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概要·鑑定·年紀作·指定·伝来·刀姿·銘·流派
概要鑑定年紀作指定伝来刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 関
  3. 兼之

兼之

Seki Kanekore

重要
巻 50, 番 48 · 刀

兼之

Seki Kanekore

評価作品7点

国美濃時代c. 1504–1555時代区分室町流派関伝法美濃伝代11th種別刀工コードKAN1222
7重要刀剣

概要

関の兼之は、説明書が「ノサダ」と呼ぶ工で、室町時代後期の美濃伝を伝える二人の代表工の一であり、もう一人は兼元である。初代ヒキサダの子と記され、兼定一門を分かつ二つの名は、ただ「定」の字の切り方を言うにすぎない。ノサダはウ冠の下を「之」にきり、ヒキサダの一群は「疋」にきる。永正元年紀の刀の長銘と大永六年紀の作とが、その記録に残る活動の幅を定め、説明書は和泉守の受領銘を永正七年から大永六年の間に置く。この受領そのものも見逃せない。説明書は古刀期の美濃工が官位を受けるのは珍しいと記し、関におけるノサダの格を示すからである。

本工の知られる手は、練度の高い美濃の作風である。板目が流れて柾がかる地鉄に、尖り刃・頭の丸い互の目・互の目丁子・小のたれを交えた互の目を焼き、足・葉が入り、匂口は締まりごころに小沸がつく。帽子は乱れ込んで小丸に返り、ある作では先尖りごころ、ある作では丸く地蔵風となり、返りはしばしば掃きかける。これを関の他工から分かつものを、説明書は対比として名指す。兼元は三本杉、整然と並ぶ尖り刃の杉形によって名を成したが、説明書はこれを率直に評し、「やや一片倒で変化に乏しい憾があり、兼定はそれに比して作域が広い」とする。兼之の尖り刃は丸みのある刃の中に交わる一要素であって刃文の全部ではなく、目を留めるべきはその変化であって一つの見栄えではない。

地鉄こそ、説明書がその質を置く所である。板目が流れて杢を交え、地沸が細かに地を覆い、その上に淡く白け映りが立つ。室町後期の練れた美濃鉄の冷たい白けた映りである。第三十二回指定の太刀において説明書はこれを明言し、本工が「末関中最もよく練れた鍛え」を見せるとし、同作は地刃に兼之の見どころがよく示されて出来がすぐれると評される。永正元年紀の刀では鉄が冴えて明るく、つんだ板目に流れ肌を交えた地に白け映りが際立って立つ。これらの作の刃文は、その在銘作のほぼ全てに通じる締まりごころの匂口に小沸をつけており、地と刃とは別々の効果ではなく一つの整った手の両面として読める。

その一つの手の中に、説明書はより華やかな態を読み、その語を用いる。作の一部では互の目が開き、焼幅が広がって、大互の目・角ばる刃・矢筈風の刃が互の目丁子とともに入り、処々に荒沸が現れ、細かな砂流しが刃中に流れ、湯走り・飛焼が地に及び、棟焼が棟に走り、帽子は時に丸く地蔵風となって棟焼に続く。大永晩年の作と極められた第四十九回指定の刀はこの作域に属するものと読まれ、焼刃に迫力があり幅広で豪壮な体配が覇気に溢れるとされる。昭和六十年指定の太刀において説明書は同じ作域を兼元との分かれ目とし、そこでは「頭の丸い互の目やのたれ・互の目丁子などの目立つ刃文を焼いて華やか」とする。これは一つの手の態であって別の時代ではなく、同じ出来口の広い端である。

兼之は、古刀美濃の中では年紀の比較的揃った工で、説明書は茎そのものが作の編年とともに移ると記す。前期から中後期にかけては鑢目が鷹の羽で茎先は栗尻、晩年には筋違鑢・入山形へと変わり、説明書はこの変遷を銘振りと併せて作の位置づけに用いる。和泉守藤原兼之の八字銘は、大振りで独特の書体に切られ、それ自体が見どころとして再三挙げられる。生ぶのまま年紀を留める作が数口ある一方、刀の二口は僅かに磨上げられ、一口は銘の作の字の半ばから切られていて、説明書はこれを惜しみつつ、なおその刀を本工の最高作の一に数える。本工は兼元のように一つの刃文を創始した工としてではなく、関の中でより作域の広い、より練れた手として立ち、その伝えた美濃の作風は古刀末から新刀初期に最もよく倣われた様式の一となった。

指定制度を通じて現在に伝わるその記録は、数において控えめで質において揃っている。七口が重要刀剣の格を保ち、いずれも在銘で、国宝・重要文化財に指定されたものはない。これらは概して市場を動く類の刀ではなく、ノサダの刀の格からして、私蔵の一口が市場に現れるのは時折のことで、一度に複数が出ることは稀である。来歴の記録は薄いが皆無ではない。第五十回指定の刀の一口は、説明書が「黒田清隆旧蔵の一口で、『土屋押形』に所載されている」と記す。説明書はノサダの遺産の全体を、数百年来変わらぬ一つの判断で括る。兼定の名を負う数代・数工の中で、「永正・大永頃のノサダが最も技術も優れ」、世の賞玩が厚いとするのである。蒐集する者にとって、健全で年紀のある兼之は、盛期の美濃伝を手にする最も報いの多い道の一であり、説明書の評価する作域の広さ、練れて流れる地鉄、明るく変化に富む刃が、一口の関物の中に揃って見られる。

鑑定

美濃伝一作風を三つの態であらわす。流れた板目の地に尖り刃を交えた互の目を焼く典型のノサダの手、説明書が「華やか」と評し大互の目・矢筈風の刃・角ばる刃に砂流し・棟焼を交える華麗な態、そして永正元年から大永六年に及ぶ在年紀の系で、その間に茎仕立てそのものが前中期の鷹の羽鑢・栗尻から晩年の筋違鑢・入山形へと移る

関の兼之は、刀剣界で兼定一門の兼之と読まれ、説明書が「ノサダ」と呼ぶ工で、初代ヒキサダの子といい、「定」の字のウ冠の下を「之」にきるところからその名がある。古刀期の美濃工としては珍しく和泉守を受領した。兼元と並んで室町時代後期の関を代表する二工の一に挙げられ、在銘在年紀の作は永正元年から大永六年に及ぶ。作風は美濃伝の最も練れた手で、板目が流れて柾がかり、地沸つき淡く白け映りの立つ地鉄に、互の目に尖り刃・頭の丸い互の目を交え、互の目丁子・小のたれをまじえ、足・葉入り、匂口締まりごころに小沸つき、帽子は乱れ込んで小丸に返り、時に地蔵風となる刃を焼く。説明書は三本杉を「やや一片倒で変化に乏しい」とする兼元に対し、兼之を作域の広い華やかな刃と、末関中最もよく練れた鍛えで評価する。

鑑定の決め手

尖り刃は七口中五口に見えるが、頭の丸い互の目・互の目丁子・のたれの中の一要素であって主調ではなく、説明書はこの変化に富む刃を兼元の尖り刃主調の三本杉と直に対比する

作品の86%

作品の71%

作風の変遷

ノサダの典型(美濃伝)

兼之の典型は室町後期の美濃刀で、鎬造、庵棟、先反りつき、中鋒延びごころとなり、幅広の作では身幅が広い。鍛えは板目が流れて柾がかり、杢を交え、地沸つき淡く白け映りが立ち、説明書はその鍛えを末関中最もよく練れたものとする。これに互の目を焼いて尖り刃・頭の丸い互の目・互の目丁子・小のたれを交え、足・葉よく入り、匂口締まりごころに小沸つく。帽子は乱れ込んで小丸に返り、ある作では尖りごころ、ある作では丸く地蔵風となり、先は掃きかけることが多い。練度の高い美濃伝の手で、末関の常作よりも刃文に変化がある。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

華やかな態

作の一部では、互の目の基調が説明書の明記する「華やか」な作域へと開く。焼幅が広がり、大互の目・角ばる刃・矢筈風の刃・互の目丁子を交え、典型作以上の沸の働きを集める。処々に荒沸、細かな砂流し、地に流れる湯走り・飛焼、棟焼を交え、帽子は時に丸く地蔵風となって棟焼に続く。説明書はこの変化こそ、三本杉を一片倒とする兼元に対する本工の見どころとし、昭和六十年指定の太刀、平成十五年・十六年指定の幅広の刀をこの華麗な作域に属するものと読む。これは別の時代ではなく態であり、同じ手の広い端で、説明書が変化に富み華やかとする側の出来口である。

刃文 Hamon
帽子 Bōshi

在年紀の系と茎の変遷

兼之は古刀美濃工の中で年紀の比較的揃った工で、説明書は和泉守受領銘を永正七年から大永六年とし、永正元年に遡る在年紀作から大永晩年の作までが知られる。その間に茎そのものが変わると説明書は記す。前期から中後期にかけては鑢目が鷹の羽で茎先は栗尻、晩年には筋違鑢・入山形へと移り、説明書はこの変遷を銘振りと併せて作の編年に用いる。永正元年・大永六年の刀、平成十五年指定の大永晩年の刀はこの基準に照らして読まれる。和泉守藤原兼之の八字銘自体が、大振りで独特の書体に切られた見どころである。

姿 Sugata
研究

説明書は鑑定上の対比を明示する。兼元の三本杉は尖り刃主調の乱れで一片倒・変化に乏しいとされるのに対し、兼之は頭の丸い互の目・のたれ・互の目丁子を交えて変化に富み、加えて末関中最もよく練れた鍛えを見せる。

説明書は、兼之が古刀期には珍しく和泉守を受領しており、その受領銘を永正七年から大永六年に至るとする。

年紀作

在銘年紀作が示す、確実に活動していた年代

活動期間
1504推定期間:1504–1555
指定品7点のうち1点に年紀あり
  1. 1504
    永正元年Juyo session 50, item 48

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣7

名工ランク

0.05 (指定作品7点)

刀工の上位22%

伝来

伝来記録1件 の鑑定作品における 兼之

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録1件

刀工の上位77%

素点:1.88 / 10

刀姿

評価作品7点の分布

銘

評価作品7点の銘の種類

販売中

関派

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兼之

兼之(Kanekore)は、美濃の関派の刀工です。

Meiji (1868-1912)に活動しました。

作風は美濃伝に属します。

兼之の作品には、重要7点が指定されています。