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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 五条・三条
  3. 三条
  4. 吉家

Sanjo Yoshiie

吉家

特重
巻 23, 番 1 · 太刀

Sanjo Yoshiie

吉家

評価作品17点

国山城時代Kanko (1004–1012)時代区分平安流派五条・三条>三条伝法山城伝師匠Munechika藤代Jo-jo saku刀工大鑑2,500(上位1%)種別刀工コードYOS195
5重要文化財
4重要美術品
1特別重要刀剣7重要刀剣

概要

第二十三回特別重要刀剣に指定された二字銘「吉家」の太刀は、加治木島津家に長く伝来したもので、本文はこれを平安時代末期に置き、「藤末鎌初」の作と位置づける。その作者吉家は山城三条派、すなわち宗近の流れに連なる京鍛冶最古層の刀工で、銘鑑は古来宗近の子、あるいは弟子と伝えてきた。しかし説明はこの系図をそのまま受けない。有銘確実な作刀が相当数現存し、それらの作風から見て「宗近と直結することには無理がある」とし、やや時代の下る同派の刀工と読む。その年代観は本文により平安末期から鎌倉中期まで幅がある。

太刀は古京物の姿をよく保つ。身幅細く、腰反り高く深く、生ぶの作には踏張りがつき、小鋒ないし中鋒に結ぶ。刃文は小乱れに小丁子を交え、足・葉が頻りに入り、沸がよくつき、金筋・砂流しかかり、匂口は明るく冴える。本文がもっとも繰り返し注視するのは物打の上で、小乱れが飛焼を伴って二重刃となり、乱れ込んで小丸に返り掃きかける帽子までも二重ごころを帯びる。在銘の一口について説明は「地刃に古雅の味が深く」とし、「二重刃、二重ごころの帽子など皆その見どころである」と明記する。別の本文はこの観察を一派へ広げ、「小乱が二重刃となるなど、こうした作柄も三条派の見どころである」と記す。

鍛えは板目・小板目がよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景が入り、淡い映りが立つ。これは淡い沸映りとも、地沸の乱れ映りとも記される。特別重要の本文はその地鉄を「地沸を厚く敷き地景を頻りに織りなした強い鍛えにはいささかのゆるみもなく」と讃える。作域は一様ではない。直ぐ調に小乱れを静かに交えるものから、中程で焼幅を広げて丁子乱れを主調とする華やかなものまであるが、これらを貫くのは古さの匂いであり、説明は伝吉家の一口に「如何にも古香がある」と認める。

銘は「吉家」の二字銘と「吉家作」の三字銘の二様で、太鏨をもって佩表棟寄りに切る。有銘の太刀は比較的少なく、その伝えも一律ではない。本間鑑によれば、吉家と伝える在銘の銘振りは必ずしも一律でなく、三条と伝え、あるいは古備前、あるいは一文字と伝えるものがあり、本文は「年代が古く古京物と首肯されるものは大島津家旧蔵のものと赤星家旧蔵のものの二口が知られている」と記す。在銘の一口はその銘自体に来歴を刻む。いつの頃にか吉家の二字が「天座」に改鏨されたもので、上皇の佩用刀をかく称した古例に因む改変であって悪意のものではなく、よく見れば吉家と判読できるという。在銘の周囲には大磨上無銘の刀・脇指が伝三条吉家として集まり、その極めは地刃の古調・古香に拠る。うち一口には寛文八年、本阿弥光常、代金三百五拾貫の折紙が付く。

吉家の鑑定に常に影を落とすのは同名異工であり、本文は「吉家は三条派及び備前一文字派に同名があり、銘振作風ともに相似て、いずれとも俄かに決し難いものがある」と罠を明言する。判別は彼自身の特色に拠って引かれる。在銘の一口は「沸が強く古雅」であること、加えてその銘振から三条派の吉家と鑑せられた。一方、鎌倉中期の一文字派の同名は「多く華やかな丁子乱れを焼いている」とされる。京物の内では、その沸の強さと明るく冴える匂口が、同じ小乱れを焼く綾小路定利との見分けどころとなる。吉家の本文中、うるみごころは一口の腰辺にただ一度現れるのみである。特別重要の本文はその本領を「京気質が著しく」の一語に束ねる。

藤代の位列は上々作。指定を受けた作は十七口で、内訳は重要文化財五口、重要美術品四口、特別重要刀剣一口、重要刀剣七口である。重要文化財の五口は文化財として公的収蔵にあり、市場に出ることはない。録された所蔵には京都国立博物館・林原美術館・香雪美術館・森記念秋水美術館がある。伝来は古京物にふさわしい。特別重要の太刀は島津忠朗の加治木入封に際して島津本家より贈られ、爾来加治木島津家に伝来した。重要美術品の太刀は岡山の池田家に伝来し、尾張徳川家旧蔵の無銘刀は裏の鎬上から茎にかけて「八幡」の文字を彫り、徳川美術館の蔵にある。ほかに蜂須賀家・松平家を経たもの、上杉謙信所縁の一口が録される。蒐集家が現実に出会いうるのは特別重要・重要の八口であるが、これらも手放されることは稀である。京鍛冶の最古層に連なる三条の太刀が市に現れることは少なく、本文がかくも少数しか首肯しない在銘の吉家であればなおさらである。

鑑定

三条の典型一作風(静かな直ぐ調小乱れから華やかな丁子主調まで)。在銘/無銘の両作域

三条吉家は宗近の一派を藤末鎌初へ継ぐ刀工。銘鑑は宗近の子と伝えるが、直結は無理とされ、やや時代の下る同派の工と読まれる。太刀は古京物の優美を保ち、腰反りに踏張りつき、鍛えは板目・小板目よくつみ、地沸厚く、地景細かに入り、淡く映りごころが立つ。刃文は沸の強い小乱れに小丁子を交え、金筋・砂流しかかり、匂口は明るく冴える。物打上では小乱れが飛焼を伴って二重刃となり、本文が再三「見どころ」と呼ぶ。備前一文字派に銘振・作風の相似た同名があり、強く古雅な沸と太鏨の銘振によって三条の作と決せられる。

鑑定の決め手

作品の29% ・ 京外の最古層(伯耆安綱・古備前友成)比 14.0倍

本文は沸が強く古雅、匂口は明るく冴えると記す。うるみは全本文中一例のみ(7%)、同じ小乱れの京物たる綾小路定利の70%と正反対

「吉家の銘には「吉家」二字銘と「吉家作」の三字銘とがある」と明記され、太鏨で佩表棟寄りに切る。銘振の相似た一文字の同名との判別では、銘振そのものが決め手の一つとされる

作風の変遷

三条の典型(一作風)

古京物の太刀姿。腰反りで、生ぶの作は反り高く深く踏張りがつき、小鋒ないし中鋒に結ぶ。鍛えは板目・小板目がよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景入り、淡い映りごころが立つ(淡く沸映り、あるいは地沸の乱れ映りと記される)。刃文は小乱れに小丁子を交え、直ぐ調に静かに焼くものから華やかな丁子乱れを交えるものまであり、沸がよくつき、金筋・砂流しかかり、足・葉入り、匂口は明るく冴える。物打の上では乱れが飛焼を伴って二重刃となり、帽子も二重ごころを帯びて、小丸・乱れ込み・焼詰め風に掃きかける。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
無銘:大磨上の刀・脇指、伝三条吉家— 平安末期京物の大磨上無銘は伝三条吉家として彼の名に集まる
在銘:太鏨の二字銘「吉家」・三字銘「吉家作」— 有銘の太刀は比較的少なく、年代が古く古京物と首肯されるのは大島津家旧蔵・赤星家旧蔵の二口とされる
研究

銘鑑は宗近の子と伝えるが、有銘確実な作刀が相当数現存し、宗近と直結することには無理があるとされる。年代観は本文により平安末期から鎌倉中期まで幅がある。

本間鑑によれば、吉家と伝える在銘の銘振りは必ずしも一律ではなく、三条と伝え、あるいは古備前、あるいは一文字と伝えるものがある。所載の四振りはいずれも一応三条一派と首肯される。

三条の吉家とされてきた在銘太刀のうち、年代が古く古京物と首肯されるものは二口が知られている。

指定

国宝—
重要文化財5
重要美術品4
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣7

名工ランク

0.72 (指定作品17点)

刀工の上位3%

伝来

伝来記録8件 の鑑定作品における Yoshiie

伝来ランク

名家所蔵6点、伝来記録8件

刀工の上位10%

素点:2.49 / 10

刀姿

評価作品17点の分布

銘

評価作品17点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Munechika
Yoshiie
弟子
  1. 1.近村Chikamura3指定

Sanjo派

Sanjo派の他の刀工

  1. 1.宗近Munechika4指定
  2. 2.近村Chikamura3指定
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  5. 5.近村Chikamura3指定
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  7. 7.有成Arinari1指定