説明

平安城象嵌鍔は鉄地に真鍮を嵌め込む手法の鍔を広義的に呼ぶ総称で、室町時代に制作された応仁鍔の様に簡略的な図柄ではなく、洗練された図案が多いのが特徴といえます。 多くは草花や家紋などを、真鍮の象嵌で表すことが多く、本作の様な龍をデザイン化したものは少ないものです。 眼は、1mmほどの高さに素銅を象嵌している為に正面、左右、上下どこから本作と向き合っても、龍がこちらを向いており制作者の思考の高さが伺えます。 眼に嵌め込んだ象嵌が数百年の時を経ても剥落しておらず、保存状態が良いものです。 牙、舌、髭 、毛、炎、宝珠などに素銅の色金を加え表現しているところから、当時は華やかであった事が伺えます。 時を経て落ち着いた真鍮と素銅の色金が見せる奥深さは、龍と言う信仰の対象が禅の世界に導き、見るものに平常心を与へてくれます。

●雲龍図鐔 (平安城象嵌)

●雲龍図鐔 (平安城象嵌)

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