1800年前後、水心子正秀は著述をもって、鍛刀は古作の法に立ち返るべしと説いた。復古刀の運動である。最大の後継者直胤は、数百年絶えていた備前伝と相州伝を確信をもって再現した。
日本刀 脇差 銘 加藤綱英(文化十二年乙亥二月) 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣 【解説】 本作は、文化十二年(1815年)に加藤綱英によって打たれた一振りです。綱英は本名を加藤助太郎といい、当初は国綱と銘じ、後に綱英と改めました。出羽国(現在の山形県)米沢藩上杉家の御用鍛冶を務め、名工として知られる長運斎綱俊の実兄(長男)にあたります。 綱英は文化三年から文化十三年(1806-1816年)にかけて江戸に居住していた記録があり、本作はその時期に江戸で制作されたものと推測されます。また、備前伝の名手として名高い固山宗次の師としても非常に有名です。その作風は、打ち寄せる荒波を連想させる華やかな「濤瀾乱(とうらんみだれ)」を最も得意としています。 (長運斎綱俊と綱英について) 綱俊は寛政十年(1798年)、羽州米沢にて和泉守国秀の三男として生まれました。本姓は加藤、綱英の弟にあたります。兄弟は共に米沢藩上杉家に仕えましたが、若年期に江戸へ上り、新々刀の祖である水心子正秀の門を叩き、高度な作刀技術を習得しました。綱俊は江戸麻布を拠点としながら、大阪や熊本でも作刀した記録が残されています。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)より「特別保存刀剣」に指定されています。これは、保存状態が極めて良好であり、かつ美術的価値が高い真作であることを証明するものです。 【刀身】 長さ(Nagasa):38.5 cm 反り(Sori):0.6 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃縁に現れる結晶構造。 地鉄(Jihada):鍛錬によって現れる鋼の表面模様。 切先(Kissaki):刀身の先端部分。 茎(Nakago):柄に収まる中心部分。 古来より刀工は、赤錆を防ぐために茎に黒錆を残しました。この錆色や経年変化は、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となります。 【外装】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などから構成される刀装具一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端を保護する一対の金具。 本作の縁頭は「合戦」を題材としています。一方には荒波と松を背景にした「旗印」が、もう一方には「舟上の合戦」に臨む武士の姿が精緻に描かれています。 松は厳しい寒暑の中でも緑を絶やさないことから、不老長寿の象徴とされてきました。その色は「常盤色」と呼ばれ、不変を意味する「常盤」の名を冠することから、江戸時代には長寿と繁栄を願う吉祥文様として広く愛好されました。 また、絶え間なく打ち寄せる波の文様は、永遠、不滅、長寿、そして誕生を象徴しています。潮の満ち引きが地形を変える力強さから、不屈の精神を表すものとしても武士に好まれた意匠です。



























新々刀 · 武蔵 · 1804-1818頃
藤代 Jo saku · 刀剣大鑑 上位49%
現在2点販売中
綱英の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
新々刀 · 武蔵
現在2点販売中
新々刀 復古の運動
1800年前後、水心子正秀は著述をもって、鍛刀は古作の法に立ち返るべしと説いた。復古刀の運動である。最大の後継者直胤は、数百年絶えていた備前伝と相州伝を確信をもって再現した。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
日本刀 脇差 銘 加藤綱英(文化十二年乙亥二月) 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣 【解説】 本作は、文化十二年(1815年)に加藤綱英によって打たれた一振りです。綱英は本名を加藤助太郎といい、当初は国綱と銘じ、後に綱英と改めました。出羽国(現在の山形県)米沢藩上杉家の御用鍛冶を務め、名工として知られる長運斎綱俊の実兄(長男)にあたります。 綱英は文化三年から文化十三年(1806-1816年)にかけて江戸に居住していた記録があり、本作はその時期に江戸で制作されたものと推測されます。また、備前伝の名手として名高い固山宗次の師としても非常に有名です。その作風は、打ち寄せる荒波を連想させる華やかな「濤瀾乱(とうらんみだれ)」を最も得意としています。 (長運斎綱俊と綱英について) 綱俊は寛政十年(1798年)、羽州米沢にて和泉守国秀の三男として生まれました。本姓は加藤、綱英の弟にあたります。兄弟は共に米沢藩上杉家に仕えましたが、若年期に江戸へ上り、新々刀の祖である水心子正秀の門を叩き、高度な作刀技術を習得しました。綱俊は江戸麻布を拠点としながら、大阪や熊本でも作刀した記録が残されています。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)より「特別保存刀剣」に指定されています。これは、保存状態が極めて良好であり、かつ美術的価値が高い真作であることを証明するものです。 【刀身】 長さ(Nagasa):38.5 cm 反り(Sori):0.6 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃縁に現れる結晶構造。 地鉄(Jihada):鍛錬によって現れる鋼の表面模様。 切先(Kissaki):刀身の先端部分。 茎(Nakago):柄に収まる中心部分。 古来より刀工は、赤錆を防ぐために茎に黒錆を残しました。この錆色や経年変化は、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となります。 【外装】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などから構成される刀装具一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端を保護する一対の金具。 本作の縁頭は「合戦」を題材としています。一方には荒波と松を背景にした「旗印」が、もう一方には「舟上の合戦」に臨む武士の姿が精緻に描かれています。 松は厳しい寒暑の中でも緑を絶やさないことから、不老長寿の象徴とされてきました。その色は「常盤色」と呼ばれ、不変を意味する「常盤」の名を冠することから、江戸時代には長寿と繁栄を願う吉祥文様として広く愛好されました。 また、絶え間なく打ち寄せる波の文様は、永遠、不滅、長寿、そして誕生を象徴しています。潮の満ち引きが地形を変える力強さから、不屈の精神を表すものとしても武士に好まれた意匠です。



























新々刀 · 武蔵 · 1804-1818頃
藤代 Jo saku · 刀剣大鑑 上位49%
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綱英の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
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新々刀 · 武蔵
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新々刀 復古の運動
1800年前後、水心子正秀は著述をもって、鍛刀は古作の法に立ち返るべしと説いた。復古刀の運動である。最大の後継者直胤は、数百年絶えていた備前伝と相州伝を確信をもって再現した。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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