室町は刀剣業を産業に変えた。徒歩の集団戦とともに打刀が興り、長船と関は数打ち物と注文打ちを並行して産し、勘合貿易は日本刀を数万振の単位で海外へ運んだ。
本作は懐剣(かいけん)と呼ばれる小振りの短刀です。懐剣とは着物の懐に収める護身用の刀剣を指し、かつて城内での帯刀が禁じられていた際、不意の襲撃に備えるための武器として重宝されました。大名家においても、先祖伝来の銘品が多く伝わっていることで知られています。 本作は研ぎの状態が極めて良好で、欠点や瑕疵(きず)は見受けられません。地鉄は板目肌がよく詰み、地景などの働きが見て取れます。沸出来の細い湾れ(のたれ)の刃文は非常に気品があり、優雅な趣を湛えています。刀身には表に一本、裏に二本の樋が掻き通され、裏の裏金(ハバキ)には六芒星の家紋が施されています。 茎(なかご)には「宇多国宗」の銘があります。宇多派は鎌倉時代末期に興った刀工集団で、国光を始祖として室町時代にかけて繁栄しました。国宗は国光の子であり、その後数代にわたってその名が受け継がれています。 東山堂では、良質な刀剣を手頃な価格で取り揃えております。この貴重な機会をぜひお見逃しなく。 長さ:16.3 cm 反り:0.0 cm 目釘穴:1個 元幅:18.6 mm 元重:6.4 mm 銘:宇多国宗(表) 時代:古刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目 刃文:湾れ 帽子:大丸 重量(刀身のみ):9 g 茎:生ぶ 外装:白鞘 登録証番号:東京 第324722号 ご希望の刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。














脇物 · 越中
現在38点販売中
宇多派は、鎌倉時代末期の文保年間(一三一七~一三一九)頃、大和国宇陀郡から越中国に移住した古入道国光を祖とする刀工集団である。国光の子と伝える国房を筆頭に、南北朝時代には国宗、国次、国光と同名が相継いで活躍し、室町時代末期まで栄えた。このうち、南北朝時代を下らぬ作品を特に「古宇多」と汎称している。元来大和国宇陀郡の出身であることから、自然に大和気質の強い作風が多くみられるが、同時に越中の先達である則重や江に倣ったとみられる相州伝風の作品も存在する。 古宇多の作風は、板目に杢目や流れ肌を交え、肌立ちごころとなり、地沸が厚くつき、地景が頻りに入る鍛えに、地鉄が黒みをおび、処々肌目が粕立つ点に北国気質が顕著に表れている。刃文は直刃調に浅く小のたれ、小互の目や小乱れを交え、匂深く沸がよくつき、刃縁がほつれて、金筋や砂流しが頻りにかかり、匂口が沈みごころとなる特色を示す。帽子は小丸に返り、頻りに掃きかけて焼き詰めごころとなるものが多い。一見すると相州上工の作を想わせる覇気に満ちた出来口であるが、黒みをおびた地鉄には北国物特有の肌合いの特色が看て取れ、また刃縁がほつれて砂流しが激しくかかる点に古宇多と鑑すべき要素がある。処々に荒めの沸が交じり、湯走りや打のけ、二重刃風の働きを交えるものもあり、地刃ともに変化に富む。 南北朝時代の典型的な姿を呈し、身幅広く重ね厚く、反りやや深く、中鋒延びごころまたは大鋒となる豪壮な体配のものが多い。地刃ともに健全で、覇気に満ちた出来口を示す作品が多く、同派極めの中でも優品とされるものが数多く残されている。越後中条家伝来の黒漆革巻太刀拵のように、南北朝時代を下らぬ貴重な太刀拵が完存する例も知られている。鎌倉末期から南北朝期にかけての越中における刀工集団として、大和気質と相州伝風を融合させた独自の作風を確立し、後世に大きな影響を与えた。 詳しく見る →
室町時代
室町は刀剣業を産業に変えた。徒歩の集団戦とともに打刀が興り、長船と関は数打ち物と注文打ちを並行して産し、勘合貿易は日本刀を数万振の単位で海外へ運んだ。
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