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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 大坂新刀
  3. 包貞

Shinto Kanesada

包貞

重要
巻 14, 番 313 · 刀

Shinto Kanesada

包貞

評価作品10点

国摂津時代Keian (1648–1652)時代区分江戸流派Osaka Shinto伝法Shinto代1st師匠Kanemichi刀工大鑑400(上位37%)種別刀工コードKAN280
10重要刀剣

概要

寛文四年八月の年紀を負う一刀が、指定の記録が一つの銘の下にまとめる十口の越後守包貞のなかにあり、その名を負う二つの手を読み分けるよすがとなる。越後守包貞は二代にわたる大坂の名跡である。初代は生国大和の山田平太夫で、説明が左陸奥と呼ばれた初代陸奥守包保の系、伊賀守包道に承けた文殊系の工とする。始め摂州藤原包貞と銘し、受領して越後守包貞と銘し、製作は慶安から寛文始め頃に及ぶ。二代はその弟子にして養子の坂倉言之進照包で、名跡を継ぎ、初代の実子岩松が成人するに及んでその名を譲り、延宝八年頃より照包と銘した。大坂新刀のうちにあって津田助広と並び、二代はその濤瀾を我がものとし、説明は彼を屈指の名工とする。

この家の最も見やすい作風は、二代の津田助広に倣った濤瀾乱れである。大互の目を基調に刃が波濤のごとくうねり、足長く入り、匂深く小沸よくつき、刃中に砂流しかかり、元にやや長い焼出しが刃をひらく。記録の半ばがこの作風を負い、確かな二代の作はことごとくこれを示して、第二十回の一刀は大互の目のうねりを存分に見せる。説明はこれを範に対して直に読み、ある一刀はその濤瀾を焼いて「津田助広に迫る」とし、二代は初代よりさらに助広に近いとする。波のみなれば範に紛れもしようが、説明はその個性を、大互の目が矢筈風をおびる点、刃中に目立つ砂流し、頑健な造込みに見いだし、第二十七回の脇指を「彼の見どころをよく示した」一口とする。

地鉄は両代とも小板目肌よくつみ地沸つき、地色明るく冴え、時に地景細かに入って大坂物らしい潤いを帯びる。その上の匂口こそ家の恒常で、匂深く明るく、刃縁は冴えて締まり、説明の言う冴えを示す。帽子は直ぐに小丸となり、先は掃きかけごころとなることが多く、時に長く返る。初代の手は二代より作域が広い。元に短く直ぐの焼出しを置き、その上に直刃・丁子・互の目乱れに丁子を交えて焼き、匂深く砂流しがかかり沸がよくつく。第五十二回の平造脇指はこの作風を存分に示し、身幅広く寸延びごころの体配に頭の丸い互の目を交え、砂流し・金筋目立ち、表裏の物打上に玉を一個づつ焼き、立不動と梵字を彫る。説明はこの玉を焼くところを「後の二代包貞の刃文のさきがけ」と見る。

両代を、説明は三つの筋で読み分ける。第一は刃文で、焼出しの上に丁子がかった互の目を焼く初代に対し、二代は助広に倣う濤瀾乱れを焼く。その本領を説明は「本領は助広に倣った濤瀾乱れ」と記す。第二は銘で、初代の銘は直線的で角ばり、一門の祖左陸奥に通じる書風とされ、二代の銘は丸味を帯び、しばしば太鏨で大振りの五字銘をきる。第三は襲名で、設定が最もしばしば立ち返る点である。弟子にして養子の二代は越後守包貞を継ぎ、後に岩松が成人するに及んでその名を譲り、坂倉言之進照包に復した。説明はその改名を、初代隠居と記す延宝八年銘の現存作から延宝八年頃とする。初代の現存品は比較的少なく、寛文四年の年紀を負うこの一刀はそれだけ貴重で、しかも出来が二代をしのばせ、その代作かとも説かれる。

この家の作風は終始、大坂の鍛えを改めた津田助広に対して読まれ、その近似は初代より始まる。すでに初代が、深い匂口と丁子ごころを帯びた互の目をもって助広に近く、ある説明は「津田助広と近似」と記す。二代はその濤瀾乱れをかくも忠実に、かくも整然と倣って、説明は彼を範と並べ、大坂新刀の前列に置く。その個性は範を離れることによってではなく、右に挙げた精確な変り、矢筈の互の目・目立つ砂流し・頑健な造込みによって引かれ、鑑定は借り物の波ではなく彼自身の見どころに拠る。第十七回の脇指を説明は「典型的且つ代表作」と呼び、地刃の出来を優れたものとする。

包貞の名は記録上十口の重要刀剣に伝わり、刀七口・脇指三口、いずれも在銘で無銘はなく、譲られた名の絡む系にしては悉く銘を負う一群である。国宝も重要文化財もなく、十口のいずれにも伝来の記録はないため、この家は名だたる蔵伝ではなく指定の重要刀剣を通して出会われる。そのなかで二代がより求められ、その濤瀾乱れが収集家の見る作風であり、出来は代々斉しく、説明はその作品に叢がないと評して、これをもって屈指の名工に数える。在銘の越後守包貞は両代いずれも稀に市に現れ、重要刀剣の刀か脇指がその現実の出会いであり、より得難いのは年紀作や平造、あるいは角ばる初期銘と焼出し主導の丁子によって初代の手と知れる一口である。

鑑定

包貞の名は、指定の記録自身が分かつ二つの手による越後守の襲名である。初代は大和生まれの文殊系の工で、その刃は焼出しを置き丁子を交えた互の目を焼く。二代は照包で、助広に倣った濤瀾乱れが家の本領である。説明は両代を銘字で読み分け、初代の銘は左陸奥に通じて直線的で角ばり、二代は丸味を帯びるとし、また刃文で、二代の波濤のうねりを初代の丁子がかった互の目に対置する。

大坂の越後守包貞。一つの銘の下に指定の記録がまとめる、二代にわたる名跡である。初代は生国大和、通称を山田平太夫と伝え、左陸奥と呼ばれた初代陸奥守包保の系、伊賀守包道の門人として文殊系に属し、始め摂州藤原包貞と銘し、受領して越後守包貞と銘した。製作は慶安から寛文始め頃に及ぶ。二代はその弟子坂倉言之進照包で、養子となって名跡を継ぎ、初代の実子岩松が成人するに及んでその名を譲り、延宝八年頃より照包と銘した。小板目肌よくつみ地沸つき地鉄明るく、両代とも匂深く匂口の明るい刃を焼き、帽子は直ぐに小丸となる。初代の手は元に短い焼出しを置き、その上に直刃・丁子・互の目乱れに丁子を交える作風を示す。二代の本領は津田助広に倣った濤瀾乱れで、大互の目が波濤のごとくうねり、足長く入り、砂流しがかかる。説明は二代を大坂新刀屈指の名工とし、その作に叢がないと評する。

鑑定の決め手

津田助広に倣った濤瀾乱れは二代の本領であり、家の最も見やすい作風である。corpus の半数に、確かな二代の作の悉くに現れ、初代の丁子がかった刃ではなく大互の目が波濤のごとくうねる

作品の80%

作品の40%

作品の60%

作風の変遷

初代(山田平太夫、文殊系大和の工)

元の焼出しと直線的で角ばった銘振り。説明は初代の銘を一門の祖左陸奥に通じる直線的で角ばる書風とし、丸味を帯びる二代の銘に対置する。初代の現存品は比較的少ないと記す

祖の記録された手で、名・国・銘によって区別される。説明は初代越後守包貞を山田平太夫とし、生国大和、左陸奥と呼ばれた初代陸奥守包保の系を伊賀守包道の門に承けた文殊系の工とする。始め摂州藤原包貞と銘し、受領して越後守包貞と銘し、製作は慶安から寛文始め頃に及ぶ。小板目肌よくつみ地沸つき、時に地沸厚く地景細かに入り地鉄明るい地に、元に短く直ぐの焼出しを置き、その上に直刃・丁子・互の目乱れに丁子を交えて焼き、匂深く匂口冴え、砂流しがかかり沸がよくつく。ある平造の脇指はその作風を存分に示し、身幅広く寸延びごころの体配に頭の丸い互の目を交え、砂流し・金筋目立ち、表裏の物打上に玉を一個づつ焼き、立不動と梵字を彫る。説明はこれを後の二代の刃文のさきがけと見る。互の目丁子と匂口の深さは津田助広に近似すると読まれる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

二代(坂倉言之進照包、助広に倣う濤瀾乱れ)

濤瀾乱れの刃文と、丸味を帯びた太鏨の大振りな長銘。彼の作の多くは助広の濤瀾風に倣い、説明はその銘を角ばる初代に対し丸味を帯びるとし、しばしば太鏨で大振りの五字銘をきる

家の本領たる作風で、師に優った弟子である。説明は二代越後守包貞を坂倉言之進照包とし、初代の弟子にして養子、名跡を継ぎ、初代の実子岩松が成人するに及んでその名を譲り、延宝八年頃より照包と銘したとする。本領は津田越前守助広に倣った濤瀾乱れで、小板目肌よくつみ地沸つき地鉄明るい地に、大互の目が波濤のごとくうねり、足長く入り、匂深く小沸よくつき、砂流しかかり、元にやや長い焼出しがあり、匂口明るく冴え、帽子は直ぐに小丸となり掃きかけごころとなる。説明は二代の作風を初代よりさらに助広に近いものとし、大互の目が矢筈風をおびる点、刃中の砂流しの目立つ点、頑健な造込みにその個性を見る。作品に叢がなく、大坂新刀の中にあって屈指の名工と評する。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

初代の経歴は説明の定型である。生国大和、左陸奥の系を伊賀守包道に承けた文殊系の工で、通称を山田平太夫、始め摂州藤原包貞、後に越後守包貞と銘し、慶安から寛文始め頃に作る。

襲名と改銘は銘から読まれる。二代は初代の弟子にして養子、越後守包貞を継ぎ、後に岩松が成人するに及んでその名を譲り、坂倉言之進照包と銘した。説明はその改名を、初代隠居と記す延宝八年銘の現存作から延宝八年頃とする。

刃文は津田助広に対して読まれる。初代すでに互の目丁子と匂口の深さで近似し、二代はその濤瀾乱れにさらに近く倣い、ある一口は助広に迫ると評される。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣10

名工ランク

0.07 (指定作品10点)

刀工の上位20%

刀姿

評価作品10点の分布

銘

評価作品10点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kanemichi
Kanesada
弟子
  1. 1.包貞Kanesada9 販売中78指定

Osaka Shinto派

Osaka Shinto派の他の刀工

  1. 1.真改Shinkai11 販売中79指定
  2. 2.忠綱Tadatsuna2 販売中53指定
  3. 3.包貞Kanesada9 販売中78指定
  4. 4.國助Kunisuke3 販売中9指定
  5. 5.國康Kuniyasu1 販売中7指定
  6. 6.國輝Kuniteru4指定
  7. 7.貞則Sadanori3指定
  8. 8.吉道Yoshimichi1指定
  9. 9.真了Shinryo2 販売中1指定
  10. 10.宗綱Munetsuna1指定
  11. 11.國輝Kuniteru1指定
  12. 12.紀峰Kiho1指定