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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 法城寺
  3. 貞國

貞國

Hojoji Sadakuni

重要
巻 45, 番 140 · 刀

貞國

Hojoji Sadakuni

評価作品8点

国武蔵時代Manji–Kanbun (1658–1673)時代区分江戸流派法城寺伝法相州伝藤代Jo saku刀工大鑑450(上位31%)種別刀工コードSAD452
8重要刀剣

概要

但馬守法城寺橘貞国は、万治から寛文・延宝期にかけて江戸で作刀した刀工で、その一刀は寛文五年十月七日の年紀をもち、試刀家山野加右衛門永久による三ッ胴截断を記す金象嵌銘を裏に伴う。本工は法城寺一門に属し、説明書はこの一門を寛文・延宝の頃「江戸で最も多くの人数をもった鍛冶集団」と呼び、多くの良工を輩出したと記す。一門の初代は近江守法城寺正弘であり、貞国は年代的にこれに直ぐ次ぐ。万治三年紀を裏に切った長銘の作が遺存して活動が寛文以前に遡ることを示し、説明書は本工を初代に次ぐ工とし、すでに「万治三年にその作刀をみる」と述べる。藤代の極めは上作である。一派は但馬法城寺の流れを汲み、江戸の家はその分流であって、継いだ貞国の名はここでは法城寺の手を指し、同字の下坂貞国とは別人である。

本工の典型は、説明書が繰り返し初代に似ると名指す手である。小板目つみ、処々肌立ちごころに地沸よくつく地に、直刃を基調として互の目を交じえ、足太く入り、匂深く、小沸つき、砂流し刃中を走り、匂口明るく、帽子は直ぐに小丸へ返る。説明書はこの作柄を一門全体の典型とみなし、ある重要刀剣の刀は代表的な作風をよく示して、その出来が「長曽祢一門に迫るものがあり、同作中の白眉である」と判ぜられ、しばし虎徹とその門に比される。直刃・互の目について説明書は帽子の収まりも同じだと記し、「帽子は直ぐに小丸に返るものが常である」とし、刃文とその返りとが一つの定型として読まれる。

地鉄はより穏やかな見どころである。鍛えは小板目、よくつみ、ときに杢を交え、一刀では刃寄りに柾ごころを交える地に、地沸がつく。晩年のもっとも精緻な刀では地がもっとも冴え、説明書は板目つみ地沸微塵に厚くつき地景細かによく入る地を述べる。これこそ優作が虎徹の一門に比される所以である。その地に焼く刃文は、直刃を基調に浅くのたれごころをおび、小互の目連れて交じり、小足さかんに入り、匂深く沸厚くつき、細かに金筋・砂流しかかり、上半に二重刃・喰違刃を交え、匂口明るく、帽子は先に掃きかける。働きは現存作を通じて一貫し、なかでも砂流しがほぼ全ての作を走って、静かな直刃と互の目を平板に見せぬ。

本工の作は一つの手の二様に分かれる。第一は右に述べた法城寺の典型、直刃・互の目に匂深く帽子直ぐに小丸へ返る手で、説明書はこれを「同派、同工の特色をよく示した典型作の一口」と称する。第二は平成指定の刀にみる晩年の精緻な手で、地は地景の入る精緻な小板目へとつみ、刃には二重刃・喰違刃が加わる。説明書はこの第二の貌を明確に読み、上半の二重刃について「二重刃は法城寺正弘によく見るところであり」と記し、両者の近しい関係の証とみる。指定作はほとんどが在銘で、銘は生ぶ茎に切られた長銘、しばしば太鏨の大振りで、但馬守法城寺橘貞国と切る。その半数は裏に山野加右衛門永久・山野勘十郎久英・柴崎伝左衛門正次らの金象嵌截断銘を伴い、江戸の試刀家の三ッ胴截断を記して、説明書が注目する資料的価値を各作に加える。

本工を分かつものは、他派ではなく初代に対して立てられる。説明書はその手を正弘に酷似するとし、その上で差を精しく標す。地刃の冴えと匂口の力強さにおいて「地刃の冴え、匂口の力強さ等、僅かに及ばない」というのである。この僅かな一点こそ両者を見分ける明示の根拠であり、僅かなだけに却って徴となる。本工自身の地に即した徴は、説明書が立ち返る肯定の側にある。互の目の下の直刃基調、砂流しに乗る匂深、精緻な作の明るい匂口、晩年の地の細かな地景である。法城寺一門において本工は初代に次ぐ最古紀の手であり、正弘の作風を多くの良工を擁する江戸の工房へ伝えた工であって、その作は一門の代表作が比される尺度をなす。

貞国は藤代の極めで上作、刀工大鑑の評価は四五〇万円である。指定の記録は重要刀剣八口にとどまり、国宝・重要文化財・特別重要刀剣を数えず、これは名匠というより一派の優れた手としての位置を示す。説明書は本工の遺例を比較的少ないとし、その小さな一群にあって指定品はほとんどが在銘、多くが截断を帯び、数口は山野家の金象嵌截断銘を伴って資料的価値を加える。大名家や博物館への伝来は記録されず、いずれも私家を経たもので、截断銘が、資料の薄い新刀がしばしば欠く伝来の名を補っている。蒐集の上では、貞国は国宝のように手の届かぬものではないが、稀である。在銘でしばしば截断により年紀をもつ重要刀剣の刀が時に市にかかるにすぎず、匂口明るく名のある試刀家の截断を帯びた出来のよい一口は、探すより俟つに値する初期江戸の在銘作である。

鑑定

初代正弘に最も近い江戸法城寺の手:小板目つみの地に直刃基調の互の目、匂深く小沸つき、砂流しかかり匂口明るく、晩年作では地景の入る精緻な地に二重刃・喰違刃を交える

但馬守法城寺橘貞国は、万治・寛文・延宝期にかけて江戸で活躍した刀工で、説明書が当時江戸で最も多くの人数をもった鍛冶集団と呼ぶ法城寺一門に属する。初代近江守正弘に次ぐ時代の工とされ、すでに万治三年(一六六〇)紀の作刀をみる、初代に次ぐ一門最古の手である。作風は正弘に酷似し、直刃を基調に互の目を交じえ、匂深く小沸厚くつき、砂流しかかり、匂口明るく、帽子は直ぐに小丸へ返るもので、地は小板目つみ地沸厚くつく。説明書は優作を長曽祢一門に迫るものとし同作中の白眉と評する一方、地刃の冴えと匂口の力強さは正弘に僅かに及ばぬと記す。作刀は生ぶ茎に長銘を切り、山野・柴崎らによる金象嵌截断銘を裏に伴う作も少なくない。

鑑定の決め手

作品の63%

作品の88%

作品の25%

長銘

作品の88%

作風の変遷

法城寺の典型(正弘に酷似)

小板目つみ、処々肌立ちごころに地沸よくつく地に、説明書は直刃を基調に互の目を交じえ、足よく入り、匂深く小沸つき砂流しかかり、匂口明るく、帽子は直ぐに小丸へ返るとみる。これは初代正弘に酷似し一門の代表作とも繰り返し称される手である。一口は長曽祢一門に迫り同作中の白眉と判ぜられる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

精緻な晩年の手(地景・二重刃・喰違刃)

晩年の平成指定作にみる第二の、より精緻な一群は、板目つみ杢交じり、地沸微塵に厚くつき地景細かによく入る地に、直刃基調の小互の目連れて交じり、小足さかんに入り、匂深く小沸厚くつき、細かに金筋・砂流しかかり匂口明るく、上半に二重刃風・喰違刃を交え、先掃きかけるものである。説明書はとりわけ二重刃を正弘に通じるものとし両者の関係を窺わせ、匂口の明るさを注目する。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、その手が正弘に酷似する一方、地刃の冴えと匂口の力強さが僅かに正弘に及ばぬとし、これが両者を見分ける明示的な根拠であると記す。

「但馬守法城寺橘貞国」と銘し裏に万治三年紀をもつ作例が、その活動が寛文以前に遡る証として繰り返し挙げられ、年代的に初代正弘に直ぐ次ぐ工と位置づけられる。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣8

名工ランク

0.06 (指定作品8点)

刀工の上位21%

刀姿

評価作品8点の分布

銘

評価作品8点の銘の種類

販売中

系譜

貞國
弟子
  1. 1.貞國Sadakuni1指定

法城寺派

法城寺派の他の刀工

  1. 1.國光Kunimitsu23指定
  2. 2.正弘Masahiro2 販売中26指定
  3. 3.吉次Yoshitsugu1 販売中6指定
  4. 4.正照Masateru5指定
  5. 5.永國Nagakuni1 販売中4指定
  6. 6.國正Kunimasa4指定
  7. 7.國照Kuniteru2指定
  8. 8.正則Hojoji Hashi Masanori1 販売中2指定
  9. 9.正弘Masahiro1 販売中2指定
  10. 10.貞國Sadakuni1指定

貞國

貞國(Sadakuni)は、武蔵の法城寺派の刀工です。

Manji–Kanbun (1658-1673)に活動しました。

作風は相州伝に属します。

貞國の作品には、重要8点が指定されています。