江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
日本刀 脇差 銘 波平安明 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣鑑定書付 【解説】 概要 本作は、江戸時代中期(明和頃:1764-1772年)に薩摩国(現在の鹿児島県)で活躍した刀工、波平安明(なみのひら やすあき)による一振りです。古記録によれば、本名を橋口伊兵衛と称し、後に兵右衛門と改めました。 安明は、薩摩を代表する名門・波平一門の工です。新々刀波平の主流とされる「堀の波平」二代目・安元の嫡子にあたります。この「堀の波平」家は、波平五十七代・大和守安行の次男である安正が谷山の堀の地で分家したことに始まる家系です。 波平派について 波平派は、平安時代末期(12世紀)に大和伝の工・正國が薩摩へ移住したことに始まると伝えられる、薩摩最古かつ日本刀史上屈指の長命を誇る流派です。 代々の工は、その名に「行」や「安」の字を継承することを伝統としてきました。 「波平(なみのひら)」という名は、開祖・正國が大和から薩摩へ下る際、海上で刀を献じて荒波を鎮めたという伝説に由来します。その名が「波が平らになる」に通じることから、特に海上安全を願う武士たちの間で深く信仰され、珍重されました。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)により「特別保存刀剣」に認定されています。これは、保存状態が極めて良好であり、かつ美術的価値が高い真作の日本刀にのみ与えられる格付けです。 ※本作には経年による鍛え傷および黒錆が一部見受けられます。詳細なコンディションについては、お気軽にお問い合わせください。 【刀身】 長さ(Nagasa):45.0 cm 反り(Sori):0.8 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃先に現れる結晶構造。 地鉄(Jihada):折り返し鍛錬によって現れる鋼の表面模様。 切先(Kissaki):刀身の先端部分。 茎(Nakago):柄に収まる持ち手部分。 茎に現れる黒錆は、内部の腐食(赤錆)を防ぐ役割を果たします。この錆色や朽ち込み具合は、専門家が製作年代を特定する上での重要な指標となります。 【拵】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などを含めた外装一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端を保護する金具。 図案は「波濤図(はとうず)」で、荒れ狂う大海原の波が描かれています。 波の文様は、絶えず変化する自然の躍動的な力、そして困難を乗り越える不屈の精神を象徴しています。水の動きを武士の揺るぎない魂に見立てたこの意匠は、刀装具において非常に好まれました。 柄・目貫(Tsuka / Menuki): 目貫の意匠は「龍(りゅう)」です。 龍は古代中国の神話に由来する想像上の生物であり、古来より瑞祥(吉兆)を象徴する聖獣とされてきました。その姿は「九似(きゅうじ)」、すなわち角は鹿、頭は駱駝、眼は鬼(あるいは兎)、項は蛇、腹は蛟(みずち)に似ると形容されます。
Certificate reading — 銘 波平安明


























薩摩 · 1772-1781頃
藤代 Chu-jo saku · 刀剣大鑑 上位87%
現在1点販売中
江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.

日本刀 脇差 銘 波平安明 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣鑑定書付 【解説】 概要 本作は、江戸時代中期(明和頃:1764-1772年)に薩摩国(現在の鹿児島県)で活躍した刀工、波平安明(なみのひら やすあき)による一振りです。古記録によれば、本名を橋口伊兵衛と称し、後に兵右衛門と改めました。 安明は、薩摩を代表する名門・波平一門の工です。新々刀波平の主流とされる「堀の波平」二代目・安元の嫡子にあたります。この「堀の波平」家は、波平五十七代・大和守安行の次男である安正が谷山の堀の地で分家したことに始まる家系です。 波平派について 波平派は、平安時代末期(12世紀)に大和伝の工・正國が薩摩へ移住したことに始まると伝えられる、薩摩最古かつ日本刀史上屈指の長命を誇る流派です。 代々の工は、その名に「行」や「安」の字を継承することを伝統としてきました。 「波平(なみのひら)」という名は、開祖・正國が大和から薩摩へ下る際、海上で刀を献じて荒波を鎮めたという伝説に由来します。その名が「波が平らになる」に通じることから、特に海上安全を願う武士たちの間で深く信仰され、珍重されました。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)により「特別保存刀剣」に認定されています。これは、保存状態が極めて良好であり、かつ美術的価値が高い真作の日本刀にのみ与えられる格付けです。 ※本作には経年による鍛え傷および黒錆が一部見受けられます。詳細なコンディションについては、お気軽にお問い合わせください。 【刀身】 長さ(Nagasa):45.0 cm 反り(Sori):0.8 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃先に現れる結晶構造。 地鉄(Jihada):折り返し鍛錬によって現れる鋼の表面模様。 切先(Kissaki):刀身の先端部分。 茎(Nakago):柄に収まる持ち手部分。 茎に現れる黒錆は、内部の腐食(赤錆)を防ぐ役割を果たします。この錆色や朽ち込み具合は、専門家が製作年代を特定する上での重要な指標となります。 【拵】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などを含めた外装一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端を保護する金具。 図案は「波濤図(はとうず)」で、荒れ狂う大海原の波が描かれています。 波の文様は、絶えず変化する自然の躍動的な力、そして困難を乗り越える不屈の精神を象徴しています。水の動きを武士の揺るぎない魂に見立てたこの意匠は、刀装具において非常に好まれました。 柄・目貫(Tsuka / Menuki): 目貫の意匠は「龍(りゅう)」です。 龍は古代中国の神話に由来する想像上の生物であり、古来より瑞祥(吉兆)を象徴する聖獣とされてきました。その姿は「九似(きゅうじ)」、すなわち角は鹿、頭は駱駝、眼は鬼(あるいは兎)、項は蛇、腹は蛟(みずち)に似ると形容されます。
Certificate reading — 銘 波平安明


























薩摩 · 1772-1781頃
藤代 Chu-jo saku · 刀剣大鑑 上位87%
現在1点販売中
江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
