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概要·鑑定·栄誉·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定栄誉指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 五条・三条
  3. 三条
  4. 宗近

Sanjo Munechika

宗近

重要
巻 64, 番 1 · 太刀

Sanjo Munechika

宗近

評価作品4点

享保名物帳天下五剣
国山城時代Eien (987–989)時代区分平安流派五条・三条>三条伝法山城伝藤代最上作刀工大鑑2,500(上位1%)種別刀工コードMUN29
1国宝
2重要文化財
1重要刀剣

概要

宗近は平安後期の永延頃、京の三条に住したと伝え、鎬造の湾刀という所謂日本刀の様式が確立した最も古い時期に活躍した、名の遺る最初期の刀工の一人である。三条派の祖にして古京物の祖、すなわち山城伝の全きが出る古い京の流れの源に立ち、俗に三条小鍛冶と呼ばれ、説明書の言うとおり「三条小鍛冶の名で人口に膾炙している」。その遺産には天下五剣の一として名高い国宝「名物三日月宗近」があり、これほど僅かな現存の記録の上に、これほど重い名を負う工は数えるほどしかいない。

その記録は、極めの言うところ、ほとんど稀少を極める。在銘確実なものは「在銘確実なものは極めて少なく」、佩表に「宗近」、佩裏に「三条」と切る二字銘の両様が知られるのみである。ここに在銘確実とされる太刀は生ぶの一口で、細身、元先の幅差つき、重ね薄め、元に踏張りがあり、腰反り高くついて先へ反り伏さり、小鋒に結ばれる。平安後期の優美で穏やかな古色ある曲線で、説明書はこれを古伯耆物・古備前物よりも年代の遡る姿と読む。

地鉄は、山城伝を開いた人にふさわしい精緻な京の地である。よくつんだ板目に、佩裏処々やや肌立ちごころとなり、地沸が微塵に厚くつき、細かに地景が入り、沸映りが地に柔らかく立つ。説明書はこれを美しくやや柔らかに見える地と評する。その静かな地に対して刃文はことさら低い。細直刃調に小乱れ・小互の目ごころを交えた幅の狭い刃で、匂口処々うるみ、小沸つく。そしてここに手の個性が現れる。打のけ・湯走りが元から先へ断続的にかかり、裏物打辺で二重刃・三重刃に重なり、帽子もまた二重刃を入れて直ぐに掃きかけ、先焼詰めごころに結ぶ。

この打のけ・湯走りと二重刃・三重刃の断続する働きこそ、説明書が遠い古へ辿る糸である。すなわちその様相は「一脈正倉院物に通じるものであり」、「古伯耆物や古備前物などよりも年代がやや遡るように鑑せられる」とする。宗近を後の山城・備前の手から分かつのは、まさにこの古雅な静けさである。成熟した諸派の明るい丁子ではなく、沸の厚い京の地鉄の上の、低く小さく古典的な乱れ、すなわち花開いた後ではなく源にある伝統の手である。

銘振りには独自の学問上の問いがある。本作の二字銘は茎中央にやや太鏨でやや大振りに切られ、説明書は「三日月宗近」の銘との共通点を俄に指摘し難いと率直に記す。極めはむしろ、古い姿、沸映りの立つ精緻な地鉄、そして確かな来歴に拠る。本作は京都の愛宕神社に伝わり、同社では太閤秀吉の寄進と伝え、本阿弥光徳が石田三成に送った刀絵図に載ることが指摘されて、「歴史的資料性が極めて高く」とされる。

藤代の極めは最上工に与える最高位の最上作(サイ上作)であり、刀工大鑑もその作をほぼ最上位に値する。指定の記録は収集の上で最も希なるものの一つで、国宝たる「三日月」その物は東京国立博物館に蔵され、重要文化財が若狭彦神社に伝わり、自らの在銘の太刀一口は愛宕神社に伝わって秀吉・徳川将軍家に連なる。いずれも市場に出るものではない。これほど古い国宝は信に托された遺産であり、在銘確実の宗近が私蔵に帰すことすら、初期の日本刀を蒐める者の生涯に稀なる出会いであって、現れるとしても最も長き忍耐をもってのみである。その一口を手にすることは、日本刀が、そして山城伝が、いかに始まったかを語る証を手にすることに等しい。

鑑定

平安後期の古京物・山城の一手を、在銘確実な重要刀剣の太刀一口から読む:よくつんだ板目に地沸微塵・沸映り、焼の低い静かな細直刃調の小乱れに打のけ・湯走りと二重刃・三重刃、三条派の祖の二字銘

三条宗近は、鎬造の湾刀という所謂日本刀の様式が確立した最も古い時期の刀工の一人で、平安後期の永延頃に京の三条に住したと伝え、三条小鍛冶の名で人口に膾炙する。山城伝の端緒をなす古京物の祖であり、その遺産には天下五剣の一として名高い国宝「名物三日月宗近」がある。在銘確実なものは極めて少なく、佩表に「宗近」、佩裏に「三条」と切る両様が知られる。説明書はその姿を、踏張り強く腰反り高くつき、先が伏さって小鋒に結ばれた細身の太刀とし、板目のよくつんだ地に地沸微塵につき、地景細かに入り、沸映りの立つ地鉄の上に、焼の低い静かな刃を描くとする。刃は細直刃調に小乱れ・小互の目ごころを交え、打のけ・湯走りがかかり、断続的に二重刃・三重刃を見せ、その様相は一脈正倉院物に通じ、古伯耆物や古備前物よりも年代がやや遡るように鑑せられる。

鑑定の決め手

作品の100%

作品の100%

作品の100%

作風の変遷

在銘の古典手(古京物・山城)

ここでの在銘確実な記録は、生ぶの太刀一口である。細身、元先の幅差つき、重ね薄め、鎬やや高く鎬幅広め、元に踏張りがあり、腰反り高くついて先に行って反り伏さり、小鋒となる、平安後期の優美で古色ある姿である。その上の地鉄は板目肌よくつみ、佩裏処々肌立ちごころとなり、地沸微塵につき、地景細かに入り、沸映りが立つ。刃文は焼の低い静かなもので、細直刃調に少しく小乱れ風・小互の目ごころを交え、部分的に匂口ややうるみ、小沸つき、総体に打のけ・湯走りよくかかり、裏物打辺は二重刃・三重刃状を交える。帽子は直ぐに掃きかけ、二重刃風入り、先焼詰めごころとなる。説明書はこの断続的な打のけ・湯走りと二重刃・三重刃を一脈正倉院物に通じるものとし、古伯耆物や古備前物よりも年代のやや遡る古香と見る。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、在銘確実なものは極めて少なく、佩表「宗近」・佩裏「三条」の両様が知られるとし、本作の太鏨でやや大振りの二字銘は「三日月宗近」の銘との共通点を俄に指摘し難いとする。極めはその古い姿、沸映りの立つ精緻な地鉄、および愛宕神社伝来という来歴に拠る。

栄誉

享保名物帳Kyōhō Meibutsu Chō (Catalog of Celebrated Blades)

所載(名物三日月宗近)

享保4年(1719年)、本阿弥家が八代将軍徳川吉宗に献上した名物刀剣の台帳。平安〜南北朝の刀剣約274口(現存168口+焼失約80口+追記約26口)を刀工別に収載し、号の由来・寸法・代付・伝来を記す。本栄誉は名物帳に作品が所載される刀工に付与され、詳細欄には刊行集計による口数(正確な場合)または所載名物の号を記す。

天下五剣Tenka Goken (Five Swords Under Heaven)

三日月宗近(国宝・東京国立博物館)

天下五剣(童子切安綱・鬼丸国綱・三日月宗近・大典太光世・数珠丸恒次)の作者。五剣はいずれも享保名物帳に個別に所載されるが、「五剣」という括りの初出は文政11年(1828年)の写本『諸家名剣集』(「天下出群之名剣五振之内也」)。数珠丸の作者は古青江恒次(伝統的・指定上)と備前左近将監恒次(近年の研究)で見解が分かれ、両工に本栄誉を付して論点を記録する。

指定

国宝1
重要文化財2
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣1

名工ランク

0.13 (指定作品4点)

刀工の上位15%

伝来

伝来記録7件 の鑑定作品における Munechika

伝来ランク

名家所蔵3点、伝来記録7件

刀工の上位63%

素点:1.93 / 10

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

系譜

Munechika
弟子(15名)
  1. 1.吉家Yoshiie17指定
  2. 2.兼永Kanenaga12指定
  3. 3.国永Kuninaga9指定
  4. 4.真利Sanetoshi3指定
  5. 5.有成Arinari1指定
  6. 6.在國Arikuni
  7. 7.有國Arikuni
  8. 8.近則Chikanori
  9. 9.近村Chikamura3指定
  10. 10.兼次Kanetsugu
  11. 11.宗則Munenori
  12. 12.宗利Munetoshi
  13. 13.宗安Muneyasu
  14. 14.眞則Sanenori
  15. 15.爲利Tametoshi

Sanjo派

Sanjo派の他の刀工

  1. 1.吉家Yoshiie17指定
  2. 2.近村Chikamura3指定
  3. 3.真利Sanetoshi3指定
  4. 4.守家Moriie1指定
  5. 5.近村Chikamura3指定
  6. 6.助宗Sukemune1指定
  7. 7.有成Arinari1指定