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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
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  4. 兼安

Ko-Mihara Kaneyasu

兼安

重要
巻 25, 番 219 · 刀

Ko-Mihara Kaneyasu

兼安

評価作品12点

国備後時代Bunna (1352–1356)時代区分南北朝流派三原>古三原伝法大和伝藤代Chu-jo saku刀工大鑑450(上位31%)種別刀工コードKAN2927
12重要刀剣

概要

兼安の作で年代の確かな最も古い一点は、指表中央に五字を切る「備州住兼安」の銘を持ち、裏に応安二年三月の年紀をもつ平造の小脇指、すなわち一三六九年の作である。兼安は備後の刀工で、葦田郡に拠った法華一乗派の工であり、説明書はその系統を『古今銘尽大全』に拠って導き、三原物とは別系の備後国葦田郡物に属し、その流祖を助国としているとする。この区別こそ、彼を理解する第一の要である。名簿上の呼称にかかわらず、彼は三原派そのものの工ではなく、その指定の文中で繰り返し三原と対比される、隣接する法華の系統に属する。同派は南北朝期より室町期にかけて活躍し、一乗・行吉・重安・重家・信兼らと並んで、兼安は流祖格の一乗に次いで現存作中に挙げられる、この系統の有力な工の一人である。

彼の手は一派の手であり、しかも静かな手である。刃寄りで柾へ流れ、処々に杢を交える板目の上に、焼の低い穏やかな直刃を焼く。中直刃あるいは細直刃で、時に極く浅くのたれを帯び、小互の目が連れて添う。匂勝ちに小沸がつき、匂口は締まって、冴え立つよりはむしろ沈みごころとなり、細かな足・葉が入り、処々に刃縁のほつれを交える。説明書は一派の作風を、焼の低い穏やかな直刃か、直刃調に小互の目の連れたものと端的に述べ、兼安の刀身もほぼ例外なくこの基調を守る。彼は派手な見得によってではなく、乱れに作らぬ直刃の抑制と均しさによって判ぜられる工であり、小互の目はその静かな線に繰り返し打たれる句読点である。

地鉄こそ、彼の一派が最もよく己を標す処である。板目は平らに臥さず立ち、すなわち肌立ち、かねは白け、その上に淡く白け映りが立ち、かな色はやや黒みがかる。身幅広い刀では地沸がつき、立つ鍛えに太い地景が入る。この白く、ややねっとりとした地鉄に、柾へ転ずる流れ肌と、しばしば焼詰める帽子を併せたものこそ、評者が同派の作を大和気質の窺えるものと呼ぶ際に念頭に置くところであり、板目に流れ肌を交え、帽子は焼詰めることもあるなど、「帽子は焼詰めることもあるなど、大和気質の窺えるもの」と総括される。帽子そのものは、一派が併せ持つ二態に読まれる。一つは直ぐに焼詰める大和の決め手であり、一つは先が尖って長く返るものであって、一口がいずれの態を見せるかでその所属がいくらか判ぜられる。

兼安の現存作は二つの作域に截然と分かれ、その稀なる方が在銘である。生ぶの在銘作は平造の小脇指・短刀に限られ、身幅広く重ね薄く、「備州住兼安」の銘と応安年紀を帯び、その数は極めて少ない。説明書は「兼安有銘の作は経眼したものは僅かに五指を掘するに過ぎず」と記す。ある応安二年の脇指は「典型的な作風を示して、銘振りも極めてよい」と賞され、一口の在銘の太刀は「すこぶる珍らしく貴重」とされる。この手の太刀銘はほとんど聞かれぬからである。はるかに大きな作域は、伝法華兼安と極められた大磨上無銘の豪壮な南北朝姿の刀であり、鎬造で鎬やや高く、身幅広く大鋒あるいは中鋒に結ぶ。今日その名が主に拠るのはこれら無銘の大磨上の刀であって、極めは、彼と一派が共有する肌立つ白けた板目、白け映り、小互の目を交えた穏やかな直刃に拠る。銘鑑は、在銘の作に基づいて、その活躍を延文・至徳・応永と区々に比定するが、彼自身の刀身の応安年紀がこれを南北朝期に確と据える。

彼を分かつものは、他派との対比よりも、彼自身の特色によって述べるのが最も良い。ある大磨上無銘の刀は「一見備中青江物に似た作風を示している」と評されながら、その造込みの鎬の高さと、大杢目を交えた鍛えによって兼安の作として留められ、評者はこれらを彼の作と看る特色とする。この一事に一派の本質が凝縮されている。白く、立ち、大和に焼かれた直刃の手は、備中・備後の隣派と見紛われやすく、焼の劇しさによってではなく地と造込みの細目によってそれらと分たれる。柾がかる白けた地の上の直刃調に焼詰めの帽子という彼の作風は、法華の系統が南北朝より室町へ伝える一派の手であり、その帽子と地に読まれる大和気質こそ、諸記録が葦田の系統を、常に比較される三原物から隔てるのに用いる特徴である。

兼安は収集家の獲物というよりは鑑識家の名であり、その記録はその規模について率直である。藤代の評価は彼を中上作に置き、公の記録に載る彼の刀身は十二口を数え、そのいずれもが重要刀剣の位である。国宝も重要文化財も特別重要も無く、指定の記録には誇るべき伝来も著名な旧蔵者も記されない。これが収集家に提供するのは、著名なものというよりは明白で手の届くものである。在銘の兼安、すなわち五字銘と応安年紀をもつ生ぶの平造の小脇指・短刀は、より稀な出会いに属し、現存は五指に数えられ、在銘の太刀はさらに稀である。彼に極められた大磨上無銘の刀は、その作のより見出しやすい面であり、その数口は指定を受けて「同派極めの優品」と賞され、立つ白けた地と、静かに沈む直刃がよく示される。これらが市場に現れるのは時折に過ぎず、現れた折には、古刀諸派を学ぶ忍耐強い者に、備後の大和の影響を受けた手の、健全で典型的な一例を供する。著名な銘を得るというよりは、丁寧な鑑定を築くに足る、劇しさのない確かな一口である。

鑑定

法華一乗派の穏やかな直刃調の一様の作域で、二つの作域に読む。生ぶ茎の在銘の平造小脇指・短刀(「備州住兼安」銘・応安年紀)と、彼に極められた大磨上無銘の豪壮な南北朝姿の刀であり、後者の帽子は大和気質の焼詰めと先尖り長く返るものとに分かれる

兼安は備後国葦田郡の法華一乗派の刀工で、南北朝期より室町期にかけて活躍する。在銘年紀作には応安二年(一三六九)のものがあり、銘鑑は延文・至徳・応永にも比定する。『古今銘尽大全』に拠る諸記録は、この法華の系統を隣接する三原物とは別系として助国を流祖とする。作風は一派のそれで、板目に流れ肌を交えて肌立ち、かねが白け、淡く白け映りが立ち、かな色は黒みがかり、その上に焼の低い穏やかな直刃あるいは直刃調を焼き、小互の目が連れて交じり、匂勝ちに小沸がつき、匂口は締まって沈みごころとなる。帽子は焼詰めとなるものと、先尖って長く返るものとがあり、刃寄りの柾、流れる鍛え、しばしば焼詰める帽子に、評者の言う大和気質が窺える。現存する在銘作は平造の小脇指・短刀に限られて極めて少なく、よって伝法華兼安と極められた大磨上無銘の豪壮な南北朝姿の刀が、今日その名を伝えている。

鑑定の決め手

作品の92%

作品の50%

作品の25%

銘の作域。在銘作は指表中央に切る五字銘「備州住兼安」で、生ぶの作には裏に応安年紀がある。記録は、この時代の備後鍛冶が「備後国」ではなく「備州住」と銘する点を特記し、工と国を決める手掛りとする

作風の変遷

典型(肌立つ白けた板目に直刃調・小互の目の連れる法華の穏やかな直刃)

刃寄りで柾がかって流れ、肌立ち、処々杢を交える板目の上に、かねは白け、淡く白け映りが立ち、かな色はやや黒みがかり、地沸つき、太い地景の入るものもある。刃文は焼の低い穏やかな中直刃・細直刃で、時に直刃調に浅くのたれを帯び、小互の目・小さな互の目が連れて交じり、足・葉が入り、刃縁にほつれかかり、砂流しや物打辺の二重刃を交え、匂口は締まって匂勝ちに小沸がつき、沈みごころとなる。帽子は直ぐに焼詰めとなるもの、直ぐに先尖って長く返るものがあり、掃きかけるものもある。彫物は棒樋を掻流すか掻通す。在銘の小脇指・短刀は平造で庵棟・三ツ棟、身幅広く重ね薄い。大磨上無銘の刀は鎬造で鎬やや高く、身幅広く大鋒あるいは中鋒に結ぶ豪壮な南北朝姿である。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
中直刃
帽子 Bōshi
在銘・生ぶ茎の平造小脇指・短刀(応安年紀)— 指表中央に切る五字銘「備州住兼安」と裏の応安年紀。記録は、鎌倉末期から南北朝期の備後鍛冶が「備後国」ではなく「備州住」と銘する点を強調し、在銘作が平造の小脇指・短刀に限られ、経眼するものが僅か五指に過ぎぬとする
大磨上無銘・伝法華兼安の豪壮な南北朝姿の刀— 鎬やや高く大鋒あるいは中鋒の、身幅広い大磨上無銘の鎬造の刀で、豪壮な南北朝姿。肌立つ白けた板目、白け映り、小互の目を交えた穏やかな直刃、焼詰めあるいは尖り返る帽子に法華の特色が表れ、極めが首肯される
研究

諸記録は『古今銘尽大全』に拠り、法華一乗派を三原物とは別系の葦田郡の系統として助国を流祖とし、その活躍を南北朝より室町期に及ぶとする。

銘鑑は兼安の時代を延文・至徳・応永と区々に伝えるが、彼自身の在銘年紀作は応安を載せ、その活躍を南北朝期に確と据える。

記録は、鎌倉末期から南北朝期の備後鍛冶が「備後国」とはせず「備州住」と銘する点を特に注意すべきとし、在銘作の鑑別の要とする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣12

名工ランク

0.09 (指定作品12点)

刀工の上位19%

刀姿

評価作品12点の分布

銘

評価作品12点の銘の種類

販売中

系譜

Kaneyasu
弟子
  1. 1.輝包Terukane

Ko-Mihara派

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