説明

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Tosougu 横谷家初代宗与作小柄の特別保存刀装具指定作品。横谷家の初代宗与は「町彫の祖」と称される横谷宗珉の父で、はじめ京都の後藤顕乗に仕え、後、正保年頃には江戸に下向して徳川幕府に米二百二十俵で召抱えられ御彫物役を拝命している。幕府の要を務めていた故に自身銘の作品は過去に経眼なく、4代目の宗與が「祖父宗与作」と極め銘を入れた作品が極僅かに残されているのみである。本作は横谷家初代宗与の作と宗與が鑑定し銘を切ったもので珍品である。初代宗与の作は過去に数点経眼したのみであるが、どれも後藤風で御家流の作であったが、本作は構図を縦図とし、赤銅魚子地の小縁を省いて高彫の鶴を際立たせるなど、まさに宗岷が見出したとされる横谷風の手法を既に用いている。宗岷は後藤風を学び、さらにそれを昇華させる事で町彫の祖と謳われほどになった名工であるが、宗与が既にその手法を生み出していたとなれば同派の研究上、実に面白い発見である。

刀装具
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小柄

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作者について

Yokoya Soyo宗與

1 特別重要刀剣13 重要刀剣

横谷宗与は、初代横谷宗珉の養子であり、宗珉没後、家督を継ぎ、名門横谷の家名を守った。宗珉の作風をよく継承し、片切彫を得意としたが、高彫色絵にも高い技術を示している。晩年は照渓と号した。初代宗与と区別するために二代宗与、あるいは横谷宗興と呼ばれることもある。作風から実兄である英精との関連も指摘されている。活動年代は江戸時代中期、元禄十三年(1700年)に江戸で生まれ、享保十八年(1733年)に家督を継いだ。 宗与の作域は四分一磨地に片切彫工法のものが多く見られるが、赤銅魚子地に高彫象嵌色絵工法の作柄も僅少ながら現存している。片切彫は、師父宗珉譲りの優れた技術を発揮しており、大胆で力強い片切彫に繊細な毛彫を配した鏨使いは構図の妙味と相俟って上手である。魚子地に高彫象嵌色絵の作には、横谷宗珉の後継者としての力量と品格を備えた見事な出来映えのものが多く見られる。作風には家彫の伝統の彫技が見られる一方、町彫の斬新さを加味して独自性を強調している点も看過できない。銘は「宗與(花押)」と楷書で力強くきっている。 宗与は、町彫と称される多くの金工が輩出した中で、群を抜いた存在であったと評される。横谷獅子と呼ばれる独特な獅子や岩牡丹を堂々とあらわした作は、宗珉よりはじまる同派得意のものである。高彫の鐔は宗与の作としては極めて稀であり、大形であることは貴珍である。総じて、宗与の作は、写生力と彫技に優れ、躍動感のある画面に仕上がっている。

刀剣商

飯田高遠堂

iidakoendo.com

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