時期13901700Yamato

1390–1700

国宝
重要文化財
重要美術品
御物
特別重要刀剣
重要刀剣21
21指定品総数
13名工数
95%在銘 95%
100%名工帰属 100%
8現在の出品

概要

末手掻は、大和五派のうち最大の流派である手掻派の後期、すなわち室町時代に展開した一作風期を指す呼称である。手掻派は東大寺の西の正面たる転害門の外辺に居住して鍛刀したことからこの名がおこったと伝え、その祖を包永とし、年代は鎌倉時代後期の正応頃と伝えている。同派は南北朝時代を経て室町時代に至るまで連綿と栄え、応永頃を境として古手掻の古調から室町色を帯びた作域へと移行する。この室町期の作者群が末手掻であり、鎌倉草創期の包永一門と画然と区別される。在銘の代表的刀工としては包真・包清・包行をはじめ、包宗・包吉・包光・包貞・包久らがあり、いずれも同銘が何代か継承されて室町末期の文亀・天文の頃にまで及んでいる。伊勢国雲林院に移住して活躍した包長のごとく、他国へ展開して末手掻の面影を伝えた者もある。

作風は、鎌倉以来の大和伝を継承しつつ、これを締めて穏やかにした趣を示す。鍛えは板目に杢目を交え、総体に流れて柾がかり、地沸がつき地景の入るものが本領で、しばしば白気映り、ないし淡く白けごころを呈する点が末手掻の標識となる。刃文は匂口の締まりごころに小沸のついた直刃調を基本とし、細直刃から広直刃まで幅があり、浅くのたれて小互の目を交え、刃縁にはほつれ・喰違刃・二重刃・打のけ・湯走りといった大和物特有の働きが現れ、金筋・砂流しを交える。帽子は直ぐに小丸となって掃きかけ、やや長く返るものが多い。姿は内反りの平造短刀を主体とし、室町後期には先反りのついた打刀の姿も加わる。茎の鑢目は檜垣を通例とする点が著しい診断要素であり、鷹の羽鑢を伴う作もある。

評価としては、地刃の冴えと古色を併せ持ち、一見南北朝期を降らぬかと思わせる出来栄えの優品もある一方、総じて個性の発露は乏しく、伝統の家風を忠実に守り伝えた保守的な作域とみなされる。在銘品は二字銘が多く、在所地や年紀、藤原姓を冠した長銘を伴うものは資料的に貴重とされる。室町初期在銘の太刀は現存稀少であり、両刃造や年紀作とともに、手掻派研究上重要な遺品として珍重される。末手掻は、大和の正統を室町の世まで律儀に伝えた一群として位置づけられている。

指定

21 指定 · 13 名工数

指定の位置づけ

重み付け指定指数 0.12(指定 21 点)

手掻の2時期中 第2位

手掻流派全体(0.49)を下回る

伝来

伝来記録のある作品 1 点

伝来の位置づけ

伝来指数 2.00(伝来 1 点)

手掻の2時期中 第2位

手掻流派全体(3.37)を下回る

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.包眞1394-14283
    流派内 14.3%
  2. 2.包清1429-14413
    流派内 14.3%
  3. 3.包貞1469-14872
    流派内 9.5%
  4. 4.包眞1465-14872
    流派内 9.5%
  5. 5.包行1394-14282
    流派内 9.5%
  6. 6.包國1596-16152
    流派内 9.5%
  7. 7.包光1428-14291
    流派内 4.8%
  8. 8.包宗1394-14301
    流派内 4.8%
  9. 9.包宗1394-14281
    流派内 4.8%
  10. 10.包長1501-15041
    流派内 4.8%
  11. 11.包清1528-15321
    流派内 4.8%
  12. 12.包吉1504-15211
    流派内 4.8%
  13. 13.包久1429-14411
    流派内 4.8%

現在の出品

手掻派の他の時期