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概要·鑑定·指定·作品種別·銘·系譜·流派
概要鑑定指定作品種別銘系譜流派
  1. 流派
  2. 大月
  3. 応起

応起

Otsuki Oki/Masaoki/Minayama Oki

重要
巻 47, 番 245 · 三所物

応起

Otsuki Oki/Masaoki/Minayama Oki

評価作品7点

流派大月伝法Machibori種別刀装具作者コードGAS001
7重要刀剣

概要

皆山応起(みなやまおうき)は、江戸時代後期に京都で活躍した金工家である。大月光興(おおつきみつおき)の門人で、通称を直市(なおいち)と称し、二条に居住した。初銘は応興(みつおき)といい、後に応起に改め、麗墨堂(れいぼくどう)、竹風堂(ちくふうどう)などの号を用いた。大月光興以降、一門からは大月光弘(みつひろ)、川原林秀興(かわらばやしひでおき)、天光堂秀国(てんこうどうひでくに)、松尾月山(まつおげっさん)といった巧者が輩出し、同派は活況を呈した。応起は、その中でも特に優れた技量を持ち、京金工の要者として位置づけられる。

応起の作風は、金無垢地、四分一(しぶいち)、赤銅(しゃくどう)などの素材を駆使し、高彫(たかぼり)、容彫(ようぼり)、色絵(いろえ)といった多様な技法を組み合わせた華麗な作風を特徴とする。特に、石目地(いしめじ)を用いた作品や、金、銀、四分一、素銅(すあか)などを象嵌(ぞうがん)した色絵の作品に優品が多い。その彫技は微に入り細を穿(うが)ち、写生力に優れ、葉の細々とした葉脈まで鋭く表すなど、細部に至るまで精緻な表現を追求している。また、図取り・肉取りには町彫(まちぼり)ならではの自由闊達さが看取され、大胆な構図を繊細な彫りで表現する力量も高く評価されている。

応起の作品は、古典や故事に題材を採ったものが多く、『伊勢物語』に取材した「業平東下り図」や、「風神雷神図」など、格調高い意匠が特徴である。その作風は典雅な雰囲気に包まれ、京金工らしい洗練された美意識が感じられる。重要刀装具に指定されている作品も多く、その高い技術力と芸術性は、現代においても高く評価されている。特に初期の作には、応起銘の作に共通する流暢な鏨使いには至っていないものの、細部に亘り毛彫・片切彫の一刀、一刀の鏨に力が感じられる真面目な作風も見られ、若銘である応興銘の作域を知る上で貴重な資料となっている。

鑑定

三軸の記述:地金(四分一磨地を筆頭に、赤銅・素銅・金無垢・石目地の軟質金工の素材)×技法(容彫・高彫を色絵であらわし、置金色絵・陰陽根を交える)×画題(古典文学や名所に取材した絵画的意匠=刀装具に運ぶ大月派の風)。七点の薄い母集団のため識別はごく限定的・低頻度に取る。大月派の絵画的な相は彼の作の土台だが、「絵風」「絵画的」の語自体は本群に現れないため、引用しうる分離点は流派の相のレベル(後藤の正統にない写生)と画題のレベル(業平・富士の名所絵)に限られ、いずれも七点中一〜二点にしか明記されないので、その旨を明示する。

皆山応起、通称を直市といい、幕末の京都大月派の金工で、流祖大月光興の門人である。説明は彼を京都の二条に住したとし、初銘を応興(後に応起と改む。いずれも応起と読む)とし、麗墨堂・竹風堂の号を用いたと記す。一説明は、大月光興以降に同派が輩出した巧者として、大月光弘・川原林秀興・天光堂秀国・松尾月山と並べ、彼を一門が活況を呈した時期の上手に数える。作風は大月派の絵画的意匠を刀装具の小天地に運ぶもので、技法の骨格は容彫・高彫を色絵であらわすにある。画題は古典に取材した絵画的なもので、とりわけ『伊勢物語』の在原業平東下りと富士、また名所の風景(嵐山の桜、高雄の楓)に及ぶ。説明はその構図の妙、流暢な鏨使い、町彫ならではの自由闊達な写生力を称える。本群は七点と薄く、いずれも重要(重要刀装具)であり、町彫一般から彼を画する真の分離点はごく限定的・流派の相のレベルにある。本稿は彼の身元・略伝・銘の変遷を、説明(カタログ記録)のみから読む。

鑑定の決め手

文芸絵の名所画題で、『伊勢物語』第九段の東下りの場面。説明は馬上の貴人を業平とし、その視線の先を白雪を頂く富士山であろうとする。これを対の目貫に繰り返す(七点中二点に明記)。後藤の掟物の正統には属さない(rate 0)大月派の絵画的画題を具体に示すものだが、大月派の内では彼個人の癖ではなく家の絵画的な相である。低頻度(七点中二点)ゆえ限定的に取る

写生で、説明は一点(瓜図目貫)でこれを明示し、その卓越した写生力を町彫の自由闊達さに帰す。七点中一点のみに明記されるので低頻度・限定として取る。大月派は京金工の写生の系を享け、後藤の掟物の画題にはこれがない(rate 0)ので、彼個人を標すのではなく流派の作を格式の場から画する

地金

地金は軟質金工の素材を用いる。本群では四分一磨地が最も多く(拵金具や揃金具に用いる)、赤銅・赤銅石目地・素銅、最も贅沢な目貫には金無垢を用い、一目貫は金地に彫る。地は後藤の魚子地ではなく磨地・石目地とし、絵画的な高彫に適わせる。

技法

技法の骨格は容彫(目貫の彫法)と高彫を色絵であらわすもので、本群全体に及ぶ。図に応じて置金色絵・薄肉彫・肉彫を加え、目貫は陰陽根を付ける。風神雷神図縁頭では石目地に金・銀・四分一・素銅の象嵌色絵で高彫を締め、名所図の拵では緻密な高彫で遠近の雄大な風景を構成する。

画題(絵風)

画題は古典文学や名所に取材した絵画的なもので、これが大月派の風である。白雪を頂く富士をふり返り見る在原業平の東下り(『伊勢物語』第九段に取材。本群では対の目貫に二度)、縁頭に組み合わせた風神雷神、流水に嵐山の桜と高雄の楓を配した名所図の拵、細密な瓜、節分の追儺(鬼)に及ぶ。説明はその構図の奥行きと広がり、刀装具の小天地に運ぶ詩情を称える。

古典・名所に取材した大月派の絵画的意匠

古典文学や名所に取材した人物・風景を、刀装具に絵画のように構成し、容彫・高彫の色絵であらわす。「絵風」「絵画的」の語は本七点の母集団には現れないため、この相は引用しうる語ではなく、説明が実際に挙げる画題・構図(業平と富士、嵐山・高雄の名所)から記述する。

写生確証はやや弱い

写生で、説明は一点でこれを明確に写生と結ぶ。瓜図目貫では、その卓越した写生力を見事とし、葉脈の細部まで暢達な鏨使いで鋭く表すとし、その自由闊達さを町彫の伝統に帰す。薄い本群では一点のみの副次的な相である。

画題一覧

銘の変遷

銘の位置
採録銘

資料注記

銘の変遷が作の年代と真贋を定め、説明はこれを明記する。初銘は若名の応興、後に応起に改め(いずれも応起と読む)、一揃は早期の応興を号「竹鳳」「麗誉堂」の下に切る(竹鳳応興・麗誉堂応興)。説明は応興の若銘の作を、後年の応起銘に共通する流暢な鏨使いには未だ至らぬものと読み、二つの銘が career の中で作を位置づける助けとなる。円熟期の本名銘は皆山応起で、花押を伴い、または対の目貫に左右へ分割する割銘(応・起、早期の揃では応・興)とする。説明がその号として挙げる麗墨堂・竹風堂は、実際の早期銘に現れる号(麗誉堂・竹鳳)とは異なり、本群では銘文そのものとして現れない。通称の直市は略伝のみの名で、銘としては切らない。

研究

画題は古典に取材し、とりわけ『伊勢物語』第九段の在原業平東下りと富士に及ぶ。説明はその一節を引いてこれを彼の目貫に結びつける

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣7

名工ランク

0.05 (指定作品7点)

作者の上位23%

作品種別

評価作品7点の分布

目貫
457%
その他
229%
縁頭
114%

銘

評価作品7点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Mitsuoki
応起

大月派

大月派の他の刀工

  1. 1.篤興Tokuoki3 販売中22指定
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  5. 5.松尾月山Matsuo Gassan1 販売中4指定
  6. 6.元広Motohiro1 販売中4指定
  7. 7.光弘Mitsuhiro2 販売中1指定
  8. 8.秀興Hideoki2指定

応起

応起(Oki/Masaoki/Minayama Oki)は、大月派の装剣金工です。

作風はMachiboriに属します。

応起の作品には、重要7点が指定されています。