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概要·鑑定·栄誉·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定栄誉指定伝来刀姿銘系譜流派
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Tegai Kanenaga

包永

特重
巻 9, 番 9 · 刀

Tegai Kanenaga

包永

評価作品67点

享保名物帳
国大和時代c. 1288–1312時代区分鎌倉流派Tegai伝法大和伝代1st藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,500(上位5%)種別刀工コードKAN211
1国宝
5重要文化財
9重要美術品
3御物
8特別重要刀剣41重要刀剣

概要

包永は大和五派の一つ手掻派の祖と伝えられる。同派は東大寺の西正門にあたる転害門の外辺に居住し、東大寺に隷属していたものと推察される。説明書の定型評は明快で、その作風は「大和物の中では最も沸の強いものであり、匂口が明るく、地がねもよく冴える」とし、沸と並べて「姿が凜然として格調の高いものが多い」ことも見どころに挙げる。初代と鑑せられる作に年紀はなく、銘鑑は正応頃(一二八八~九三)とするが、二代の子とも弟子とも伝える包清に嘉暦四年(一三二九)紀の短刀が遺ること、また作域・造込みからして更に時代の遡るものとの見解が繰り返し示され、活躍期は鎌倉時代中期から末期にかけてと読まれる。以降同銘数代が継承し、作例は室町時代に及ぶ。

見どころはまず造込みにある。鎬高く鎬幅広く、現存作の殆どは磨上の太刀で、腰反りを残して中鋒に結ぶ。その上に焼かれる刃文は直刃調に浅くのたれ、小互の目を交え、匂深く、刃縁はほつれて打のけ・喰違刃・二重刃がかかり、湯走りが地にこぼれ、金筋・砂流しが走る。説明書が一口ごとに特筆するのは沸そのものである。此の工には他派よりも特に強く沸づくことがあり、「つぶらで輝きのある美しい沸」が見られ、地刃共によく冴える。帽子は直ぐに強く掃きかけて焼詰め、或いは小丸に浅く返る。

鍛えは板目に処々杢を交え、刃寄りに流れて柾がかり、地沸厚くつき、地景頻りに入り、かねが冴える。物打辺で焼幅を広めて沸が強まることも、在銘・無銘を問わず記される。表裏の刃文が異なるものがあることは名物「児手柏包永」に代表される特筆点である。常の華やかな沸に対して、「焼きの低い穏やかな直刃仕立て」の一類も記録され、時に細直刃となる。本阿弥光遜が朱書を加え那古野神社に伝来した一口を、説明書は「穏やかな部類の包永」と鑑し、ここでも厚い地沸・地景と「輝くつぶらな沸」が極めの拠り所となる。

現存作は二つの作域に分かれる。大和物の中でも包永の在銘の太刀は比較的多く現存し、それらは茎先に二字銘を遺す磨上の状態のものが殆どで、生ぶは僅かに二口を数えるに過ぎない。銘字も極めの規準として記録され、「包」の字が竪づまりとなり、「永」の字の「第二画の竪棒を極端に長く」引くところが見どころとされる。在銘太刀がほぼ一様の磨上状態であることへの疑問に対しては、同様の太刀を磨上げれば同様の状態となるのはむしろ当然で「不審とするに足りない」と説明書は断じる。今一つの作域は大磨上無銘の極めで、喰違刃は在銘作よりも遥かに頻繁に現れ、極めは沸の質に懸かる。その一口について説明書は、仔細に見れば「通常の手掻以上に一際匂深く光美しい刃沸が厚くつき」、ここに包永の極めが首肯されると記し、また別の一口は「すべてに有銘の包永に直結する出来が示された優品で、所伝は正しく首肯される」と評された。本稿の対象は初代である。南北朝期の二代は別に扱われ、後代作は地が「白けごころ」となり、匂口が締まって小沸ごころとなる点で、初代の明るく強い沸から判然と分かれる。

大和物で並び称されるのは尻懸則長であるが、その分かれ目は包永自身の特色に沿う。彼は浅くのたれる直刃調を保ち、小互の目が連れて連なることはなく、湯走り・打のけ・二重刃が刃縁の上に自在に働く。評価は大和の外にも及ぶ。本間は初代の沸について「まま粟田口久国に見るような輝く沸を見る」と語り、第八回特別重要の説明は、美しく輝く沸を「相州上工」に匹敵するものと評した。九代将軍拝領の太刀に至っては「同作中の白眉である」とまで記される。

藤代の評価は上々作。指定を受けた作は六十七口を数え、うち国宝一口、重要文化財五口、重要美術品九口、特別重要刀剣八口、重要刀剣四十一口を含む。国宝と重要文化財は社寺・美術館・旧家に永く護られる文化財であり、市に出ることはない。記録される所蔵先には東京国立博物館・姫路神社・四條畷神社・佐野美術館・徳川美術館が連なる。伝来も深く、二十五口が来歴を伝える。九代将軍徳川家重から水野和泉守忠之が拝領し、のち犬養木堂の愛蔵となった太刀があり、別の一口は徳川家斉より姫路酒井家の酒井忠学が拝領した。在銘の一口には本多忠勝の孫で千姫の夫である本多平八郎忠為(忠刻)所持の金象嵌が残り、堀尾茂助所用と伝え勢州石川家に伝来した折返銘の刀は、棟に「武勲を物語る」大きな切込みを留める。伝包永の一口には天和二年(一六八二)「四ツ胴落」松本長太夫の截断金象嵌がある。伝来の列は伊達家・蜂須賀家・水野家・皇室にも及ぶ。蒐集家にとって現実の領域は特別重要・重要の四十九口である。在銘は古作としては異例に多く、ここでは在銘十八口に対し無銘極め十口を数えるが、茎先に二字銘を遺す太刀が市に現れることは稀で、より屡々見られるのは大磨上無銘の極めであり、その判断は説明書が常に立ち返るところ、円らな輝く沸に懸かっている。

鑑定

手掻本流の典型一作風(在銘/大磨上無銘極めの別)+記録された焼の低い穏やかな直刃の作域。南北朝期の二代と明記される作は別掲(KAN212)

包永は東大寺西正門・転害門の外辺に興った手掻派の祖で、説明書は大和物の中で最も沸の強い刀工と位置づける。銘鑑は正応頃(一二八八~九三)とするが、更に遡るとの見解が繰り返される。太刀姿は凜然として鎬高く鎬幅広く、鍛えは板目が刃寄りに流れて柾がかり、地沸厚く地景入り、刃文は直刃調に浅くのたれて小互の目・ほつれ・打のけ・二重刃・湯走りを交え、匂深く、円らで輝く美しい沸が厚くつく。帽子は直ぐに掃きかけて焼詰める。

鑑定の決め手

作品の57% ・ 尻懸則長比 1.9倍

作品の25% ・ 尻懸則長比 2.8倍

尻懸則長・伯耆安綱にはない特徴

初代の銘字の規準。同腹の二字銘作は二九口

作風の変遷

包永の典型(手掻本流)

造込みがまず見どころで、鎬高く鎬幅広く、姿は凜然とし、磨上の太刀が多く中鋒に結ぶ。鍛えは板目が刃寄りに流れて柾がかり、地沸厚く、地景入り、かね冴える。刃文は直刃調に浅くのたれ、小互の目交じり、刃縁ほつれて打のけ・喰違刃・二重刃・湯走りかかり、金筋・砂流し入り、匂深く沸厚く、説明書が特筆する円らな輝く沸を交える。帽子は直ぐに強く掃きかけ、焼詰めまたは小丸に浅く返る。同じ大和の尻懸則長が互の目連れごころに進む(互の目84%・連れごころ22%)のに対し、包永は直刃調を保ち(互の目46%・連れごころ皆無)、湯走りは約三倍の頻度で現れる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
極め:大磨上無銘の刀、沸で極まる
在銘:磨上の太刀、茎先に二字銘を遺す

穏やかな作域(焼の低い直刃仕立て)

常の同作に比して穏やかと明記される作域。焼の低い穏やかな直刃仕立て、時に細直刃となり、匂が深く焼は控えめで、説明書は「穏やかな部類の包永」と呼ぶ。ここでも厚い地沸・地景と円らな輝く沸が極めの拠り所となる。

刃文 Hamon
研究

銘鑑は正応頃とするが、作域・造込みと、二代の子とも弟子とも伝える包清の嘉暦四年紀短刀から、更に時代の遡るものとの見解が繰り返し示される。

在銘太刀は茎先に二字銘を遺す磨上のものが殆どで、生ぶは僅かに二口とされ、本間は経眼三振りのうち二振りは再刃と記す。

在銘太刀がほぼ一様の磨上状態であることへの疑問に対し、同様の太刀を磨上げれば同様の状態となるのはむしろ当然で「不審とするに足りない」と説明書は断じる。

表裏の刃文が異なるものがあることは児手柏に代表される特筆点で、無銘極めの一口にも表裏の出来の変化が指摘される。

栄誉

享保名物帳Kyōhō Meibutsu Chō (Catalog of Celebrated Blades)

所載(名物児手柏包永)

享保4年(1719年)、本阿弥家が八代将軍徳川吉宗に献上した名物刀剣の台帳。平安〜南北朝の刀剣約274口(現存168口+焼失約80口+追記約26口)を刀工別に収載し、号の由来・寸法・代付・伝来を記す。本栄誉は名物帳に作品が所載される刀工に付与され、詳細欄には刊行集計による口数(正確な場合)または所載名物の号を記す。

指定

国宝1
重要文化財5
重要美術品9
御物3
特別重要刀剣8
重要刀剣41

名工ランク

0.88 (指定作品67点)

刀工の上位3%

伝来

伝来記録39件 の鑑定作品における Kanenaga

伝来ランク

名家所蔵17点、伝来記録39件

刀工の上位7%

素点:2.74 / 10

刀姿

評価作品67点の分布

銘

評価作品67点の銘の種類

販売中

系譜

Kanenaga
弟子(10名)
  1. 1.重國Shigekuni3 販売中59指定
  2. 2.包永Kanenaga5指定
  3. 3.包俊Kanetoshi4指定
  4. 4.包光Kanemitsu1指定
  5. 5.兼次Kanetsugu4指定
  6. 6.包眞Kanezane1指定
  7. 7.包利Kanetoshi2指定
  8. 8.包吉Kaneyoshi2指定
  9. 9.包久Kanehisa1指定
  10. 10.包清Kanekiyo1指定

Tegai派

Tegai派の他の刀工

  1. 1.包清Kanekiyo8指定
  2. 2.包永Kanenaga5指定
  3. 3.包次Kanetsugu4指定
  4. 4.包俊Kanetoshi4指定
  5. 5.包眞Kanezane3指定
  6. 6.包清Kanekiyo2 販売中3指定
  7. 7.包次Kanetsugu1指定
  8. 8.包利Kanetoshi1指定
  9. 9.包清Kanekiyo1指定
  10. 10.包吉Kaneyoshi2指定
  11. 11.包國Kanekuni3 販売中2指定
  12. 12.包利Kanetoshi2指定