香あるものに限られている」と。

その手は、まずこの姿と、その下に横たわる古備前の地に読まれる。板目に杢目を交えて総体に肌立つ地鉄に、地沸つき地景入り、その上に古備前の鉄の映りが立つ。最も詳しく記された太刀では、その映りが地斑映りとなって現われ、説明書はとりわけこの点を重んじる。すなわち暗帯部が「確実に鎬を越えて高く現われている」処である。これは装飾ではなく年代の見どころであり、判者が鎌倉初期の年代を首肯させる根拠そのものである。鍛えが小板目につまれば映りはいよいよ冴え、戦前に記された磨上の太刀では、地はうるみごころの板目に鮮やかな乱れ映りが立つ。

刃文は初期一派の静かな範囲にとどまる。本工の刃は小丁子に小互の目・小乱れごころを交えた、最盛期の大きな房ではなく古一文字の小模様の丁子である。物打以上は直ぐ調に締まり、足・葉が入り、匂深く小沸よくつき、処々に金筋・砂流しがかかる。帽子は浅くのたれ込んで小丸となり、細身の在銘太刀では直ぐに小丸となる。最も賑わうところでも刃は匂と小沸に保たれ、その働きは大きな房ではなく足・葉に托される、説明書が後の華麗さと分かつ静かな作域である。

これほど僅かな現存作のうちにも、判者は一手の担う二つの作域を読む。一つは華やかなもので、「やや房の大きめな丁子の目立つ」ものとして際立ち、「華やかな出来口」と評される。説明書はこうした作風が古一文字に時折認められるものとし、特別重要刀剣指定の重久の太刀を一例に挙げる。いま一つは、より細身の在銘作に見る、匂深く小沸のついた静かな直刃調の小乱れである。両者は同じ古備前の地、いずれの刃を向けても年代を定める鎬を越える地斑映りによって繋がれる。ある重要美術品の太刀は「前掲(重美番号四五七番)の宗忠と同作である」と記され、本工の二口を相並べ得る数少ない例の一つである。

その両隣から本工を分かつのは、まさに極めの言うところである。一派鎌倉中期最盛期の大模様の華やかな丁子乱れとは、丁子の小ささと細身・小鋒の姿によって分かたれ、福岡の盛りの身幅広く猪首ごころの姿ではない。より素朴な古備前の工とは、刃に集まる丁子と、明るく高く立つ地斑映りによって分けられる。彼は備前最も輝かしき伝統の敷居に立ち、やがて福岡・吉岡・片山に育つ静かな根として、なお古色を遺しつつ、一門がその高みへ運ぶ丁子を既に集め始めている。

収集の観点では、稀な初期の名である。藤代の極めは上々作、刀工大鑑の評価も上位に位置する。国宝はなく、説明書は「宗忠有銘確実なものは現存二三口にとどまり」と記し、その銘振りを頗るよいとする。その記録は重要文化財一口、特別重要刀剣一口、重要刀剣一口を通じ、三口の在銘太刀が戦前に重要美術品に指定された。判者はある磨上の在銘太刀を「優れた出来を示した宗忠の秀作」と称える。その作は自らの来歴を負う。一口は島津家に伝わり、いま一口は西郷隆盛と親交のあった庄内藩士菅実秀の愛刀であった。特別重要刀剣・重要刀剣の級にはわずかに二口があるのみで、在銘の古一文字宗忠が世に出ることは稀であり、私蔵の一口は収集家にとって注目すべきもの、一文字いかに始まったかを語る証である。

鑑定

細身・小鋒の太刀に見る一人の古一文字の手の二つの作域:やや房の大きめな丁子の目立つ華やかな手と、肌立つ板目・鎬を越える地斑映り、これに添う匂深く小沸の直刃調の小乱れと、いずれも同じ古備前の地により鎌倉初期古一文字に繋がれる

宗忠は鎌倉時代初期の備前に興った福岡一文字派の最初期の世代、古一文字の刀工の一人である。剣書は本工を福岡一文字、建暦(一二一一~一三)頃に記し、説明書は有銘確実なものは現存二三口にとどまると伝える。説明書は本工の典型を一種に限る。すなわち細身で小鋒のつまった、古香ある太刀である。板目に杢目を交えて総体に肌立ち、地沸つき地景の入る地鉄に、本工の地は古備前の映り、最上手では暗帯部が確実に鎬を越えて高く立つ地斑映りとなった乱れ映りを伴い、これにより説明書は鎌倉初期の年代を首肯する。刃文は小丁子に小互の目・小乱れごころを交え、物打以上直ぐ調となり、足・葉入り、匂深く小沸つき、金筋・砂流しかかり、帽子は浅くのたれ込み小丸となる。説明書はこの一手のうちに二つの作域を読む。やや房の大きめな丁子の目立つ華やかなものと、より静かな直刃調のものとであり、いずれも同じ地斑映りの地によって古一文字に繋がれる。

鑑定の決め手

鎌倉中期福岡一文字の最盛期(澄んだ乱れ映り、鎬を越える地斑なし)にはない特徴

作品の40% ・ 鎌倉中期福岡一文字の最盛期(大模様の華やかな丁子)比 4.0倍

鎌倉中期一文字の最盛期(豪壮な猪首の姿)にはない特徴

作風の変遷

華やかな作域(房の大きめな丁子・鎬を越える地斑映り)

本工の最も詳しく記された作は、磨上の在銘太刀で、身幅尋常に元先の幅差が開き、腰反り高く先へ伏さりごころとなり、小鋒となる。地鉄は板目に杢目を交えて総体に肌立ち、地沸つき地景入り、その上に地斑映りが鮮明に立つ。刃文は小丁子に小互の目・小乱れごころを交え、物打以上直ぐ調となり、足・葉入り、小沸つき、金筋・砂流しかかる。帽子は浅くのたれ込み小丸ごころ。説明書はこれを、やや房の大きめな丁子の目立つ華やかな出来口とし、こうした作風は古一文字に時折認められるものとして、特別重要刀剣指定の重久の太刀を一例に挙げる。鎌倉初期の年代を首肯させるのは、地斑映りの暗帯部が確実に鎬を越えて高く現われている処であり、説明書は本作を保存極めてよく、優れた出来を示した宗忠の秀作とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

静かな直刃調の作域(古一文字の典型)

華やかな太刀の傍らに立つのが、説明書が古一文字の典型として扱う、本工の静かな在銘作である。大きく磨上げられた一口は、身幅狭く腰反りややつき小鋒で、小板目に杢を交えてやや肌立ちごころに地沸つき地景入り、刃文は小湾れに小乱れ・小互の目を交え、匂深く小沸よくつき、処々に金筋かかり、帽子はやや細く直ぐに小丸となる。戦前の指定のうち一口は、板目肌にうるみごころを交えて乱れ映りが鮮やかに立ち、刃文は直刃調の丁子乱に小沸つき足・葉が入る。同作の一口は直刃ごころに丁子を交え、小沸つき焼幅広く、地刃ともに健全である。説明書は本工の銘振りを頗るよいとし、僅かに疲れごころのある作にも、なお美観を失わぬ細身の静かな太刀と評する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は宗忠を備前古一文字派の刀工とし、銘鑑に福岡一文字・建暦(一二一一~一三)頃と載るものに該当するとし、その典型の太刀を細身で小鋒のつまった古香あるものに限り、有銘確実なものは現存二三口にとどまると評する。

華やかな太刀について説明書は、やや房の大きめな丁子が目立つとし、古一文字に時折認められる作風として特別重要刀剣指定の重久の太刀を一例に挙げ、鎌倉初期の年代は地斑映りの暗帯部が確実に鎬を越えて高く現われている処に首肯されるとする。

指定

国宝—
重要文化財1
重要美術品2
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣1

名工ランク

0.24 (指定作品5点)

刀工の上位10%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Munetada

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録4件

刀工の上位84%

素点:1.83 / 10

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

系譜

Munetada
弟子
  1. 1.貞眞Sadazane1 販売中13指定

Ichimonji派

Ichimonji派の他の刀工

  1. 1.宗吉Muneyoshi12指定
  2. 2.貞眞Sadazane1 販売中13指定
  3. 3.成宗Narimune10指定
  4. 4.重久Shigehisa5指定
  5. 5.恒次Tsunetsugu11指定
  6. 6.助則Sukenori4指定
  7. 7.助宗Sukemune4指定
  8. 8.親次Chikatsugu2指定
  9. 9.尚宗Naomune2指定
  10. 10.行國Yukikuni1 販売中2指定
  11. 11.宗依Muneyori3指定
  12. 12.資正Sukemasa1指定