説明

本作は園部芳英による牡丹獅子図大小縁頭。牡丹は百花の王と称される富貴吉祥の象徴で、獅子は魔除け・守護を意味する瑞獣。牡丹獅子図は、無敵の獅子でも身体に寄生する虫(獅子身中の虫)によってその命が脅かされるがその虫は牡丹の花から滴り落ちる夜露にあたると死んでしまうので、獅子は牡丹の花の下で朝を迎える。獅子にとって安住の地が牡丹の花。そのため「安住」や「無敵」をあらわす意味で、牡丹獅子図は古来より描かれてきた。作者の園部芳英は園(薗)部芳継(田中芳章門人、後養子)の子。後藤家の流れを汲み、その作風は後藤家のいわゆる家彫。行き届いた鏨使いで精巧かつ高尚。本作は大小揃いの統一感があり、黒味強く細密な仕立ての赤銅魚子地に、力強く立体感に富む獅子と華やかで威厳ある牡丹をあらわす。作者の高い技量が窺え保存状態良好。気品と華やかさを備えた一作。2024年特別保存刀装具審査合格。大:頭3.46cm/縁3.93cm/腰1.25cm 小:頭3.41cm/縁3.86cm/腰1.24cm

牡丹獅子図大小縁頭
Tokuho

牡丹獅子図大小縁頭

縁頭

¥700,000

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作者について

Goto Yoshihide芳英

5 重要刀剣

園部芳英は、園部家初代芳継の子で同家二代目を継いだ。初代芳継は後藤系の金工である田中芳章に学び、後藤流の彫法を得意としており、園部家も後藤宗家に出入りを許されていた。芳英は宗家十六代の光晃に指導を受けたと推測される。名を伝五郎といい、後に父芳継の通称である伝蔵を襲名した。実子に芳忠と芳興がいる。作風は先代と同様、品格のある精巧な彫技をもって活躍し、元治元年に五十九歳で歿した。天保六年(1835年)には「天台山麓」に居住していたことが銘文から知られる。 芳英の作風は、師家筋にあたる田中芳章ゆずりの家彫方式に、精巧な彫技を加えた園部家の作風が遺憾なく発揮されている。赤銅魚子地を得意とし、金紋、高彫色絵を施す作が多い。金無垢地に赤銅置金工法といった様々な手法を駆使する。大小拵の金具類においては、芳英には珍しい片切彫金平象嵌の技法も見られる。漆黒の赤銅磨地に雲龍図を華麗に描くなど、注文に応えての入念作と思われる作例も存在する。小柄笄の裏哺金鑢仕立をはじめ、濃藍色糸双撮菱巻の柄巻や黒蠟色塗一分刻の鞘塗も洗練味が高い。 芳英の作は、緻密さの中に格調の高さを秘めていると評される。色どり華やかにして且つ上品な作風は大名道具にも見られ、上級武家が儀典に指す式正にかかった小さ刀拵にもその作が認められる。製作が入念であり、保存状態も良いことから、同時代の金工の中でも高い評価を得ていることが窺える。

刀剣商

美術刀剣松本

touken-matsumoto.jp

¥700,000

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