沙綾形文大小縁頭 無銘(尾張金工) -Mumei(Owari Kinko)- (大)縁長38.6ミリ 縁腰高7.9ミリ 頭長34.05ミリ 重さ24.3グラム (小)縁長38.53ミリ 縁腰高7.9ミリ 頭長33.9ミリ 重さ23.4グラム 江戸後期 The latter period of Edo era 附属 特別保存刀装具鑑定書、落込特製桐箱 尾張金工は尾張国を中心として展開した刀装金工を指し、尾張は古くから武家文化の盛んな土地として刀剣や刀装具の需要も厚く、鉄地を主体とする尾張鐔など独自の刀装文化を育んだ一方、江戸時代には赤銅や素銅などの色金を用いて彫刻や象嵌を施す金工も活躍し、実用性を基調としながらも武家の格式や美意識を反映した多様な刀装具が制作されており、本作も特定の作者名までは明らかにされていないものの、その作域から「尾張金工」と極められ、さらに特別保存刀装具として評価された大小揃いの優品です。 本作は色味の良い赤銅磨地を基調として、大刀・小刀の縁頭を同一意匠によって揃え、頭には細密な沙綾形を一面に展開して周囲を流麗な唐草文で縁取り、縁には上段から雷文、唐草文、沙綾形を帯状に配し、それぞれを精緻な金象嵌によって表した実に華麗な大小縁頭で、黒々とした赤銅地を背景として細い金線が整然と連続する様は極めて鮮やかでありながら決して華美に流れず、幾何学文様の規則正しい反復と金・黒二色の明快な対比によって、武家の刀装に相応しい格式と端正さを備えています。 とりわけ見所となるのは金の量そのものではなく、それをこれほど細密かつ均整の取れた文様として縁と頭四点すべてに展開した仕事量と技術の高さで、沙綾形は卍を崩して連続させた吉祥文様として古くから染織や工芸意匠に用いられてきたものですが、本作では極めて細い線によって途切れることなく規則正しく繋ぎ、さらに性格の異なる雷文と唐草文を組み合わせることで単調になりがちな幾何学文様に変化と格調を与えており、頭の広い面のみならず僅か7.9ミリという縁腰の限られた空間に三種の文様帯を破綻なく収めた鏨仕事には、細部まで神経を行き届かせた金工の確かな力量を見ることができます。 さらに大と小は寸法が近似しながら、それぞれが大小拵の一具として同じ意匠と作域を保って今日まで揃って伝来している点にも大きな価値があり、単独の縁頭では得られない統一美を備えるとともに、黒味の深い赤銅と金象嵌の取り合わせは朱塗、黒蝋色、石目地など様々な鞘塗とも合わせやすく、実際に大小拵へ用いたならば刀装全体を引き締めながら確かな華やぎと格式を添えることは請け合いで、鑑賞用の刀装具としてはもちろん、格調高い大小拵を新たに仕立てるための金具としても非常に魅力のある一具です。 本作には無銘ながら「尾張金工」と極められた特別保存刀装具鑑定書が附属しており、色艶の優れた赤銅磨地、四点を通じて統一された意匠、雷文・唐草文・沙綾形を幾重にも組み合わせた緻密な構成、それを金象嵌によって隙なく仕上げた仕事量、そして何より大小一具が揃った状態で今日まで伝来した希少性を併せ考えれば、作者名の有無だけで価値を測るべき品ではなく、名よりも作そのものの質を存分に鑑賞していただきたい尾張金工の優品であり、落込特製桐箱に四点を揃えて収めた姿にも一具としての格調が感じられる、蒐集にも実用にもお勧めしたい魅力深い逸品です。








Owari Kinko
江戸
尾張
無銘
特別保存 (NBTHK)
保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトお求めになられた商品とは異なる商品をお届けしてしまった場合や、表記内容と現物とに大きな隔たりなどがあった場合を除き、基本的に返品はお受けいたしません。返品をご要望の場合は、商品到着後3日以内に御連絡の上ご返送下さい。



¥880,000
沙綾形文大小縁頭 無銘(尾張金工) -Mumei(Owari Kinko)- (大)縁長38.6ミリ 縁腰高7.9ミリ 頭長34.05ミリ 重さ24.3グラム (小)縁長38.53ミリ 縁腰高7.9ミリ 頭長33.9ミリ 重さ23.4グラム 江戸後期 The latter period of Edo era 附属 特別保存刀装具鑑定書、落込特製桐箱 尾張金工は尾張国を中心として展開した刀装金工を指し、尾張は古くから武家文化の盛んな土地として刀剣や刀装具の需要も厚く、鉄地を主体とする尾張鐔など独自の刀装文化を育んだ一方、江戸時代には赤銅や素銅などの色金を用いて彫刻や象嵌を施す金工も活躍し、実用性を基調としながらも武家の格式や美意識を反映した多様な刀装具が制作されており、本作も特定の作者名までは明らかにされていないものの、その作域から「尾張金工」と極められ、さらに特別保存刀装具として評価された大小揃いの優品です。 本作は色味の良い赤銅磨地を基調として、大刀・小刀の縁頭を同一意匠によって揃え、頭には細密な沙綾形を一面に展開して周囲を流麗な唐草文で縁取り、縁には上段から雷文、唐草文、沙綾形を帯状に配し、それぞれを精緻な金象嵌によって表した実に華麗な大小縁頭で、黒々とした赤銅地を背景として細い金線が整然と連続する様は極めて鮮やかでありながら決して華美に流れず、幾何学文様の規則正しい反復と金・黒二色の明快な対比によって、武家の刀装に相応しい格式と端正さを備えています。 とりわけ見所となるのは金の量そのものではなく、それをこれほど細密かつ均整の取れた文様として縁と頭四点すべてに展開した仕事量と技術の高さで、沙綾形は卍を崩して連続させた吉祥文様として古くから染織や工芸意匠に用いられてきたものですが、本作では極めて細い線によって途切れることなく規則正しく繋ぎ、さらに性格の異なる雷文と唐草文を組み合わせることで単調になりがちな幾何学文様に変化と格調を与えており、頭の広い面のみならず僅か7.9ミリという縁腰の限られた空間に三種の文様帯を破綻なく収めた鏨仕事には、細部まで神経を行き届かせた金工の確かな力量を見ることができます。 さらに大と小は寸法が近似しながら、それぞれが大小拵の一具として同じ意匠と作域を保って今日まで揃って伝来している点にも大きな価値があり、単独の縁頭では得られない統一美を備えるとともに、黒味の深い赤銅と金象嵌の取り合わせは朱塗、黒蝋色、石目地など様々な鞘塗とも合わせやすく、実際に大小拵へ用いたならば刀装全体を引き締めながら確かな華やぎと格式を添えることは請け合いで、鑑賞用の刀装具としてはもちろん、格調高い大小拵を新たに仕立てるための金具としても非常に魅力のある一具です。 本作には無銘ながら「尾張金工」と極められた特別保存刀装具鑑定書が附属しており、色艶の優れた赤銅磨地、四点を通じて統一された意匠、雷文・唐草文・沙綾形を幾重にも組み合わせた緻密な構成、それを金象嵌によって隙なく仕上げた仕事量、そして何より大小一具が揃った状態で今日まで伝来した希少性を併せ考えれば、作者名の有無だけで価値を測るべき品ではなく、名よりも作そのものの質を存分に鑑賞していただきたい尾張金工の優品であり、落込特製桐箱に四点を揃えて収めた姿にも一具としての格調が感じられる、蒐集にも実用にもお勧めしたい魅力深い逸品です。








Owari Kinko
江戸
尾張
無銘
特別保存 (NBTHK)
保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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