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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 延寿
  3. 國信

Enju Kuninobu

國信

特重
巻 15, 番 31 · 太刀

Enju Kuninobu

國信

評価作品7点

国肥後時代Kenmu (1334–1338)時代区分南北朝流派Enju伝法山城伝師匠Kunimura刀工大鑑800(上位14%)種別刀工コードKUN826
2特別重要刀剣5重要刀剣

概要

国信は太郎国村門下の高足の一人にして、肥後延寿派を代表する刀工であり、その活躍期は鎌倉時代末葉の嘉暦頃と伝える。説明は、現存する作が同門の国時・国資・国泰・国吉らに比してその遺例の甚だ少ないことに率直で、本工は僅かな在銘の太刀と、極めによる数口の磨上の刀によって知られる。延寿派は山城に淵源し、祖の国村は通説に来国行の外孫と伝え、あるいは大和千手院派の弘村が国行の娘聟となってその子とも伝え、また一説には国村を来国俊の門人とする。この根から同派の作は来に近く、説明は来から分かれる諸点を同派の見どころとして挙げる。すなわち鍛えの柾ごころ、白け映り、沈みごころの匂口、刃中の穏やかな働き、丸味の大きい大丸帽子である。国信はそのすべてを備える。

本工の特色ある手は直刃である。記録上の作はことごとく直刃を基調とし、磨上の刀では広く、細身の在銘太刀では中ほどから細く、浅くのたれごころをおびて下半に小互の目・小乱れごころを交え、小足・葉が入り、匂口は締まりごころに小沸つき沈みごころとなって、淵源する来派よりも刃中の働きが穏やかである。最大の見どころは刃に沿ってかかる二重刃で、説明はこれを同派の大きな見どころとして挙げる。曰く「刃に沿って二重刃がかかる様は同派の大きな見どころ」であり、本工の作には常々よりも鮮明で且つ長くかかり、時に湯走り風の飛焼が刃縁に点続して二重刃を形成する。上半には金筋・砂流しがかかり、匂口は処々に明るく、処々に沈む。

地鉄は鑑賞のいま一半である。杢・流れ肌を交えて寝るよりも立つ肌立ちごころの板目に、地沸が微塵に厚くつき、地景細かに入り、地斑が処々に交じり、白け映りが立つ。九州物に共通する黒みの地である。説明はこれを同派の第一の特色として、鍛えに柾ごころが目立ち白け映りが立つと記し、「鍛えに柾ごころが目立ち白け映りが立ち」、その白け映りは corpus の殆どの作に立つ。帽子も同じ description に応じて、大丸に浅く返るか焼詰めに終わり、先掃きかけ、まれに尖って返る。

本工は作風が単一であるから、その作は時代の推移よりも作域によって分かれる。在銘の作は踏張りのつく腰反り高い細身の太刀で、中鋒ないし小鋒、生ぶないし少し磨上、目釘孔の上に細鏨で大振りの二字銘を棟寄りに切る。これに中直刃ないし細直刃を焼いて小沸よくつき、よく冴え、処々に互の目・小互の目が間遠に交じる。これは一派の刀工にまま見るところと説明は記す。銘そのものが鑑定の手掛りで、延寿に共通してクニ構えの右半を耳形に切るが、国信の手癖は中の縦棒をかなり斜めに切ることにあり、一口では「信」の字を「国」に比してやや左に寄せて切る。第二の作域は極めによる大磨上無銘の刀で、身幅広く重ね厚め、反り深く輪反りとなり中鋒が少しく延びて、説明が貫禄に溢れ本国の来国光の姿態に髣髴とさせると評する堂々たる鎌倉末期の体配を示す。

本工の作の見分けは、模範から借りるよりも、彼自身の確かな特色から引くのがよい。肌立つ黒い板目に立つ白け映り、沈みごころの匂口、丸味の大きい大丸の返り、そして何より顕著な二重刃が、彼を延寿の内に位置づけ、同派の似る来の冴えた明るい作から分ける。説明は来との比較に率直で、「来に比しては地刃の弱い嫌いがある」とする。同派の内で本工は国時・国資・国泰・国吉らと並び、説明はこれらの作に際立った個性が少ないとして、延寿を個々の手よりも一団として読む。その平らかな地の上に、優品はことに垢抜けて際立ち、彼の重要文化財に指定された有銘の太刀に相通じるとされる。「重要文化財指定の国信有銘の太刀」は三井文庫に蔵され、本工の手を測る唯一確かな規準作である。

記録は少なく、よく秘されている。ここに本工に極められた作には国宝も重要文化財もなく、その位置は特別重要刀剣二口と重要刀剣五口、合わせて七口の指定を受けた作の上に立つ。遺例を甚だ少ないとされる工としては、慎ましくも高い一団である。伝来はその優品に集まる。特別重要刀剣に上った大磨上無銘の刀は秋田佐竹家を経て後に伊東巳代治の愛蔵となり、説明はこれを格調の高さの感ぜられる国信極めの傑作と評し、常の延寿に比してより垢抜けと記す。「常に見る同派の作に比して、より垢抜けた出来口」である。初期の重要刀剣の一刀には、かつて本阿弥光忠の来国光の折紙があったと伝え、同派の来を髣髴とさせる作がいかに高位の山城物に近かったかを示す。収集家にとっての実際は明白である。これらは秘蔵されて滅多に動かぬ伝世の刀で、在銘生ぶの太刀はその遺例の少なさゆえにこそ貴ばれ、国信の作が手に入ることは延寿の領域でも稀な出会いの一つであり、求めて得るよりも、待って巡り合うものである。

鑑定

編年ではなく作域(在銘の生ぶ茎と大磨上無銘)によって読む単一作風の工。延寿直刃の一手が在銘生ぶの作域に貫かれ、その二字銘の太刀が体配と銘の手癖を定める。大磨上無銘の作域では、堂々たる鎌倉末期の体配が同門の消去と出来の垢抜けによって本工に極められ、説明はその優品を彼の重要文化財・有銘の太刀に結ぶ。両作域の下に、地斑と白け映りを伴う肌立つ板目の地と、二重刃とが一貫する。

国信は太郎国村門下の高足の一人で、肥後延寿派を代表する刀工であり、その活躍期は鎌倉時代末葉の嘉暦頃と伝えられるが、現存する作は同門の国時・国資・国泰・国吉らに比してその遺例は甚だ少ない。延寿派は山城に淵源すると伝え、国村を来国行の外孫とし、その作風は来派に近似するが、説明はそれでもなお来と分かれる諸点を同派の見どころとして挙げ、国信はそのすべてを備える。杢・流れ肌を交えて寝るよりも立つ板目に、地沸が微塵につき、地景細かに入り、地斑が処々に交じり、白け映りが立つ。九州物に共通する黒みの地である。その上に直刃を焼き、広く・中ほど・細くと幅を変えながら浅くのたれごころをおび、下半に小互の目・小乱れごころを交え、小足・葉が入り、匂口は締まりごころに小沸つき沈みごころとなって、刃中の働きは来よりも穏やかである。最大の見どころは刃に沿ってかかる二重刃で、説明はこれを同派の大きな見どころと呼び、ことに本工の作に顕著とする。帽子は大丸に浅く返るか、焼詰めに終わる。在銘の太刀はクニ構えの右半を耳形に、中の縦棒をかなり斜めに切り、説明はこれを国信の手癖と読む。優品は常々の延寿に比してより垢抜けて精良と評され、三井文庫蔵の重要文化財・国信有銘の太刀に相通じる。

鑑定の決め手

作品の44%

説明は柾ごころを交えた板目に地斑を伴って立つ白け映りを、よく似た来派から延寿が分かれる徴の一つとする。地は九州物に共通する黒く淡く白ける地鉄である

作品の100%

作品の44%

作風の変遷

延寿の本領、白け映りの立つ肌立つ地に直刃と二重刃

国信の常は直刃である。地は杢・流れ肌を交えて肌立ちごころとなった板目で、地沸微塵につき、地景細かに入り、地斑が処々に交じり、その上に説明が同派の徴の一つとする白け映りが立つ。これに直刃を焼き、大磨上の作では広く、細身の在銘太刀では中ほどから細く、浅くのたれごころをおびて下半に小互の目・尖り互の目・小乱れごころを交え、小足・葉よく入り、匂口は締まりごころに小沸つき沈みごころとなって、来よりも刃中の働きが穏やかである。刃に沿って二重刃がかかり、説明はこれを同派の大きな見どころと呼んで本工の作にことに鮮明かつ長くかかるとし、時に湯走り風の飛焼が刃縁に点続して二重刃を形成する。金筋・砂流しがかかり、匂口は沈みつ明るくつ。帽子は大丸に浅く返るか焼詰めに終わり、先掃きかけ、まれに尖る。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

在銘・生ぶ茎の作域、二字銘の太刀とクニ構えの手癖

生ぶ茎の二字銘。佩表の目釘孔の上、棟寄りに細鏨で大振りの二字銘を切り、踏張りのつく腰反り高い細身の太刀に中鋒ないし小鋒。クニ構えの中の右半を耳形に切るのは一派に共通し、国信はその中の縦棒をかなり斜めに切る手癖を示す

在銘の作は踏張りのつく腰反り高い細身の太刀で、中鋒ないし小鋒、生ぶないし少し磨上、目釘孔の上に細鏨で大振りの二字銘を棟寄りに切る。これに中直刃ないし細直刃を焼いて小沸よくつき、匂口締まりごころによく冴え、処々に互の目・小互の目が間遠に交じる。これは一派の刀工にまま見るところと説明は記す。銘そのものが鑑定の手掛りで、クニ構えの右半を耳形に切るのは延寿に共通するが、国信は中の縦棒をかなり斜めに切り、一口では「信」の字を「国」に比してやや左に寄せて切る。説明は現存稀な国信の生ぶ・在銘を頗る貴重とし、地刃ともに健全であればなおさらとする。

姿 Sugata
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

大磨上無銘の作域、堂々たる延寿国信極め

本工に極められた大磨上無銘の刀。身幅広く重ね厚め、反り深く輪反りとなり中鋒が少しく延びた堂々たる体配で、説明はこれを本国の来国光の姿態に髣髴とさせるとする。極めは同門の消去と常の延寿を超える垢抜けに拠り、三井文庫蔵の重要文化財・国信有銘の太刀に相通じる

現存の一部は鑑定により本工に極められた大磨上無銘の刀である。身幅広く重ね厚め、反り深く輪反りとなり中鋒が少しく延びて、説明が貫禄に溢れ来国光の姿態に髣髴とさせると評する堂々たる鎌倉末期の体配を示す。地は板目に杢を交えて総体につみ、地沸厚くつき白け映りが立ち、刃文は広直刃に刃に沿って二重刃が顕著にかかり、匂口は明るく冴える。極めは同門の消去と、常に見る同派の作に比してより垢抜けた精良な出来口に拠り、説明はこれを彼の重要文化財・有銘の太刀に結ぶ。これらは説明が国信極めの傑作・秀作と呼び、格調の高さの感ぜられる一群である。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

経歴は説明の殆ど定型句で、祖を太郎国村とし、山城の来国行の外孫と伝え、一派は鎌倉時代末葉から南北朝期にかけて肥後国菊池郡隈府の地に繁栄し、国信を国村門下の高足の一人として、その活躍期を嘉暦頃とする。

銘が本工の手の手段である。一派に共通してクニ構えの右半を耳形に切るが、国信の手癖は中の縦棒をかなり斜めに切ることで、大磨上で「国」一字のみを残す太刀もその書風より国信と確認できる。

説明は同派の来に対する位置に率直である。延寿の作は概ね来風の出来をみせるが、来に比しては地刃の弱い嫌いがあるとし、これが一派のあらゆる鑑定を枠づける比較である。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣2
重要刀剣5

名工ランク

0.05 (指定作品7点)

刀工の上位22%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における Kuninobu

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録2件

刀工の上位77%

素点:1.88 / 10

刀姿

評価作品7点の分布

銘

評価作品7点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kunimura
Kuninobu

Enju派

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