説明

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Tousougu 彦根彫の祖として有名な藻柄子宗典の特別保存刀装具指定作品。藻柄子宗典は近江国彦根に於いて活躍した装剣金工家で享保、延享、寛延頃の年紀のものがあり、その間同名が複数人いたと言われている。作風は二様あり、多くは鉄地に肉彫透で華やかな図案を用いた透かし鐔で、極稀に板鐔に色絵高彫、鋤出毛彫、象嵌などを施した物が見られ後者は作品が非常に少なく、また良作が多く見られる。本作は『平家物語』の一部が描かれているものである。源頼光の使者として渡邊綱が一条大宮にあるお屋敷に行った帰り道に一条戻橋で女に出会い、助けて欲しいとせがまれたため、助けたが、振り返るとその女が鬼女だったという逸話が雷神と共に高彫りで描かれている。赤銅魚々子地に表は雷神が雷を落としている姿や水際の様子、裏は何羽もの千鳥が飛び交っている様子が大変躍動的に描かれている。

藻柄子入道宗典製 江州彦根住
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Tokuho売切れ

藻柄子入道宗典製 江州彦根住

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作者について

Hikone Soten宗典

10 重要刀剣

藻柄子宗典は、元来は京都の出身と伝えられ、後に江州彦根に移住し、彦根彫の祖とされている。初銘を秀典と称し、彦根御家中川北氏の抱え工となり、氏を喜多川と改めたという。同名二代が存在するとされ、現存する行年紀作などから、初代の活躍期は江戸時代前期から中期にかけてと推定される。美濃彫の流れを汲むとも伝えられ、作風に後藤風、美濃風が見られるとする見解もあるが、後藤家に学んだと見られる大きな特色はないとする指摘もある。 宗典の作風は、鉄地または赤銅地を高彫、象嵌色絵で飾るものが多く、特に鉄地高彫に色絵象嵌を施した作に傑作が多いとされる。題材は武者、竹林の七賢、花鳥、藻貝尽くしなど多岐にわたり、本作のように唐人物や群仙図といった人物を主題としたものも存在する。色絵には金、銀、赤銅、素銅など各種の色金を用い、華やかで賑々しい作風を特徴とする。赤銅魚子地高彫の作も存在し、金覆輪を施したものも見られる。作風は緻密であり、その彫口はおおらかでゆったりとしており、観る者を幽玄の世界に誘うと評される。 宗典の作は、その濃密な彫法で名を馳せ、彦根彫の代表工として知られる。しかし、その名声故に、後代の彦根彫りの作品に宗典の銘が多用され、粗悪な作品にも刻銘されているのが現実である。真作においては、賑々しい作柄に品格を兼ね備えた豪華な優鐔が多く、行年銘が貴重である。保存状態が良いことも評価される点である。

刀剣商

飯田高遠堂

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