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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 延寿
  3. 國資

Enju Kunisuke

國資

特重
巻 7, 番 49 · 脇差

Enju Kunisuke

國資

評価作品22点

国肥後時代Shohei (1346–1370)時代区分南北朝流派Enju伝法山城伝代1st藤代Jo-jo saku刀工大鑑800(上位14%)種別刀工コードKUN1211
1重要文化財
4重要美術品
1特別重要刀剣16重要刀剣

概要

延寿国資は肥後国菊池郡隅府に住した延寿一派の上手で、鎖倉末期から南北朝期にかけて活躍した。通説に神太郎国村の子と伝え、国村は山城の来国行の外孫と伝えるから、国資は肥後に移した来の山城風を継ぐ延寿二代にあたる。子薄には隅府と記され、嘉曆二年紀の短刀がその活躍期を定める。延寿一門は年紀作が少なく、この短刀の嘉曆年紀は好資料とされる。説明書は一派を際立った個性の少ない一様の作風と読み、その中で国資について繰り返し一つの判断に立ち返る。すなわち現存作を通観するに、一門の中でも「かなりの腕利きであった」と説き、国時・国泰とともに一派最強の手の一人とする。同名は技術を減じつつ室町期まで二三代続き、NBTHKは一括して扱う。

一様な一派の中で国資を分かつのは、刃中の働きの豊かさである。一派の刃が穏やかな中直刃・細直刃で刃中の働きが静かなのに対し、国資は一門最も働く手である。直刃を基調に小互の目・角がかった互の目を頻りに交え、よく汸づき、砂流し・金筋・汸筋がかかり、匀口は時に沈み時に明るむ。説明書はその違いを種類でなく程度に見る。ある大磨上無銘の刀については、「常よりも一段と砂流しがはげしく」、互の目が尖りごころとなり、同派には珍らしい出来と評する。この働く刃の上に、判者が国資独自のものとする見どころがのる。身幅広く寸延びた脇指・短刀にて、帽子が焼深く烈しく火焰風に乱れ込み、突き上げて表は火焰となる。特別重要の脇指について説明書は、この焼深く烈しい火焰風の帽子を「同工および同派の中でも類がない」と明記する。

鍍えはつんだ板目・小板目が柾ごころに流れ、時に杢を交え、身幅広い作では地がやや背立ち、その背立ちが働く刃に通じる。地には地汸が微塵に厚くつき、地景が細かによく入り、一派の淡い白け映りが立つ。穏やかな作の帽子は直ぐに小丸あるいは丸味の大きい大丸となって返り浅く、先に掃きかけるものが多い。母体の来派に対し、説明書は相違を柾ごころと白ける鍍、匀口の沈みごころ、穏やかな刃中の働き、丸味の大きく返りの浅い帽子に定め、同派の見どころとする。国資はこれらをすべて示し、立つ地は既出の一門中で一段厚い。

現存作は二つの register に分かれる。一つは南北朝期の華やかな作で、身幅広く寸延びた脇指・短刀、すなわちその大振りで反りのついた姿から南北朝の作と見られ、働く刃と火焰風の帽子を見せる。二つは穏やかな作で、腰反り深く小鐂の細身の生ぶ太刀、および輪反り深く京の風情を残す大磨上無銘の刀である。ある小板目のつんだ明るい中直刃の大磨上無銘の刀について、説明書はその出来を「京物に似通う作域」とし、技術の高い国資の極めが正しいとする。またある太刀には、同派の短刀に見る刃取りを見せる一派に少ないものがあると説く。銘そのものも見どころで、延寿諸工中で国資は二字を最も太く切り、「同派の中でも最も太鏨にきり」、一派の多くが「国」字の国構右側を耳形風に切るのに対し、国資はそれが顕著とならない。いずれも説明書が重ねて挑げる国資の手の見どころである。

国資は種類でなく程度によって一派の中に識別され、説明書は彼を来への近さで位置づける。朱銘短刀は一派の要を述べる。すなわち「一見来国光などに見える」のは、延寿派の祖国村が来国俊の門と伝えることを裏書きすると判者は読む。細身の太刀や輪反りの刀に京の風情を残すことは来の側から系譜を閉じ、働く刃と唯一の火焰風の帽子は、彼の代までに一派の進んだ距離を示す。作の一部は同派の資料上の興味を伝える。佩裏に銘を切った薓刀直しがあって同派に稀であり、また磨上の際に切断された在銘の莖先を額銘として遗した一口がある。延寿の諸工の中で、判者は国時・国泰とともに国資を一派の首に置き、立つ地、最も働く刃、そして身幅広い作の火焰風の帽子が、一様に読める一派の中で彼を際立たせる。

藤代の極めで上々作。特別重要・重要の列に十七口、重要美術品に一口を数え、生ぶ在銘の作例が残ることそれ自体が説明書に貴ばれ、とりわけ年紀の短刀が彼の編年を定める。その作に録された來歴は地方の刀工としては格別で、豊臣秀吉・徳川家康の手を経、細川家・伊達家・上杉家・徳川家に伝来する。田安徳川家伝来の太刀には、大正八年に伯爵徳川達孝が由緒を認めた記録があり、それによれば秀吉より竹中采女が拝領し、徳川家康に献じ、水戸頼房の遺物として幕府に上り、八代将軍吉宗の子宗武が田安徳川家を起こすにあたり拝領したと伝える。指定を受けた作のうち、佐野美術館・静嘉堂文庫美術館・徳川美術館・大山祇神社に蔵されるものがある。個人収蔵家にとって国資は肥後鎖倉の名の中では比較的手にしやすい方で、多くが国宝・重要文化財の級に封じられず取引可能な特重・重要の列に残るが、それでも大半は保有されて取引されず、生ぶ在銘で年紀あるものや火焰風の帽子を見せる寸延びの一口が市に現れることは稀で、現れれば一つの画期となる。

鑑定

延寿一派は際立った個性が少なく、国資も種類でなく程度において分かたれる一派の一手として読む。三点を併せ見る。すなわち延寿共通の核(白け映り・柾ごころ・京風の直刃・丸味大きく返り浅い帽子)、身幅広い寸延びの脇指・短刀に刃中の働きと一派最も烈しい火焰風帽子を見せる華やかな register(南北朝)、そして細身の生ぶ太刀と大磨上無銘の刀に来・京の風情を残す穏やかな register である。二字を太鏨に切り、一門の多くが「国」字の国構右側を耳形風に切るのに対しそれが顕著とならない銘は、銘字レベルの見どころである。

国資は通説に祖国村の子と伝える肥後延寿派の上手で、一派は鎌倉末から南北朝にかけ菊池郡隈府に栄えた。嘉暦二年紀の短刀がその活躍期を定め、銘鑑には同名が室町期まで二三代続くと述べる(NBTHKは一括して扱う)。説明書は国時・国泰とともに一門中でもかなりの腕利き・技術卓抜の一人と繰り返し評する。作風は一派共通の延寿の風、すなわち山城来派を地方に移したもので、板目・小板目つみ柾ごころに流れ、地沸・地景細かに入り、一派の白け映りが立ち、中直刃・細直刃に焼く。一様な一派の中で国資を分かつのは刃中の働きの豊かさで、直刃が頻りに小互の目・角がかった互の目を交え、砂流し・金筋つき、地はやや肌立って動く。さらに身幅広い寸延びの脇指・短刀には、焼深く烈しく火焰風に乱れ込む帽子があり、同工並びに同派の中でも例がないと評される。銘は二字を最も太鏨に切る、一派で最も太いものである。

鑑定の決め手

焼深く火焰風に乱れ込む帽子

作品の5%

刃中の働きの豊かな直刃(小互の目・角互の目・砂流し)

祖の直刃が最も穏やかな(砂流し13%・互の目19%)のに対し、国資は一門最も働く手で、互の目64%・のたれ50%・砂流し50%。ある無銘刀は「常よりも一段と砂流しがはげしく、互の目が尖りごころ…同派の作には珍らしい」と評される

地鉄は既出の延寿一門中で最も立つ。肌立ち41%に対し国時11%・国泰6%・祖13%。板目がやや約まず動く地で、働く刃に通じる

最も太い二字の太鏨銘・「国」字に耳形を見せず

説明書が複数挙げる銘字の見どころ。延寿諸工中で国資は最も太鏨に切り、二字の間隔がつまる。また一派の多くが「国」字国構の右側を耳形風に切るのに対し、国資はそれが顕著とならない

作風の変遷

延寿共通の作風(肥後に移した来):白け映り・柾ごころ・京風の直刃

板目あるいは小板目つみ柾ごころに流れ、時に杢を交える鍛えに、地沸微塵につき、地景細かに入り、一派の白け映りが立つ。刃文は中直刃・細直刃で匂口やや沈みごころ、小足・葉・小沸つき、帽子は直ぐに小丸あるいは丸味の大きい大丸となって返り浅い。母体の来派に対し、説明書は相違を柾ごころ・白け・幾分沈む匂口・丸味大きく浅い帽子に定め、これを同派の見どころとする。国資はこれらをすべて示す。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

華やかな register:身幅広い寸延びの脇指・短刀と火焰風帽子

南北朝期の身幅広く寸延びた脇指・短刀。刃中の働きが盛んとなり帽子が焼深く火焰風に乱れ込むもので、説明書はこの焼深く烈しい火焰風帽子を同工並びに同派の中でも例がないと評する

身幅広く寸延びた脇指・短刀は、その大振りで反りのついた姿から南北朝の作と観られ、一派の常よりはるかに働く。浅い小のたれを基調に小互の目・角がかった互の目・腰開きの互の目を交え、よく沸づき、砂流し・沸筋・湯走り風つき、匂口時に沈む。何より帽子が焼深く烈しい火焰風に乱れ込み、突き上げて尖りごころに返り、表は火焰となる。説明書はこの火焰風帽子を国資にも延寿派にも類がないと明記する。国資を最も分かつ作域である。

姿 Sugata
先反り
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

穏やかな register:細身の生ぶ太刀・大磨上無銘の刀(京の風情)

腰反り深く小鋒の細身の生ぶ太刀、および輪反り深くつんだ小板目より来・京物を想わせる大磨上無銘の刀。明るい中直刃と白けより延寿と看取し、技術の高さより国資に極む。太刀でありながら同派の短刀に見る刃取りを見せる作がある

細身の生ぶ太刀は腰反り深く踏張りつき小鋒に結ぶ優美な古作の姿を保ち、大磨上無銘の刀は輪反り深く一見来派を想わせる京の風情を残す。ここでは中直刃が明るく冴え、小のたれ・小互の目を交え、小足・葉入り、金筋・砂流し細かにかかり小さな湯走りを交え、帽子は直ぐに焼詰め、あるいは小丸に短く返る。説明書は、これらの太刀の中に同派の短刀に見られる刃取りを見せ一派に少ないものがあると指摘する。匂口の明るさとつんだ小板目の精良な鍛えが、国資に極める美点として繰り返し挙げられる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

嘉暦二年紀の短刀が鎌倉末の活躍期を定める。延寿一門は年紀作が少なく、好資料とされる。

佩裏に銘をきった薙刀直しがあり同派に稀で、また大磨上の際に切断された在銘の茎先を額銘として遺した一口がある。

指定

国宝—
重要文化財1
重要美術品4
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣16

名工ランク

0.34 (指定作品22点)

刀工の上位7%

伝来

伝来記録11件 の鑑定作品における Kunisuke

伝来ランク

名家所蔵7点、伝来記録11件

刀工の上位16%

素点:2.19 / 10

刀姿

評価作品22点の分布

銘

評価作品22点の銘の種類

販売中

系譜

Kunisuke
弟子
  1. 1.國資Kunisuke

Enju派

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