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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 下坂
  3. 貞次

貞次

Shimosaka Sadatsugu

重要
巻 37, 番 160 · 刀

貞次

Shimosaka Sadatsugu

評価作品5点

国越前時代Kanei (1624–1644)時代区分江戸流派下坂伝法Shinto藤代Jo saku刀工大鑑350(上位49%)種別刀工コードSAD746
5重要刀剣

概要

第三十七回重要刀剣の幅広い一刀の茎には、目釘孔の下棟寄りに「越前国下坂貞次」の長銘があり、裏には立葵紋を切ってその下に「重胴及度々末世劔是也」の添銘を添える。重ねて胴を斬り、度々末世の劔であるという截断の銘である。この標識の組合せがこの工を確かに繋ぎ止める。貞次は初代越前下坂日向守貞次で、越前国に住した康継周辺の新刀初期の刀工である。年紀のある作は未だ見られず、説明書はその作風と銘振りのみを根拠に、おそらく慶長を降らぬ刀工とする。説明書はこれを越前下坂派の棟梁たる初代康継の有力な側近の一人と鑑て「初代康継の有力な側近の一人」と記す。その下坂銘は康継の銘振りに近似し、同じ截断の添銘を切り、康継同様に越前家の附家老たる「本多飛騨守成重の立葵紋」を茎に切られる成重贔屓の刀工である。

説明書が作ごとに立ち返るのは、その丁子の目立つことである。説明書は、数多い越前関の刀工群の中でもその見どころは正にこれであるとして「丁子が目立っているところにその見どころが窺える」と記し、また別の一刀ではその手本たる康継に直に対して「丁字が目立つ刃文に貞次の個性がうかがわれる」、すなわち康継に比して丁子が目立つ刃文にこそ貞次の個性がうかがわれると説く。その刃文は丁子乱れを主調に、互の目・互の目丁子・尖り刃を交え、処々少しく島刃状を交える。足長くさかんに入り、時に太く、葉を交え、匂深く、沸よくついて叢立ち、乱れの間を細かな金筋・砂流しが走る。飛焼は刃中に交わり、説明書が康継にも見るとする三日月状のそれであり、物打辺には棟焼を見せる。匂口は沈みごころとなって処々バサけ、賑やかな刃の下に静かな帯を敷く。

地鉄は杢を交えて肌立ち開く板目で、流れごころとなり、総体に肌が目立って締まらない。これに地沸がつき細かな地景が入り、かねは説明書が北国物らしいとする黒味をおびて「北国物らしい肌合を示し」、北国の地方の暗い地である。数多い越前関の刀工群を介して関鍛冶の系譜を引くこの暗く働きのある地にこそ、刃の丁子と金筋が際立つ。帽子は下の刃に応じ、乱れ込んで尖りあるいは丸い先となり、返り深く長く掃きかけ、一口は横手を互の目で跨いで返る。表が直ぐに小丸となる一方、裏は三品風の三品がかった貌を呈すると鑑られ、越前関の系譜が鋒に現れる。

僅か五口の指定作の中にも、説明書はなお静かな手を見出す。最も早い一刀では指表上半が直刃調に互の目を交えて飛焼かかり、他は丁子乱れに足・砂流しかかって、最も静かな箇所が抑えた康継の作に近づき、下半で再び丁子が現れる。彫もまた一貫する。その作には越前下坂風の梅竹の記内彫が施され、近年の一口について説明書は、名物の貞宗の平脇指の梅竹の彫物を参考に、恰幅のよい刀身全体に構図を広げ、その迫力に押し負けぬよう華やいだ乱れを焼上げたとして、総体に「一際賑やかな作品に仕上がっている」と評する。五口のいずれも年紀を欠くことが、その編年を茎の銘ではなく地鉄から鑑する所以である。

この工を位置づけるのは独立した名声ではなく系そのものである。説明書はその刃文を関鍛冶の系譜を引くものとし、沸づきのむら、裏の帽子が三品風を呈する点、黒味をおびるかねを、同派の特色がよくあらわれるとみる。越前関の三品がかった伝えである。その共有の地に対し、彼自身の見どころは丁子であり、説明書が繰り返し康継の静かな刃と対比する点であり、また記内彫・截断銘・成重の立葵紋という康継の周辺に結ぶ標識である。説明書の語る個性とは越前下坂の語法からの逸脱ではなく、その最も明るく丁子に富んだ現れであって、康継の傍らに営み、師より華やいだ乱れを焼いた工である。

貞次は藤代の格付で上作とされ、名工というより堅実な上手の格である。五口が重要刀剣に列し、国宝・重要文化財はなく、より上の特別重要の格にも入らないため、その記録は康継一門の越前新刀の上手のものである。立葵紋から鑑られる本多成重の庇護を除けば、指定作の来歴は乏しく、大名家も美術館も記録されないため、率直には私蔵に静かに伝えられた一群と言うべきである。蒐集の上では越前新刀の中でもむしろ稀な出会いに属する。官の記録に立つのは五口の刀のみで、いずれも在銘であり、無銘の極めには得難い確かさで名を定める。この格の在銘の下坂貞次は、時折、辛抱強く待つことで世に現れ、その折には康継周辺の一里塚となる。

鑑定

康継の傍らに営まれた越前下坂の手:北国物らしい黒みをおびた肌立つ板目に、関鍛冶の系譜を引く丁子主調の乱れを焼き、康継の静かな作に対し丁子が目立ち、砂流し・三日月状の飛焼を交えて匂口は沈みごころとなる

貞次は初代越前下坂日向守貞次で、年紀のある作が未だ見られないため、その作風と銘振りから慶長を降らぬ新刀初期の刀工とされる。説明書は初代康継(越前下坂派の棟梁)の有力な側近の一人と鑑て、その下坂銘は康継の銘振りに近似し、同じ「重胴及度々末世劔是也」の添銘を切り、康継同様に本多飛騨守成重の贔屓の刀工であって、その立葵紋が茎に切られる。手は数多い越前関の刀工群を介して関鍛冶の系譜を引き、板目に杢を交えて肌立ち流れごころとなり、かねは北国物らしい黒味をおびて、地沸・地景が入り、丁子乱れに互の目・尖り刃・互の目丁子を交え、足長く、匂深く沸よくつき、砂流し・金筋と三日月状の飛焼を交え、匂口は沈みごころとなり、帽子は乱れ込んで深く長く返り掃きかける。指定作に繰り返される見立ては、数多い越前関の刀工群の中でも丁子が目立つところがその見どころであり、康継の静かな作風に対して貞次の個性を示す点とする。

鑑定の決め手

作品の40%

作品の40%

作品の40%

作品の100%

作風の変遷

丁子主調の作(見どころ)

杢を交えて肌立ち流れごころとなり、北国物らしい黒味をおびて地沸・地景の入る板目に、説明書は丁子乱れを主調とみて、互の目・互の目丁子・尖り刃を交え、少しく島刃状を交え、足長くさかんに入り、葉を交えると説く。匂深く、沸よくついて処々叢立ち、総体に砂流しかかって金筋細かに入り、飛焼・部分的な棟焼を交え、匂口は沈みごころとなる。説明書はこれを、数多い越前関の刀工群の中でも丁子が目立つところがその見どころとなり、静かな康継に対して個性を示す手とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

上半直刃調の手

確証はやや弱い

一口に説明書は、指表上半が直刃調に互の目を交えて飛焼かかり、他は丁子乱れに足入り、沸づいて砂流しかかると記す。帽子は乱れ込んで先尖り深く返り、裏は一枚風となる。この上半の静かな手は丁子主調の作と別ではなく同じ手の内にあり、下半で丁子が再び現れる前の、最も静かな箇所が抑えた康継の作にいかに近づくかを示す。

刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

初代下坂貞次には年紀のあるものは未見であり、説明書はその作風と銘振りからおそらく慶長を降らぬ刀工とする。

説明書は沸づきのむら、裏の帽子が三品風を呈する点、黒味をおびるかねを、同派の特色がよくあらわれるとみる、越前関の系譜の三品がかった伝えである。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣5

名工ランク

0.03 (指定作品5点)

刀工の上位25%

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

下坂派

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貞次

貞次(Sadatsugu)は、越前の下坂派の刀工です。

Kanei (1624-1644)に活動しました。

作風はShintoに属します。

貞次の作品には、重要5点が指定されています。