説明

赤銅縮緬石目地 高彫据文 金・素銅色絵 螺鈿 打返金象嵌耳 両櫃孔 図譜 「村上如竹とその一門は、据文と平象嵌の工法を得意とし、中でも蝶、蜻蛉、蝉などの虫図や魚などを高肉象嵌で大きく図案風に表したものが多く、また青貝や珊瑚などを螺鈿にしているものが見受けられ独特である。 正則は一門の有力者で、通称を唯七といい、如竹の実弟と伝えている。如竹一門は、その名乗りに如の字を用いるものが多いが、正則は例外であり、またその銘字も他工に見られるような草書体にくずれたところがなく、楷書風に切られている。 本作は、如竹にその範を求めたのであろう、恵比寿天留守模様を題材としている。赤銅の縮緬石目地に、大きな鯛を素銅で据文とし、赤銅の目玉まわりには、貝を嵌入するなど、同派の特色的な彫法がよく表示されており、その大胆な構図と力強い彫口は、兄に優るとも劣らぬ出来映えを示している。 如竹一門の最も有名な図柄の作です。兄如竹にも同じ図が何点か見られ、当時の意匠として人気の作であることが窺われます。赤銅縮緬石目地という、魚子地とはまた違う繊細で魅力ある地肌、大胆な構図、上手い象嵌技法、裏面の荒波、耳に見せる水草の金平象嵌、見事な抜かりない丁寧さを見せつける正則の逸品です。 専用桐箱入り こちらの商品の価格はお電話またはメールにてお問い合わせ下さい 商品番号:VT-050 鐔:恵比寿天留守模様図 銘・正則(花押) 第五十三回重要刀装具指定

鍔:恵比寿天留守模様図

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作者について

Murakami Jochiku如竹

1 特別重要刀剣18 重要刀剣

村上如竹は、江戸時代後期に武陽(武蔵国)江戸の芝に居住した金工である。天明頃の生まれで、名は仲矩、のちに光則とも銘し、歓笙堂と号した。元来は鐙の象嵌工であったと伝えられ、後に金工に転じたという経歴を持つ。師伝は明らかではないが、既存の流派に属さず、独自の作風を確立したと考えられている。 如竹の作風は、魚貝類、蝶、蝉、蜻蛉などの虫類、猫などの動物を題材とした大模様の図案的な据文象嵌に特色がある。特に、高肉象嵌で大きく図案風にあらわしたものが多く、それらの一部に漆芸の埋物のように蝶貝・珊瑚などを嵌入して彩色効果を高め、変化を求めている点が特徴として挙げられる。地鉄は赤銅縮緬石目地を特技とし多用するが、魚子地も見られ、魚子地の作品は入念作であり品格も高いとされる。象嵌においては、金、銀、赤銅、四分一、素銅、緋色銅など多彩な色金を駆使し、平象嵌と据文を組み合わせることで、写実的でありながらも装飾性の高い表現を追求した。また、初期銘である仲矩銘の作品も見られ、作風の変遷を知る上で貴重である。 如竹の作品は、大胆な構図と卓越した技術によって評価が高い。特に、据文象嵌の技量、青貝嵌入による彩色、写実に徹した鏨さばきは、他の追随を許さないと評される。その作風は個性的であり、文様を大きく大胆に据文にし、種々の色がねを用い、更に青貝や珊瑚等をも嵌入して一段と装飾性を高めている。恵比寿大黒天を画題とした留守模様の鐔など、富裕な商家の注文によると思われる作品も存在し、当時の社会情勢や信仰との関わりを示す資料としても重要である。総じて、如竹は江戸金工において独自の地位を築き、後世に大きな影響を与えた名工として位置づけられる。

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