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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 大坂新刀
  3. 包貞

Shinto Kanesada

包貞

特重
巻 20, 番 31 · 刀

Shinto Kanesada

包貞

評価作品78点

国摂津時代Enpo (1673–1681)時代区分江戸流派Osaka Shinto伝法Shinto代2nd刀工大鑑850(上位11%)種別刀工コードKAN281
2御物
2特別重要刀剣74重要刀剣

概要

二代越後守包貞は延宝四年(一六七六)紀の刀を二口遺し、ともに特別重要刀剣に上り、現存する本工の最も高く位置づけられた作である。彼は大坂の包貞家の二代で、延宝・天和の頃、大坂新刀を代表する刀工の一人として活躍した。説明書はその作を通じて一貫した伝記を伝える。すなわち初代越後守包貞に学んでその跡目を継ぎ養子となり、自らも越後守包貞と銘したが、初代の実子岩松が成人するに及んで包貞の名をこれに譲り、以後坂倉言之進照包と銘した。「坂倉言之進照包 越後守包貞隠居(裏に)延宝八年二月吉日」と銘した作が現存することから、その改銘は延宝八年(一六八〇)頃に定まる。二つの名の背後にある人物について説明書は端的に、「二代包貞は初代に優る名工」と記す。

その手はまず、円熟の濤瀾乱れに読まれる。説明書がその最も得意とする所とする波打つ刃で、同時代大坂の津田越前守助広に倣って学んだものである。刃は元を直ぐの焼出しに起こし、その上は大互の目乱れに小のたれ・互の目・矢筈風の刃を交えて濤瀾風となる。そのうちに鑑者は本工自身の刃形を挙げる。すなわち「片山乱れと称する同工独特の刃形」であり、しばしば横手下に互の目を三つ連れて焼く、片寄った乱れである。足長くよく入り、匂深く小沸厚く、総体に細かに砂流しかかり金筋入り、匂口明るく冴え、帽子は直ぐに小丸となる。その傍らに出自に由る揃った互の目を保ち、刃中に繰り返し通る細かな砂流しを、説明書は「彼の出自である文珠系の特色」と読む。

地鉄はいずれの手の下にも変わらぬところである。よくつんだ小板目に時に杢を交え、地沸が微塵に厚くつき地景細かによく入り、鉄色は明るく冴える。最上の作では区際に水影が立つ。説明書はこの鍛えを精良で肌合よく鉄色明るしと賞し、地刃ともに明るく冴えわたるところを繰り返し本工の見どころとする。造込みも鑑定を支える。棟の卸し急峻、平肉乏しく、身幅広く寛文新刀の元先の幅差をつけた体配は、説明書が本工の見どころとする所である。

その作域は剣書の併せ挙げる三つの面に分かれる。最も早いのは延宝四年紀の二口の特別重要刀剣に見える、丁子ごころを交えた揃った大互の目で、初代に近いがすでに匂深く小沸のよくついた、初代に優る才と読まれる手である。円熟の最も個性的な面は片山形に寄る濤瀾で、その最上を、常にも増して大胆で変化に富み躍動感があるとする。第三は穏やかな直刃で、在銘作には比較的少なく、ある重要刀剣はこれを相州伝上工とりわけ郷義弘あたりに範をとったものとみ、その意が殊に焼刃の様態に汲み取れるとする。制作年紀の作は少なく、それゆえ延宝四年紀の刀は他を位置づける資料として貴ばれる。

二代を大坂一般から分かつのは、まさに鑑者が本工独特と呼ぶところである。明るく匂深い濤瀾が、片山形に寄る形と横手下の三つ連れた互の目を伴って、同時代の左右対称な波と分かたれ、棟の卸しの急峻と平肉の乏しさが造込みを際立たせる。刃中を縫う細かな砂流しは文珠の系を大坂の作域に伝え、稀な直刃は相州への遡及を示す。彼は包貞家の第二の柱であり、父の作域を継いで、説明書の評するところ、これを越えた工である。

収集の観点では、二代は確かなしかし限りある名である。特別重要刀剣・重要刀剣の級にその作は七十六口を数えるが、より高い特別重要刀剣に達するのは延宝四年紀の二口のみであり、最上手の作が世に出ることは稀で、典型的な重要刀剣も時折、辛抱をもって相見える程度である。説明書はその年紀の刀の一口を「彼の代表作の一口」とし、所在の知られる別の一口を「二代包貞作域中傑出した出来映え」と評する。その作は来歴の確かな蔵に伝わる。片山形の乱れと横手下の三つ連れた互の目を備えた坂倉言之進照包銘の脇指は土佐山内家に伝わり、また二口が御物として皇室の蔵に記録される。地刃明るく片寄った濤瀾を帯びた在銘の二代包貞は、第一級の大坂新刀の名跡の中では比較的相見えやすい部類にあり、手の届かぬものではないが、優れた年紀作が現れればなお一つの画期である。

鑑定

明るい寛文新刀の小板目を地に置く一人の二代包貞・坂倉照包の手を三つの面で読む:文珠系に由る揃った互の目の初期典型、円熟の津田風の濤瀾乱れで本工独特の片山形となるもの、そして相州上工に範をとった稀な穏やかな直刃

摂津の包貞は本集において二代、二代越後守包貞、すなわち晩年に坂倉言之進照包と改銘した工と読まれる。延宝・天和期を代表する大坂新刀の名手の一人である。説明書はその伝記に一貫しており、二代は初代越後守包貞に学んでその跡目を継ぎ養子となり、自らも越後守包貞と銘したが、初代の実子岩松が成人するに及んで包貞の名をこれに譲り、延宝八年二月頃より坂倉言之進照包と銘したとし、「坂倉言之進照包 越後守包貞隠居(裏に)延宝八年二月吉日」と銘した作が現存することからその改銘の時期を定める。説明書は本工を初代に優る名工とする。本工の典型は、身幅広く重ね厚く、棟の卸し急峻で平肉乏しく中鋒の延びた寛文新刀の刀で、よくつんだ小板目に地沸が微塵に厚くつき地景細かに入って鉄冴え、直ぐの焼出しより起こして諸様を焼く。何よりも津田越前守助広に学んだ濤瀾乱れ、すなわち大互の目乱れに小のたれ・互の目・矢筈風の刃を交えた刃で、しばしば説明書が本工独特と呼ぶ片山形の乱れとなり、横手下に互の目を三つ連れる。足長くよく入り、匂深く小沸厚く、総体に砂流しかかり金筋入り、匂口明るく、帽子は直ぐに小丸となる。濤瀾の傍らに、出自である文珠系の揃った互の目を保ち、また稀に相州上工に範をとった穏やかな直刃を焼く。

鑑定の決め手

大坂一般の左右対称な濤瀾にはない特徴

作風の変遷

丁子を交えた揃った大互の目と文珠系の出自(初期典型)

初期の典型は、唯二の特別重要刀剣である延宝四年紀の二口の刀に見える。直ぐの焼出しより津田風の大互の目乱れに起こし、足・葉入り、処々やや丁子風となり、匂深く小沸よくつき、匂口明るく冴え、帽子は直ぐに小丸に僅かに掃きかける。地鉄は本工に終始する地沸のよくついたよくつんだ小板目である。総体に細かにかかる砂流しを、説明書は彼の出自である文珠系の特色とみる。この手について説明書は本工を初代に優る名工とし、延宝四年紀の一刀を、二代包貞作域中傑出した出来映えと評する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

濤瀾乱れと本工独特の片山形(円熟の典型)

円熟の最も個性的な手は濤瀾乱れで、説明書がその最も得意とする所とし、津田越前守助広に倣って学んだものとする。よくつんだ小板目に地沸厚く地景細かに入る地に、直ぐの焼出しより起こし、大互の目乱れに小のたれ・互の目・矢筈風の刃を交えて濤瀾風となり、しばしば説明書が同工独特の刃形とする片山形の乱れを呈し、横手下に互の目を三つ連れて焼く。足長くよく入り、匂深く小沸厚く、総体に細かに砂流しかかり金筋入り、裏上半に淡く棟を焼くことがあり、匂口明るく冴え、帽子は直ぐに小丸、返りはやや深く、先掃きかける。説明書はその最上を、常にも増して大胆で変化に富み躍動感があるとし、二代包貞の濤瀾の顕著な現れとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

相州上工に範をとった稀な穏やかな直刃

確証はやや弱い

二様の乱れの傍らに、説明書は直刃の手を挙げる。在銘作には比較的少ない。ここでは刃が直刃に落ち着き、処々浅くのたれ風をおびて互の目ごころを交え、同じよくつんだ小板目に地沸・地景のついた地に焼き、足太く入り、匂深く小沸厚く、金筋・砂流しかかり、匂口明るく冴え、帽子は直ぐに小丸となる。説明書はその最上を、相州伝上工とりわけ郷義弘あたりに範をとったものとみ、その意は殊に焼刃の様態に汲み取れるとする。これを濤瀾・揃った互の目とともに本工の作域の三つの面とし、最も静かで稀なものとする。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、二代越後守包貞が初代に学んでその跡目を継ぎ、初代の実子岩松の成人に際して包貞の名をこれに譲り、延宝八年二月頃より坂倉言之進照包と銘したこと、その改銘の時期が「坂倉言之進照包 越後守包貞隠居(裏に)延宝八年二月吉日」と銘した現存作によって定まること、作風が助広に倣った濤瀾乱れと文珠風の互の目乱れを主とし、稀に大のたれや直刃も見られること、いずれの場合も匂深で沸がよくつき匂口の明るい作柄となるのが通例であることを記す。

稀な直刃について説明書は、その作風から相州伝上工とりわけ郷義弘あたりに範をとったとみられ、その意が殊に焼刃の様態に汲み取れるとし、同工の作域を研究する上で資料的に貴重とする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物2
特別重要刀剣2
重要刀剣74

名工ランク

0.19 (指定作品78点)

刀工の上位12%

伝来

伝来記録3件 の鑑定作品における Kanesada

伝来ランク

名家所蔵3点、伝来記録3件

刀工の上位22%

素点:2.06 / 10

刀姿

評価作品78点の分布

銘

評価作品78点の銘の種類

販売中

Osaka Shinto派

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