説明

群仙透鐔 江州彦根住玄珠子門野往永製 -Goshu Hikone ju Yukinaga- 縦73.7ミリ 横72.6ミリ 切羽台厚6.4ミリ 重さ144.0グラム 江戸中期 The middle period of Edo era 附属 特別保存刀装具鑑定書、特別貴重刀装具認定書、桐箱 玄珠子門野往永は近江国彦根に住した門野家の金工で、宗典派の流れを汲む彦根彫を代表する名工として知られ、享保頃に活躍しました。 本作は中国道教に伝わる仙人たちを題材とした群仙図透鐔で、鉄地を円形に仕立て、樹木や岩山を高肉彫と透彫によって立体的に表し、その周囲に書物を読む者、巻物を広げる者、杖を携える者など様々な姿態の仙人達を巧みに配し、衣服や岩山には金・銀・素銅で象嵌が施され、落ち着いた鉄地との対比によって華やかな趣を生み出しており、仙人達の表情や衣文の表現も細やかで、往永の優れた彫技を存分に窺うことができます。 また、高肉彫による力強い立体感と透彫による軽快さが見事に調和し、複雑な構成でありながら破綻のない完成度を示し、さらに精緻な覆輪が作品全体を引き締め、格調高い趣を添えており、彦根彫ならではの華麗な作風と吉祥性豊かな群仙の画題が見事に融合した、往永の力量をよく示す見所の多い優品です。

群仙透鐔 江州彦根住玄珠子門野往永製 -Goshu Hikone ju Yukinaga- 12-1505
Tokuho

群仙透鐔 江州彦根住玄珠子門野往永製 -Goshu Hikone ju Yukinaga- 12-1505

¥715,000

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流派について

Hikone School彦根派

彦根派は、近江国彦根に興った刀装具の一流派であり、その彫法は世に彦根彫の名をもって知られる。開祖は藻柄子入道宗典で、『装剣奇賞』によれば元来は京都の出身と伝えられ、後に江州彦根に移住して彦根彫の祖となったという。彦根御家中川北氏の抱え工となり、氏を喜多川(喜多河)と改め、初銘を秀典と称した。同名二代があるといい、現存する行年紀作などから初代は承応元年に生まれたことが知られ、その活躍期は江戸時代前期から中期にかけてである。美濃彫の流れを汲むとも伝えられ、作風に後藤風、美濃風が見られるとする見解もある。宗典の門からは野村包教をはじめとする有力な作者が輩出し、包教は宗典門第一の上手と称され、同派の有力な分派として独自の地位を確立した。 作風は、鉄地または赤銅魚子地を用い、鋤出高彫に金・銀・赤銅・素銅などの各種の色金を駆使した象嵌色絵をもって飾るものが多い。たっぷりとした地の表裏画面一杯に主題を肉置き豊かな高彫で表し、各種の色金にかつ金の種類をも複数使用して、壮大な画面に仕立てる点に大きな特色がある。題材は武者、竹林の七賢、花鳥、藻貝尽くし、唐人物、群仙図、十二支など多岐にわたり、また『源氏物語』の「明石」や『小督』の物語に取材した作例も見られる。賑やかに華やかに展開する様はまさに宗典の真骨頂であり、その彫口はおおらかでゆったりとしており、観る者を幽玄の世界に誘うと評される。包教もまた、大胆な構成力と繊細な色がね象嵌をもって画面を広く使い物語を演出し、師の作風を継承しつつ独自の魅力を加えた。 彦根派の作は、その濃密な彫法によって名を馳せ、宗典は代表工として多くの鐔好きを魅了した。ともすれば賑々しい鐔は行き過ぎの感を否めないこともあるが、宗典の手にかかると不思議と行き過ぎ感がないばかりか、品格をも兼ね備えた豪華な優鐔となる。包教の作もまた、師である宗典の傑作に勝るとも劣らない出来と評され、その白眉と見られる一枚も伝えられている。一方、宗典の名はあまりにも有名であったために、後代の彦根彫の作品に宗典の刻銘が多用され、土産物といわれる粗悪な作品にまで刻銘されているのが現実である。それゆえ真作においては、賑々しい作柄に品格を兼ね備えた豪華な優鐔が多く、行年銘が貴重であり、保存状態が良いことも好ましい評価の点とされる。

刀剣商

刀心

shop.nihontou.jp

¥715,000

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