説明

日本刀 刀 宇多国房(鑑定:日本美術刀剣保存協会 保存刀剣) 【解説】 本刀は、南北朝時代から室町時代中期(1334年〜1491年頃)にかけて越中国(現在の富山県)で隆盛を極めた宇多派の刀工、国房に極められた一振りです。 宇多派は鎌倉時代末期、大和国宇多郡(現在の奈良県)出身の国光を始祖としています。国光は鎌倉末期(1299年〜1333年)に、門下である初代国房や国宗らを連れて越中へと移住しました。 初代国房は国光の子であり、越中移住後の宇多派の繁栄において中心的な役割を果たしました。「国房」の名は南北朝から室町時代にかけて数代にわたり継承されており、本作はその作風から南北朝末期から室町初期頃の国房によるものと推測されます。 宇多派は実戦に即した機能美に優れた刀を打つことで知られ、戦乱の続く南北朝から室町時代にかけて武士の間で重用されました。北陸地方における諸流派の中でも、最も有力な門派として名を馳せています。 南北朝時代、日本は朝廷が南北に分かれる動乱の最中にあり、各地で合戦が頻発したため、多くの刀剣が需要されました。宇多派の作品は、鎌倉末期から南北朝期(1299年〜1393年)のものを「古宇多」、それ以降の室町期のものを「宇多」と呼び区別されることもあります。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)により「保存刀剣」として鑑定された確かな品です。保存刀剣鑑定書は、美術品としての価値を有し、保存状態が良好な真作の日本刀にのみ与えられるものです。 ※本作には経年による鍛え傷および黒錆が数箇所見受けられます。詳細なコンディションについては、お気軽にお問い合わせください。 【刀身】 長さ(Nagasa):66.9 cm 反り(Sori):1.8 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃縁に現れる結晶構造 地肌(Jihada):折り返し鍛錬によって現れる鋼の表面模様 切先(Kissaki):刀身の先端部分 茎(Nakago):柄に収まる持ち手部分 (茎に現れる黒錆は、柄内での赤錆の発生を防ぐ役割があります。また、経年による茎の変色は、専門家が製作年代を推定する上での重要な指標となります) 鎺(Habaki):刀身が鞘の内側に直接触れるのを防ぎ、錆やガタつきを抑えるための金具 鑑定書:日本美術刀剣保存協会(NBTHK)保存刀剣鑑定書(第3030377号) (日本美術刀剣保存協会は、現代日本において最も権威ある刀剣鑑定機関の一つです)

Antique Japanese Sword Katana Attributed to Uda Kunifusa NBTHK Hozon Certificate

Antique Japanese Sword Katana Attributed to Uda Kunifusa NBTHK Hozon Certificate

$5,271

世界81社の刀剣商を横断追跡 · 価格履歴 · 売却アーカイブ

仕様

長さ

66.9 cm

反り

1.8 cm

流派について

Uda School宇多派

宇多派は、鎌倉時代末期の文保年間(一三一七~一三一九)頃、大和国宇陀郡から越中国に移住した古入道国光を祖とする刀工集団である。国光の子と伝える国房を筆頭に、南北朝時代には国宗、国次、国光と同名が相継いで活躍し、室町時代末期まで栄えた。このうち、南北朝時代を下らぬ作品を特に「古宇多」と汎称している。元来大和国宇陀郡の出身であることから、自然に大和気質の強い作風が多くみられるが、同時に越中の先達である則重や江に倣ったとみられる相州伝風の作品も存在する。 古宇多の作風は、板目に杢目や流れ肌を交え、肌立ちごころとなり、地沸が厚くつき、地景が頻りに入る鍛えに、地鉄が黒みをおび、処々肌目が粕立つ点に北国気質が顕著に表れている。刃文は直刃調に浅く小のたれ、小互の目や小乱れを交え、匂深く沸がよくつき、刃縁がほつれて、金筋や砂流しが頻りにかかり、匂口が沈みごころとなる特色を示す。帽子は小丸に返り、頻りに掃きかけて焼き詰めごころとなるものが多い。一見すると相州上工の作を想わせる覇気に満ちた出来口であるが、黒みをおびた地鉄には北国物特有の肌合いの特色が看て取れ、また刃縁がほつれて砂流しが激しくかかる点に古宇多と鑑すべき要素がある。処々に荒めの沸が交じり、湯走りや打のけ、二重刃風の働きを交えるものもあり、地刃ともに変化に富む。 南北朝時代の典型的な姿を呈し、身幅広く重ね厚く、反りやや深く、中鋒延びごころまたは大鋒となる豪壮な体配のものが多い。地刃ともに健全で、覇気に満ちた出来口を示す作品が多く、同派極めの中でも優品とされるものが数多く残されている。越後中条家伝来の黒漆革巻太刀拵のように、南北朝時代を下らぬ貴重な太刀拵が完存する例も知られている。鎌倉末期から南北朝期にかけての越中における刀工集団として、大和気質と相州伝風を融合させた独自の作風を確立し、後世に大きな影響を与えた。

刀剣商

サムライミュージアム

samuraimuseum.jp