置手拭形兜(おきてぬぐいなりかぶと) 江戸時代初期(17世紀) 甲種特別貴重資料認定書付 本作は17世紀初頭、紀伊国へ移住した春田派の工による作品です。彼らは和歌山近郊の雑賀の地名から「雑賀鉢」の名で知られるようになりますが、これは武具への造詣が深かった当時の領主、浅野幸長公の求めに応じたものと推察されます。 雑賀兜の専門は板物(いたもの)の構成にあり、主に二つの形式が知られています。一つは頂部に菊座を据えた六枚張の兜、もう一つが本作のような「置手拭(おきてぬぐい)」と呼ばれる形式です。 この置手拭形は、極めて肉厚な鉄板を湾曲させて組み上げており、火縄銃の普及に伴い、その防弾性能を高めるべく改良された実戦的な構造を特徴としています。 本作には、眉(まゆ)や座金、側面の菱形飾りなど、透かしを施した鉄金具を据える雑賀派特有の装飾様式が随所に見て取れます。また、頂部に配された「響の穴(ひびきのあな)」の環は、小旗(指物)を立てるためのものと思われ、類例の少ない稀少な意匠となっております。









江戸
甲種特別貴重資料 · 日本甲胄武具研究保存会
特別貴重資料の中でも甲種(最上等)にあたる、会の第二位の格付けで、格別に重要な甲冑武具に与えられます。
甲冑はNBTHKの鑑定対象ではありません。日本甲冑武具研究保存会(1961年設立)が甲冑武具の研究・保存を担う中心的団体で、その審査は作品を「資料」として、保存資料・貴重資料・特別貴重資料・甲種特別貴重資料・最高位の重要文化資料という五段階で格付けします。「資料」という呼称は、刀剣の鑑定とは別に、甲冑を文化的・歴史的な資料として保存するという会の趣旨を表しています。

€28,000
置手拭形兜(おきてぬぐいなりかぶと) 江戸時代初期(17世紀) 甲種特別貴重資料認定書付 本作は17世紀初頭、紀伊国へ移住した春田派の工による作品です。彼らは和歌山近郊の雑賀の地名から「雑賀鉢」の名で知られるようになりますが、これは武具への造詣が深かった当時の領主、浅野幸長公の求めに応じたものと推察されます。 雑賀兜の専門は板物(いたもの)の構成にあり、主に二つの形式が知られています。一つは頂部に菊座を据えた六枚張の兜、もう一つが本作のような「置手拭(おきてぬぐい)」と呼ばれる形式です。 この置手拭形は、極めて肉厚な鉄板を湾曲させて組み上げており、火縄銃の普及に伴い、その防弾性能を高めるべく改良された実戦的な構造を特徴としています。 本作には、眉(まゆ)や座金、側面の菱形飾りなど、透かしを施した鉄金具を据える雑賀派特有の装飾様式が随所に見て取れます。また、頂部に配された「響の穴(ひびきのあな)」の環は、小旗(指物)を立てるためのものと思われ、類例の少ない稀少な意匠となっております。









江戸
甲種特別貴重資料 · 日本甲胄武具研究保存会
特別貴重資料の中でも甲種(最上等)にあたる、会の第二位の格付けで、格別に重要な甲冑武具に与えられます。
甲冑はNBTHKの鑑定対象ではありません。日本甲冑武具研究保存会(1961年設立)が甲冑武具の研究・保存を担う中心的団体で、その審査は作品を「資料」として、保存資料・貴重資料・特別貴重資料・甲種特別貴重資料・最高位の重要文化資料という五段階で格付けします。「資料」という呼称は、刀剣の鑑定とは別に、甲冑を文化的・歴史的な資料として保存するという会の趣旨を表しています。

€28,000