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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 畠田
  3. 眞守

Hatakeda Sanemori

眞守

特重
巻 13, 番 34 · 太刀

Hatakeda Sanemori

眞守

評価作品57点

国備前時代Shoo (1288–1293)時代区分鎌倉流派Hatakeda伝法備前伝藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,000(上位8%)種別刀工コードSAN143
6重要文化財
5重要美術品
5特別重要刀剣41重要刀剣

概要

正応二年(一二八九)八月、畠田真守は太刀に「備前国長船住人左馬允真守造」と長銘を切り、四ツ目菱紋とこの工には珍しい制作年紀を添えた。建治・弘安・正応(一二七五~九三)の年紀作が現存し、説明書は「その活躍期は明白である」と記す。真守は畠田守家の子と伝え、弟子あるいは孫とする説、一説に初代家助の子とする伝もあり、師守家の代作者の一人であったために自身の在銘作が少ないとも説かれる。一門は長船に隣接する畠田に住したが、「畠田住と銘したものは皆無」で、銘はみな長船住と切ることから、畠田は長船村内の小字と考えられている。年紀作はちょうど長船長光の活躍年代に重なり、父守家の華やかさと長船本流の穏やかさとの間に立つこの位置こそ、同工をめぐる記述の軸となっている。

作風の典型は、腰のくびれた蛙子丁子を交えた丁子乱れである。畠田派はこの「蛙子丁子を得意として上手」と評され、真守もその見どころをよく受け継ぐが、父と分かつのは乱れの規模である。指定書に繰り返し現れる定型の評は「守家に比して、一般に乱れがやや小模様となる傾向がある」というもので、乱れの房が一段小さく、焼の高低も目立たない。蛙子丁子は指裏に殊に顕著となる例が多い。丁子には互の目・尖り刃が交じり、足・葉がさかんに入り、匂勝ちに小沸がつき、匂口は明るいと繰り返し記される。金筋・砂流しがかかり、処々に小さな飛焼を交え、帽子は乱れ込みまたは直ぐに小丸となり、先が尖りごころに掃きかけるものが多い。

地鉄に畠田の見どころがある。板目に杢を交えて肌立ちごころとなる鍛えに、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入り、乱れ映りが鮮やかに立つ。正応年紀の太刀では、その映りが地斑映り状を呈する。肌立ちは守家ほど強くなく、しかし長船物よりは強い。上作が長船に紛れるとき、説明書が指摘するのはまさにこの点である。肌立つ鍛えの一方、小板目のよくつんだ精緻な肌合の一類もあり、伊予西条松平家伝来の一口は「同工極めの白眉」と評される。姿の上でも、長船の光忠等に比して鋒が延びる点が同派の見どころとされ、太刀は腰反り高く踏張りのある体配を保つ。

説明書は作域を、華やかな丁子乱れ、互の目に丁子の交じるもの、直刃調のものの三様に挙げ、総じて父守家より穏やかな出来が多いとする。銘もこの分かれに沿う。多くは二字銘で、「銘に太字のものと小振りのものとの二様があり」、太字は守家に似た華やかな作に、小振りは「概して長光、景光に近い」作に結び付く。本間順治は経眼中最も大銘で乱れも最も華やかな太刀を「初代作に相違ない」と断じた。官職を冠した長銘は稀で、左馬允と右馬允の両様があり、右馬允銘の太刀は中直刃が浅くのたれ、現存稀な在銘の剣は小沸出来の細直刃に焼詰め帽子となる。銘の二様の背後には「同銘は二代あったと考えられるが、銘字による代別は目下のところ困難である」という問題が横たわる。同名の刀工は平安時代の伯耆大原、鎌倉時代の備中青江派にも存するが、「銘振り、作風にそれぞれ相違のあることは勿論である」と注記される。

上作において問われるのは、もはや父ではなく長船そのものである。正応二年紀の太刀は「一見長光の上作を思わせる」とされ、肌立ち気味の地鉄にのみ畠田系らしさが窺われる。格付けについて説明書は率直で、「総体に守家に及ばず、特に帽子がそうである」と記す。しかしこの率直さは裏から読めば、父に及ばぬとされる小模様で穏やかな乱れこそ、静かな作を長船の上手に近づける当のものである。無銘極めは同工自身の組合せ、すなわち蛙子丁子を交えた丁子乱れ、肌立ちごころの板目、鮮やかな乱れ映り、守家より一段小さい乱れに拠っており、特別重要の一口では茎の形状が「現存する真守の有銘作に酷似している」ことが極めの決め手となった。在銘の太刀は比較的少なく、「短刀は未見」とされる。

藤代の格付けは上々作。指定を受けた作は五七口を数える。国宝はないが、重要文化財が六口あって安芸浅野家伝来の作を含み、戦前の重要美術品が五口、黒田長礼・黒川福三郎ら蒐集家の手を経た。特別重要刀剣五口・重要刀剣四一口、両指定で四六口に上る。伝来も顕著で、紀州徳川家・薩摩島津家・伊予西条松平家のほか、毛利家・黒田家・前田家に伝わった。所在の知られるものは九州国立博物館・林原美術館・黒川古文化研究所などに収まる。蒐集家にとっては、長船の大名跡ほど遠い存在ではないが、なお忍耐を要する刀工である。市中に現れるものの多くは大磨上無銘の極め物で、その極めは小模様の蛙子丁子に拠っており、時折市場に姿を見せる。在銘はまた別である。二字銘の太刀は少なく、長銘・年紀の作はさらに稀で、ひとたび出れば、居住地と官職と年紀を作者自身の手に伝える資料として出色の出来事となる。

鑑定

典型=蛙子丁子交じりの丁子乱れ(守家より小模様)に太字・小振り二様の銘の作域+互の目丁子・直刃調の穏やかな部類+長光に紛れる年紀長銘作。同銘二代が考えられるが銘字による代別は困難

真守は畠田守家の子(あるいは弟子)と伝え、建治・弘安・正応(一二七五~九三)の年紀作が現存する鎌倉中後期の備前刀工で、長船長光とほぼ同年代。肌立ちごころの板目に乱れ映りが立ち、一門の見どころたる蛙子丁子を交えた丁子乱れを焼くが、守家に比して乱れがやや小模様で穏やかとなる。他に互の目丁子・直刃調の穏やかな作域がある。多くは二字銘で太字と小振りの二様があり、左馬允・右馬允を冠した長銘は稀である。

鑑定の決め手

作品の51% ・ 長光比 12.8倍

作品の46%

作品の37% ・ 光忠比 3.1倍

銘の作域。太字は華やか、小振りは長光風。長銘・年紀は稀

作風の変遷

典型(蛙子丁子交じりの丁子乱れ、守家より小模様)

腰反りの太刀姿、時に猪首風の鋒となる。板目に杢を交えて肌立ちごころ、地沸微塵につき、地景入り、乱れ映り鮮やかに立つ。刃文は丁子乱れに蛙子丁子・互の目・尖り刃など交じり、足・葉よく入り、匂勝ちに小沸つき、金筋・砂流し・飛焼かかる。帽子は乱れ込みまたは直ぐに小丸、先尖りごころに掃きかけるものが多い。肌立つ鍛えの一方、小板目のよくつんだ精緻な肌合も見られる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
太字の二字銘の作— 太鏨・太字の二字銘。守家に似た華やかな作となり、最も大銘で最も華やかな一口は本間説で初代作に相違ないとされる
小振りの二字銘の作— 小振りの二字銘。概して穏やかで、長光・景光に近いとされる

穏やかな部類(互の目丁子・直刃調)

確証はやや弱い華やかな丁子乱れと並記される穏やかな作域。互の目に丁子の交じるもの、直刃調のもの。現存稀な在銘の剣は細直刃に焼詰め帽子、右馬允長銘の太刀は中直刃浅くのたれる

説明には華やかな丁子乱れ、互の目に丁子の交じるもの、直刃調のものの三様が挙げられ、総じて父守家よりも穏やかな出来とされる。この部類では小板目のつんだ鍛えに、焼の出入りが目立たず直調に丁子・互の目を交えた刃文を焼き、帽子は直ぐ、剣では焼詰めとなる。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

年紀長銘作(長光に紛れる作域)

確証はやや弱い「備前国長船住人左馬允真守造」の長銘に四ツ目菱紋と正応二年紀を添えた、この工には珍しい銘文の作

正応二年紀の太刀は、頭の丸い丁子と互の目を基調に物打辺やや直ぐ調となり、板目に杢を交えて肌立ちごころの鍛えに地斑映り状に乱れ映りが立つ。一見長光の上作を思わせる出来映えながら、地鉄が肌立ち気味である処に畠田系らしさが窺われると記される。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

建治・弘安・正応の年紀作が現存し、「その活躍期は明白である」とされる。

同銘二代があったと考えられるが、銘字(銘振り)によって代別することは困難とされる。

右馬允に任ぜられたと記され、「備前国長船住右馬允真守」と切る長銘太刀が現存する一方、「左馬允」を冠し四ツ目菱紋と正応二年紀を添えた長銘作もあり、官職銘は両様に見える。

真守同名は平安時代に伯耆大原に、鎌倉時代には隣国備中青江派にも存するが、「銘振り、作風にそれぞれ相違のあることは勿論である」と注記される。

守家・真守に「畠田住」と銘したものは皆無で「長船住」と銘することから、畠田は長船村内の小字と考えられている。

「真守造」の造字は守家にもあって一派共通の用字とみられるが、実際に造字のある作刀は極めて少ないとされる。

指定

国宝—
重要文化財6
重要美術品5
御物—
特別重要刀剣5
重要刀剣41

名工ランク

0.59 (指定作品57点)

刀工の上位4%

伝来

伝来記録14件 の鑑定作品における Sanemori

伝来ランク

名家所蔵6点、伝来記録14件

刀工の上位11%

素点:2.45 / 10

刀姿

評価作品57点の分布

銘

評価作品57点の銘の種類

販売中

系譜

Sanemori
弟子
  1. 1.守恒Moritsune

Hatakeda派

Hatakeda派の他の刀工

  1. 1.守家Moriie34指定
  2. 2.守家Moriie27指定
  3. 3.光守Mitsumori15指定
  4. 4.守家Moriie14指定
  5. 5.守長Morinaga4指定
  6. 6.守重Morishige1指定
  7. 7.守重Morishige7指定
  8. 8.家助Iesuke2指定
  9. 9.真守Sanemori2指定
  10. 10.守俊Moritoshi1 販売中1指定