説明

金山 生姜・千鳥図 金埋両穴 縦横:約6.50cm × 6.50cm(2.56インチ) 厚さ:約5.56mm(0.21875インチ) 金山、あるいは尾張系諸流派の極めを特定することがいかに困難であるかを踏まえた上での私見となりますが、本作は金山の手によるものと思料いたします。 「古(いにしえ)」という言葉の定義は文脈により様々ですが、ここでは室町期の古金山と比較した場合の相対的な意味合いで用いています。笹野大光氏の説にある通り、金山の手法は江戸時代を通じて作られ、また変遷を遂げてきました。 誤解のないよう申し上げれば、本作を江戸以前の作と考えているわけではありませんが、間違いなく江戸期の優品であります。 意匠は非常に眼に心地よく、かつての所有者が本作をいかに高く評価していたかは、後補の金埋(きんうめ)による両穴の仕立てを見れば明らかです。

KANAYAMA / GINGER / CHIDORI

KANAYAMA / GINGER / CHIDORI

$1,200

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流派

Kanayama

時代

Edo

流派について

Kanayama School金山派

13 重要刀剣

金山派は、室町時代後期から桃山時代にかけて尾張国(現在の愛知県)熱田神宮近郊の金山地域で繁栄した鐔工集団である。金山の地名は金山彦神を祀った地に由来し、この地で独特の打刀鐔が製作された。尾張鐔と並んで室町期を代表する鉄透鐔の系統として知られるが、彫法や文様には両者相通じるところがありながらも、金山鐔はかな色にやや黒味があり、鉄骨も粒状や塊状のものがいかにも手強く野趣に富む点で区別される。一般に小形の作が多いが、大振りで出来の優れた作例も稀に見られる。 金山鐔の作風は簡素かつ明快で、真丸形や丸形を基本として、円・角・直線・曲線などで構成された幾何学文様を大胆に地透しにする。茶壺、釣鐘、市女笠、餌畚、桝、輪、糸巻など日用の道具や抽象的な図案を題材とし、装飾性よりも明解さや強靭な精神性を重んじる。鉄地には槌目を程よく打ち、厚手に仕立てた耳から切羽台にかけて僅かな中窪とし、平地には塊状鉄骨が生動する。紫錆にやや黒味がかった深みのある鉄色、冴えた鉄骨、精良な地鉄が醸し出す独特の質感は、金山鐔の優品のみが持つ手強い古格を示す。透しの切口は鋭く締まり、厚い耳には粒状や塊状の鉄骨が頻りに露出して見事な景色を呈する。 金山鐔の意匠には一種の禅味が秘められており、原始的な明快さの中に練達の士にある成熟した精神性と対峙できるような奥深い趣がある。荒ぶる心を伝える鉄骨の躍動、たくまない中にも深い味わいを持つ大胆な図取り、曲線と直線があやなす対照和合の妙は、禅家の悟りや豪放無比な武士の意気込みを直に感じさせる。巧まざる風雅が粛々と伝わり、鉄透鐔の醍醐味を十分に味わうことができる作域として、室町末期から桃山時代にかけての鐔工芸の頂点の一つを形成している。

刀剣商

Yakiba

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