ITEM# UJKA231 – 売約済 越前定吉 薙刀直し刀 越前定吉は、南北朝時代中期(14世紀中頃)に活動した千代鶴派の刀工です。定吉は現存作が極めて少なく、銘鑑等の主要な資料にもその名が見られない、いわば「幻の工」とも言える存在です。在銘品は稀であり、中には茎に「一」の字のみを刻むものも見受けられます。その作風は北国物の特色を色濃く反映しており、千代鶴派の系譜に連なる、力強く剛健な造り込みを特徴としています。 本作は1970年(昭和45年)6月の第19回重要刀剣指定品です。重要刀剣制度の比較的初期段階において、資料の少ない定吉が認定を受けた事実は、本作の資料的価値と出来映えの良さを雄弁に物語っています。 本作の体配は「薙刀直し」であり、南北朝期に流行した大薙刀を、後に実戦や帯刀用に刀へと仕立て直したものです。元幅3.1cmに対し先幅2.75cmと、元先の幅差がほとんどつかず、10.25cmにも及ぶ極めて長い大切先を有しています。この豪壮な姿は、かつての薙刀としての威容を今に伝える、圧倒的な造形美を放っています。 鍛えは、大板目に流れ肌が交じり、全体に肌立ち、地には白気映りが現れます。刃文は、小湾れに互の目乱れを焼き、焼幅は比較的細く、刃縁にはほつれ、小足、砂流し、金筋が入り、深い匂口に小沸が厚くつきます。帽子は乱れ込み、先は掃き掛け、焼詰となります。また、茎には薙刀時代の名残である冠落造の跡が明瞭に見て取れます。 1970年の第19回重要刀剣審査において、厳選された名刀の一振りとして指定を受けた本作は……

山城伝 · 越前
現在12点販売中
千代鶴派は越前を本拠とした一門である。説示によれば、その祖は来国安に求められる。来国安は生国を山城とし、一説に来国末の孫といい、のちに越前へ移住して千代鶴派の祖となったと伝え、銘鑑はその年代を貞治の頃とする。あわせて越前には来国安の弟子と伝える千代鶴国安なる工があり[[c:1]]、これを祖とする伝えもあって、時代を同じく貞治の頃という。いずれにせよ一門は山城の来派を源流に置き、これを越前の地に移したものとして説示は位置づけている。以後この派は室町期まで続き、国安系の守弘が現れる。守弘は同名に複数代があり、銘鑑は初代を応永、二代を嘉吉あるいは文安の頃とし、藤左衛門尉と称した者もあるという。さらに越前敦賀の光行のごとく[[c:2]]、一説に越前国行の門と伝える年紀作の工も説示に名を連ねる。 作風は、来派を承けた地刃に越前という地方色が加わる点に特徴がある。鍛えは板目に杢目や流れ肌を交え、総じて肌立ちごころとなり、地沸が厚くつき、地景がしきりに入り、白けごころを帯び、鉄色がやや黒みがかるものがある。刃文は来国安に擬せられる一類では中直刃を基調に小互の目を交え、足が入り、刃縁にほつれ・喰違刃・二重刃が現れ、沸がよくついて匂口が明るい。一方、守弘ら国安系の作では互の目調の乱れ刃となり、丁子ごころや尖りごころの刃を交え、飛焼が入り、棟焼がしきりにかかり、砂流し・金筋がかかって地刃ともによく沸づくものが目立つ。帽子は直ぐごころに小丸となるもの、乱れ込んで掃きかけるもの、焼き詰めるものなど作により変化する。見分けにあたっては、肌立ちと白けごころ、黒みがかる鉄色、帽子に見える野趣ある働きなどが手掛かりとなる。 鑑定では、一見すると山城本国の来国光あたりにも見えるが、注視すれば地刃の出来に一歩を譲り、肌立ちが強く帽子の働きが本国以上に野趣を示すところに、来国安の極めが首肯される、と説示はくり返し述べる。守弘の作は互の目調の乱れ刃で地刃ともによく沸え、来風とは趣を異にするとされ、有銘作が珍重される。代表的な遺例としては、無銘ながら身幅広く大鋒に結ぶ南北朝期の姿を示す来国安極めの刀、互の目調の乱れ刃を焼いた守弘の太刀や年紀ある脇指、越前敦賀の光行の年紀短刀などが説示に挙げられる。現存する作刀は少なく、来派の正系を越前に伝えた一門として位置づけられている。 詳しく見る →
特別保存刀剣の中から、特に出来が優れ、国認定の重要美術品に準ずると判断された名品です。年に一度の重要刀剣審査で選ばれます。
極めて選別的で、日本に登録された約250万口の刀剣のうち、重要刀剣に達したものは12,307口(約203口に1口)にすぎません。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトAll swords come with a three-day inspection period beginning from the date of delivery. If not satisfied, the sword may be returned within this period for a full refund of the purchase price. Outside of this period, all sales are final. Swords purchased on a layaway payment plan are not eligible for the three-day inspection period.
ITEM# UJKA231 – 売約済 越前定吉 薙刀直し刀 越前定吉は、南北朝時代中期(14世紀中頃)に活動した千代鶴派の刀工です。定吉は現存作が極めて少なく、銘鑑等の主要な資料にもその名が見られない、いわば「幻の工」とも言える存在です。在銘品は稀であり、中には茎に「一」の字のみを刻むものも見受けられます。その作風は北国物の特色を色濃く反映しており、千代鶴派の系譜に連なる、力強く剛健な造り込みを特徴としています。 本作は1970年(昭和45年)6月の第19回重要刀剣指定品です。重要刀剣制度の比較的初期段階において、資料の少ない定吉が認定を受けた事実は、本作の資料的価値と出来映えの良さを雄弁に物語っています。 本作の体配は「薙刀直し」であり、南北朝期に流行した大薙刀を、後に実戦や帯刀用に刀へと仕立て直したものです。元幅3.1cmに対し先幅2.75cmと、元先の幅差がほとんどつかず、10.25cmにも及ぶ極めて長い大切先を有しています。この豪壮な姿は、かつての薙刀としての威容を今に伝える、圧倒的な造形美を放っています。 鍛えは、大板目に流れ肌が交じり、全体に肌立ち、地には白気映りが現れます。刃文は、小湾れに互の目乱れを焼き、焼幅は比較的細く、刃縁にはほつれ、小足、砂流し、金筋が入り、深い匂口に小沸が厚くつきます。帽子は乱れ込み、先は掃き掛け、焼詰となります。また、茎には薙刀時代の名残である冠落造の跡が明瞭に見て取れます。 1970年の第19回重要刀剣審査において、厳選された名刀の一振りとして指定を受けた本作は……

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千代鶴派は越前を本拠とした一門である。説示によれば、その祖は来国安に求められる。来国安は生国を山城とし、一説に来国末の孫といい、のちに越前へ移住して千代鶴派の祖となったと伝え、銘鑑はその年代を貞治の頃とする。あわせて越前には来国安の弟子と伝える千代鶴国安なる工があり[[c:1]]、これを祖とする伝えもあって、時代を同じく貞治の頃という。いずれにせよ一門は山城の来派を源流に置き、これを越前の地に移したものとして説示は位置づけている。以後この派は室町期まで続き、国安系の守弘が現れる。守弘は同名に複数代があり、銘鑑は初代を応永、二代を嘉吉あるいは文安の頃とし、藤左衛門尉と称した者もあるという。さらに越前敦賀の光行のごとく[[c:2]]、一説に越前国行の門と伝える年紀作の工も説示に名を連ねる。 作風は、来派を承けた地刃に越前という地方色が加わる点に特徴がある。鍛えは板目に杢目や流れ肌を交え、総じて肌立ちごころとなり、地沸が厚くつき、地景がしきりに入り、白けごころを帯び、鉄色がやや黒みがかるものがある。刃文は来国安に擬せられる一類では中直刃を基調に小互の目を交え、足が入り、刃縁にほつれ・喰違刃・二重刃が現れ、沸がよくついて匂口が明るい。一方、守弘ら国安系の作では互の目調の乱れ刃となり、丁子ごころや尖りごころの刃を交え、飛焼が入り、棟焼がしきりにかかり、砂流し・金筋がかかって地刃ともによく沸づくものが目立つ。帽子は直ぐごころに小丸となるもの、乱れ込んで掃きかけるもの、焼き詰めるものなど作により変化する。見分けにあたっては、肌立ちと白けごころ、黒みがかる鉄色、帽子に見える野趣ある働きなどが手掛かりとなる。 鑑定では、一見すると山城本国の来国光あたりにも見えるが、注視すれば地刃の出来に一歩を譲り、肌立ちが強く帽子の働きが本国以上に野趣を示すところに、来国安の極めが首肯される、と説示はくり返し述べる。守弘の作は互の目調の乱れ刃で地刃ともによく沸え、来風とは趣を異にするとされ、有銘作が珍重される。代表的な遺例としては、無銘ながら身幅広く大鋒に結ぶ南北朝期の姿を示す来国安極めの刀、互の目調の乱れ刃を焼いた守弘の太刀や年紀ある脇指、越前敦賀の光行の年紀短刀などが説示に挙げられる。現存する作刀は少なく、来派の正系を越前に伝えた一門として位置づけられている。 詳しく見る →
特別保存刀剣の中から、特に出来が優れ、国認定の重要美術品に準ずると判断された名品です。年に一度の重要刀剣審査で選ばれます。
極めて選別的で、日本に登録された約250万口の刀剣のうち、重要刀剣に達したものは12,307口(約203口に1口)にすぎません。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトAll swords come with a three-day inspection period beginning from the date of delivery. If not satisfied, the sword may be returned within this period for a full refund of the purchase price. Outside of this period, all sales are final. Swords purchased on a layaway payment plan are not eligible for the three-day inspection period.