時期12881393Bingo

1288–1393

国宝
重要文化財1
重要美術品
御物1
特別重要刀剣7
重要刀剣211
238指定品総数
12名工数
31%在銘 31%
49%名工帰属 49%
6現在の出品

概要

備後国三原派は鎌倉時代末期に興り、室町時代末期に至るまで連綿と作刀を続けたが、その一派のうち鎌倉末期より南北朝期にかけてのものを古三原と汎称し、正家・正広を双璧として、ほかに正信・親次らの工が知られる。同派の繁栄した三原の地には、東寺・蓮華王院をはじめとする大和中央の大社寺の荘園が多く置かれ、畿内中央との交流が頻繁に行われていた。それゆえ三原派の作風には大和気質が色濃く窺われ、初期の工はこの大和の影響を受けて南北朝の動乱期に一派の基礎を築いた。一方で隣国備中の青江風を示した出来も見られ、地理的な交わりのなかから独自の作域を養った点に、この区分の成り立ちがある。

この区分の作は、大和伝を母胎としながらも清雅かつ精良な初期の持ち味を備えている。鍛えは板目に杢目や流れ肌が交じって柾がかり、総体に肌立ちごころとなり、地沸が微塵によくつき、地景が細かに入って、淡く白け映りが立つ。刃文は中直刃を基調に小互の目や小乱れを交え、小足・葉がよく入り、刃縁には細かなほつれ・喰違い刃を交えて、洗練された直刃に変化を見せる。匂口は締まりごころに小沸がよくつき、金筋・砂流しがかかり、帽子は直ぐ調に焼詰め風あるいは掃きかけとなって穏やかに返るのが常である。大和本国のものに比して地刃の沸がやや弱く、白けごころを帯びる点も見どころとなる。後代の末三原が次第に作域を狭め質を落としていくのに対し、古三原は地刃の働きが豊かで、匂口の冴えと地鉄の精良さにおいて一段と清雅・精良であり、ここに両区分の差がはっきりとあらわれる。

鑑定にあたっては、まず大和奈良の諸派との別が要点となる。鎬の高い造込みや直刃調の作風は手白沢や保昌などと紛れやすいが、地鉄に杢が一際目立ち、白け映りが立ち、匂口が締まって沈みごころとなる点に三原物の見どころが示される。あわせて末三原との見極めも肝要で、初期の清雅な地刃と後代のやや緩んだ出来との差を読むことになる。主要工は正家と正広で、正家には豪壮な大鋒の作例が多く、正広には中鋒の尋常なものが多いと伝える。同派は大和気質ゆえに在銘の遺例が乏しく、無銘の大磨上げを正家・正広と極めたものが多く伝わり、本阿弥光徳の金象嵌銘を施した一口など、後世の鑑識を経て価値を保ってきた作が知られる。伝来の面でも靖國神社の蔵刀や伊達家旧蔵の作、近衛家を経て陽明文庫に伝わったものなどがあり、古三原が長く重んじられてきた一派であることを物語っている。

指定

238 指定 · 12 名工数

指定の位置づけ

重み付け指定指数 0.57(指定 113 点)

三原の2時期中で最有力

三原流派全体(0.41)を上回る

伝来

伝来記録のある作品 20 点

伝来の位置づけ

伝来指数 2.39(伝来 20 点)

流派中 上位40%

三原流派全体(2.88)を下回る

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.正廣1362-138935
    流派内 14.7%
  2. 2.正家1353-137530
    流派内 12.6%
  3. 3.助國1321-132923
    流派内 9.7%
  4. 4.兼安1352-136912
    流派内 5%
  5. 5.重安1362-13735
    流派内 2.1%
  6. 6.正信1376-13944
    流派内 1.7%
  7. 7.正廣1394-14282
    流派内 0.8%
  8. 8.政清1345-13501
    流派内 0.4%
  9. 9.正宗1356-13611
    流派内 0.4%
  10. 10.重吉1362-13691
    流派内 0.4%
  11. 11.共重1368-13751
    流派内 0.4%
  12. 12.親次1352-13561
    流派内 0.4%

現在の出品

三原派の他の時期