時期12001394Yamato

1200–1394

国宝1
重要文化財5
重要美術品
御物3
特別重要刀剣8
重要刀剣73
100指定品総数
14名工数
63%在銘 63%
100%名工帰属 100%
2現在の出品

概要

古手掻は、大和五派の一つ手掻派の初期にあたる作風期であり、その時代は鎌倉時代後期から南北朝期に及ぶ。手掻は転害とも書き、東大寺の西の正面である転害門の外辺に一派が居住して鍛刀したためにこの名があると伝える。同派は東大寺に隷属していたものと推察され、大和鍛冶と寺院との密接な関係を背景に栄えた、大和五派中でも最も規模の大きな流派である。その祖は包永で、銘鑑では年代を鎌倉時代後期の正応頃と伝えるが、包永二代の子あるいは弟子と伝える包清に嘉暦四年紀の作が存することや、作風・造込みからして、さらに時代の遡るものとも考えられる。包永の在銘の太刀は大和物の中では比較的多く現存するが、その多くは茎先に二字銘を遺す磨上の状態のものである。以降同銘数代が継承し、子と伝える包次には文保元年や暦応三年などの年紀作があり、ほかに包清・包眞・包俊といった工が名を連ねる。作例は南北朝期から室町期に至るまで及んでいる。

作風は大和伝の本領をよく示す。地鉄は板目に杢を交え、総体に流れて柾がかり、地沸が厚くつき、地景が細かに頻りに入り、かねが冴える。刃文は直刃を主調とし、極く浅くのたれごころを帯びて、小互の目・小丁子・小のたれなどを交え、小足が入り、匂深く小沸がよく厚くつく。刃縁にはほつれ・打のけ・二重刃・喰違刃・湯走りなどが現われ、金筋・砂流しが頻りにかかる。帽子は直ぐに掃きかけて焼詰めるものが多く、ままのたれ込んで小丸となるものもある。姿は鎬造、庵棟に、鎬幅が広く鎬が高い大和物特有の造込みを呈し、初期には腰反り高く中鋒の凜然たる太刀姿を見せ、南北朝期には元先の幅差が開かず中鋒の延びた、肌立ちの強い造込みへと移る。とりわけ古手掻、なかでも包永の作は、大和物の中で最も沸が強く、つぶらで輝きのある美しい荒めの沸を随処に交え、匂口明るく地刃ともによく冴えるところに特色がある。

包永は大和手掻派の筆頭と位置づけられ、その地刃の明るさと沸の美しさは相州上工に匹敵するとまで評される。名物「児手柏包永」に代表されるごとく、表裏の刃文を異にする変化のある作のあることも特筆される。無銘の優品については、通常の手掻極め以上に直刃の刃取りに出入りと変化が目立ち、一際光美しい荒めの刃沸が零れて明るく冴え渡るところより、特に包永の個銘極めが妥当と判断されてきた。伝来の点でも、徳川将軍家より酒井家・水野家などへ拝領された品が伝わり、本多忠刻(忠為)の金象嵌所持銘を遺す一口も知られるなど、武家の重宝として尊ばれた。古手掻は、大和の柾がかった板目と渋味ある沸出来の直刃のうちに格調の高さを湛え、後代へとその作風を伝えた、手掻派の典型を成す作風期である。

指定

100 指定 · 14 名工数

指定の位置づけ

重み付け指定指数 0.71(指定 101 点)

手掻の2時期中で最有力

手掻流派全体(0.49)を上回る

伝来

伝来記録のある作品 28 点

伝来の位置づけ

伝来指数 3.43(伝来 28 点)

手掻の2時期中で最有力

手掻流派全体(3.37)を上回る

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.包永1288-131267
    流派内 67%
  2. 2.包清1362-13708
    流派内 8%
  3. 3.包永1333-13925
    流派内 5%
  4. 4.包俊1381-13844
    流派内 4%
  5. 5.包次1317-13334
    流派内 4%
  6. 6.包利1345-13502
    流派内 2%
  7. 7.包氏1333-13922
    流派内 2%
  8. 8.包吉1379-13812
    流派内 2%
  9. 9.包貞1321-13241
    流派内 1%
  10. 10.包眞1361-13621
    流派内 1%
  11. 11.包友1362-13681
    流派内 1%
  12. 12.包利1222-12241
    流派内 1%
  13. 13.包次1362-13681
    流派内 1%
  14. 14.包清1326-13291
    流派内 1%

現在の出品

手掻派の他の時期