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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
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  4. 包清

Tegai Kanekiyo

包清

重要
巻 22, 番 56 · 短刀

Tegai Kanekiyo

包清

評価作品8点

国大和時代Teiji (1362–1368)時代区分南北朝流派Tegai伝法大和伝代3rd刀工大鑑550(上位23%)種別刀工コードKAN81
8重要刀剣

概要

応安三年(一三七〇)二月の年紀と「口州左衛門尉包清作」の長銘を切る短刀一口が、様式からのみ復元されるこの名にとって唯一の年紀の礎である。包清は大和手掻派の刀工であり、手掻派は東大寺の西の正門である転害門の外辺に居住し、東大寺に隷属していたと推測される一派である。銘鑑は初代包清を包永の子あるいは弟子と伝え、一説に二代包永の子ともいう。嘉暦四年(一三二九)紀の短刀が家を最も古い端に繋ぎ、以後同名は数代にわたり室町時代まで継承された。説明書は大和五派の中で手掻を最も栄えた一派とし、室町期には他派を吸収したかの如く此の派のみが存続したとする。包清はその長い系譜の中に、南北朝を代表する一手として立つ。

本工の手はまず地鉄に読まれる。柾目肌が目立ち板目・流れ肌を交えた鍛えに地沸厚くつき地景入る地の上に、おだやかな細い直刃を焼き、決して無地のまま残さない。刃縁には大和の働きが連なる。刃を毛羽立たせるほつれ、線を重ねる二重刃、刃が段をなして交わる喰違刃、これに砂流し・細かな金筋がかかり、よく沸づいて匂口明るく冴える。帽子は刃に応じて直ぐに小丸となり先掃きかけ、返りはやや深いものもある。鎬造の刀は造込み自体が大和であり、鎬筋高く鎬幅広め、説明書が所伝を首肯する際に名指す体配である。その一刀を説明書は地刃に手掻流の特色がよく示されるとし、「健全で出来のよい短刀」と評する。

地鉄こそ両者の内のより雄弁な半ばである。多くの大和の手がおだやかな柾を流すのに対し、包清の地は立ちかつ流れ、鎬幅広い刀に柾目が目立ち、その下に小板目がつみ、地沸厚く地景よく入って、無地の大和物の白けた肌ではなく抑えた明るさをたたえる。小ぶりの作には白け映りが微かに立つが、これは標準の備前の映りではなく、柾立つ地鉄の自然の反映である。この地に対して直刃は規律を保つが、働きが決してそれを鎮めない。在銘の太刀では刃がほつれて二重刃となり、沸よく金筋・沸筋入り、説明書は「輝く荒目の沸がつくところに手掻派の特徴がよくあらわれており」と、まさに荒目の沸の輝くところに派の特色を見る。本工の作が最も確かに本工自身のものとなるのはこの作域であり、大和の働きに動かされ匂口の冴えた南北朝手掻の直刃である。

作群は一筋の系譜に三つの時点を引く。多くは南北朝の典型で、直刃を基とし柾目立ち、大磨上無銘で手掻包清と極められ、在銘の太刀も同じ手を示す。応安三年紀の短刀はこれらと一線を画す。身幅やや広く、やや寸延び、刃文は浅い大きな乱れに小のたれを交えてほつれかかり、総じて強く沸づいて砂流し・金筋かかり、上半の沸はとくに強く荒め交じり、帽子は表が地蔵ごころ、裏は尖って返る。説明書はこれを銘鑑にいう二代包永の子に該当する作と見、その鍛えに劣らず銘文を貴び、「銘文は資料的に貴重である」と記す。最も降る一口は最も遠く離れる。太鏨・大振りの五字銘で「手掻住」と切る寸延びの短刀で、のたれ調の大互の目乱れに棟を焼き飛焼を交えて皆焼ごころを呈するその作風を、説明書は「千子村正の作に近似する」と読み、「末手搔の作域を知る上でも好資料」と賞する。

本工を一門の中で分かつものは、対比よりも本工自身の作刀によく示される。その柾目はおだやかな大和の柾より開いて立ち、その直刃は無地の保昌の線よりほつれ・二重刃に富み、その沸は上半に荒く明るく育つところに最も特色がある。説明書が古い手掻の作風の薄らぎを量るときも本工の地平で量り、深く焼いた小丸帽子に同時代の包重・包俊に比し得る初期室町の短刀一口を、なお「同時代のものの中で優れたものである」とする。系の末においてその直刃は村正に近い大互の目の皆焼へと転じ、祖包永が鎌倉の直刃を焼いた一派は、包清の手を通じて永正・享禄頃へと辿られる。南北朝の直刃から末期の皆焼への弧は、末手掻そのものの降りを一名に語るものである。

包清は最上位ではなく指定の各位に全て収まる。記録は重要刀剣八口を数え、国宝・重要文化財・特別重要刀剣はなく、刀工としての位列は古刀の中で中程である。刀のいくつかは大磨上無銘を極めによって本工に帰したもので、その一口は本阿弥光一が金象嵌をもって極め、説明書はその極めを包永その人ではなく時代の僅かに下がった手掻派の作を示すものと読む。記録の作に大名家伝来はなく、現所蔵の機関も記録になく、大美術館ではなく私蔵と指定の手に伝わる工と見るのが正直なところである。蒐集家にとってこれは、古い大和の名の中では稀少でありながら比較的入手し得ることを意味する。在銘・年紀の短刀は時を待つべき稀品、大磨上の直刃の刀はより出会いやすく、末期の「手掻住」の皆焼の短刀は無二の資料である。最も健やかな刀の一口を説明書は「地刃健やかにして出来がよく、同工極めの優品である」とし、他の一口では手掻派の特色が十分に示されているとする。これらの判が本工の作を最もよく評し、また迎える言葉である。

鑑定

大和手掻の一手を三つの時点で読む:柾目立つ直刃に大和の働きを交えた南北朝の典型、上半に沸の強い大模様となる応安三年紀の在銘短刀、そして皆焼ごころとなり村正に近づく末手掻の「手掻住」銘の作

包清は大和手掻派の刀工で、東大寺の西の正門である転害門の外辺に居住した一派、説明書が大和五派の中で最も栄えたとする系である。銘鑑は初代包清を包永の子あるいは弟子と伝え、嘉暦四年(一三二九)紀の短刀が現存し、以後同名が数代にわたり室町時代まで継承された。作刀に即せば南北朝期の大和の手であり、柾目肌が目立ち板目・流れ肌を交えた地に地沸厚くつき地景入る鍛えの上に、ほつれ・二重刃・喰違刃を交えた細直刃を焼き、よく沸づいて砂流し・金筋かかり、匂口明るく冴え、帽子は小丸に掃きかける。応安三年(一三七〇)紀の在銘短刀は上半に沸の強い大模様の乱れを見せ、最も降る「手掻住」銘の作はのたれ調の大互の目乱れに飛焼を交えて皆焼ごころを呈し、説明書はこれを千子村正に近似すると見る。

鑑定の決め手

作品の50%

作品の88%

作品の25%

作品の13%

作風の変遷

南北朝手掻の典型:柾目立つ直刃にほつれ・二重刃、掃きかけの帽子

作の多くに説明書は南北朝大和・手掻派の標準的作風を見る。鍛えは板目・小板目に柾目が目立ち、総じて流れごころとなり、地沸厚く地景よく入る。その上におだやかな、あるいは細い直刃を焼き、ほつれ・二重刃・喰違刃の大和の働きを交え、刃縁に砂流し・細かな金筋かかり、沸よく深くつき、匂口明るく冴える。帽子は直ぐに小丸、先掃きかけ、返りはやや深いものもある。鎬造の刀は鎬筋高く鎬幅広めの造込みを呈し、多くは大磨上無銘で手掻包清と極められ、在銘の太刀も同じ手を示す。説明書はこれらを手掻派の特色がよくあらわれ、地刃健やかな出来とし、同工を代表する優品とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
喰違刃
帽子 Bōshi

在銘・年紀の短刀:上半に沸の強い大模様の乱れ(応安三年・一三七〇)

応安三年(一三七〇)紀の長銘に結びつく。上半に沸の強い大模様の乱れはこの年紀作に現れ、無銘極めの刀のおだやかな直刃と異なる

長銘で応安三年(一三七〇)の年紀を切る短刀一口は、直刃の作に比して焼幅広く華やかな様相を示す。身幅やや広く、やや寸延び、鍛えは柾目肌に地沸よくつき地景入る。刃文は浅い大きな乱れに小のたれを交え、ほつれかかり、総じて強く沸づいて砂流し・金筋かかり、上半の沸はとくに強くなって荒め交じる。帽子は表が地蔵ごころ、裏は尖って返り、しきりに掃きかけ激しく沸づく。説明書はこれを銘鑑にいう二代包永の子に該当する作と見、地刃の出来の良さに加えて銘文を資料的に貴重とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

末手掻の「手掻住」銘:飛焼を交えた大互の目乱れ、皆焼ごころで村正に近づく

太鏨・大振りの五字「手掻住」銘に結びつく。飛焼を交えた大互の目乱れと皆焼ごころは、千子村正に近似すると見られるこの末期一口にのみ現れる

最も降る一口、太鏨・大振りの五字銘「手掻住包清」を切る寸延びの短刀は、大和の直刃から全く離れる。板目に地沸細かにつき地景風を交える地の上に、のたれ調の大互の目乱れを足入りで焼き、棟を焼いて飛焼かかり、総体に皆焼ごころを呈し、匂勝ち小沸つき匂口よく冴える。帽子はのたれて先丸く地蔵風となり、返りを長く焼き下げる。説明書は「手掻住」銘を銘鑑が永正・大永・享禄頃とすること、作風が千子村正に近似することからその頃と見て大過なしとし、末手掻の作域を知る好資料とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は手掻派を東大寺の転害門の外辺に置き、大和五派の中で最も栄え、他派を吸収したかの如く室町期まで存続した一派とする。

説明書は末期の「手掻住」銘の作を千子村正に近似すると見、大互の目の皆焼として、南北朝の手掻の直刃とは異なる末手掻の作域を示す。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣8

名工ランク

0.06 (指定作品8点)

刀工の上位21%

刀姿

評価作品8点の分布

銘

評価作品8点の銘の種類

販売中

系譜

Kanekiyo
弟子(2名)
  1. 1.兼清Kanekiyo1指定
  2. 2.包吉Kaneyoshi2指定

Tegai派

Tegai派の他の刀工

  1. 1.包永Kanenaga1 販売中67指定
  2. 2.包永Kanenaga5指定
  3. 3.包俊Kanetoshi4指定
  4. 4.包次Kanetsugu4指定
  5. 5.包眞Kanezane3指定
  6. 6.包清Kanekiyo2 販売中3指定
  7. 7.包次Kanetsugu1指定
  8. 8.包利Kanetoshi1指定
  9. 9.包清Kanekiyo1指定
  10. 10.包吉Kaneyoshi2指定
  11. 11.包國Kanekuni3 販売中2指定
  12. 12.包利Kanetoshi2指定