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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 清麿
  3. 信秀

Kiyomaro Nobuhide

信秀

重要
巻 49, 番 216 · 薙刀

Kiyomaro Nobuhide

信秀

評価作品34点

国武蔵時代Bunkyu (1861–1864)時代区分江戸流派Kiyomaro伝法Shinshinto師匠Kiyomaro藤代Jo-jo saku刀工大鑑900(上位10%)種別刀工コードNOB174
34重要刀剣

概要

栗原謙司信秀は越後三条に生まれ、初め鏡師を業とし、嘉永三年頃に至って江戸四谷の山浦清麿の門に入り、刀の道に転じた。師の門人のうち、説明書が最も源に近く置くのが彼である。受領以前の作を評して、説明書は「その技術は一門中、最も師に迫るものであり」と記す。慶応元年五月に筑前守を受領し、大坂に三年住して江戸に戻り、廃刀令の後は故郷の越後に帰って僅かに鍛刀し、明治十三年に歿した。信秀、多くは平信秀、受領後は栗原筑前守平信秀と銘した。清人と並んで、嘉永の四谷正宗の相州復古を幕末・明治初年に伝えた二人の手の一人である。

狙うところは師の作風、その中でも清麿が最も得意とした志津の調子である。説明書は端的に、その作が「師に似て志津伝を得意としている」と述べる。刃文は互の目乱れに尖り刃・角がかった角互の目を交え、丁子ごころが入り時に交じり、足・葉よく入る。働きは沸の深い刃のそれで、小沸よくつき、砂流しかかり、長い金筋が頻りに入り、匂口は明るく冴える。帽子は乱れ込んで尖りごころに返り、しばしば掃きかけ、時に先突き上げて小丸となる。身幅の広い平造の脇指に、この手が全き力で読まれる。説明書はある一口を「覇気あふれる出来で、砂流し、金筋頻りに働いて力強い」とする。

地鉄こそ清麿への近さが最もよくあらわれるところである。流れてやや肌立つ板目に時に柾・杢を交え、地沸厚くつき地景頻りに入り、かね冴える。映りはない。これは志津を経て相州に遡る新々刀の手であって備前の手ではなく、その明るさは地刃の沸に宿り、映りには宿らない。姿は堂々として身幅広く、重ね薄きものあり、反り浅く、切先延びあるいは大鋒となり、先反ごころのものも見る。この強さに対し、説明書は継承の限りについて率直である。その覇気と迫力は師に遠く及ばないと一再ならず記し、しかも作の器用さは異論がないとする。

彼ひとりの見どころ、一派中で彼だけの手は彫物である。鏡師の修業が他工にない金属の手を与え、説明書は山浦一派において「山浦一派では彼の刀以外に彫物がない」と記す。図柄は多彩で取題に独特のものがある。草の倶利迦羅、珠追竜、竜乗り観音、腰元の天鈿女命・山桜花、二筋樋・棒樋の下の梵字・素剣。明治元年以降は金工加納夏雄に学んで彫法著しく変じ、浅い肉合彫風となる。彫物に伴う造込みが片切刃造で、説明書は信秀に片切刃造がまま見受けられるとし、身幅の広い平造の寸延び脇指と併せ見る。彫物こそ彼の作の眼目であって、ある彫物のない刀について、説明書はその不在を讃に転ずる。彫物がないだけに、かえって「却って師清麿に見紛う程の出来」と評するのである。

師と彼とを分かつものは説明書自身が名指すところであり、それは種ではなく程度の差である。同じく流れる板目に地沸厚く地景入り、同じく沸深い互の目乱れに砂流し・金筋、同じく尖る帽子を焼く。されど清麿の手が覇気において圧倒すると読まれるのに対し、信秀の手はそれに最もよく迫った手、一門が達した最も近い手と読まれる。清麿門の中で彼は彫物の手であり、大坂・越後流浪の手であり、銘と受領によって年代と所在の知れる手である。すなわち彼は、短く激しい生涯ゆえに一層神話化された開祖を持つ一派の、開かれた知り得る面である。

収集の観点では、確かな質を備えた手に入れ得る清麿一派の名である。藤代の極めは上々作、刀剣美術の評価も新々刀中で高い。国宝はなく、重要文化財もない。その記録は重要刀剣の級を通り、在銘の刀・脇指・薙刀が三十口余り指定されている。来歴は広汎というより、確かで歴史に響くものである。慶応元年の片切刃の脇指一口は、説明書によれば「将軍慶喜に献上のものである」とし、また一口は故郷越後三条の八幡社に伝わる。指定の作の多くは伝えられて商われることなく、商い得る級はわずかであるから、在銘の信秀が世に出ることは時折に限られる。世に出たそのとき、それは収集家が清麿相州の手を、在銘・年紀を備え、しばしば自らの彫物を伴って手にし得る、最も報いある道の一つである。

鑑定

二つの面に読む一つの在銘の手:清麿相州伝の典型、流れて肌立つ板目に互の目乱れと尖り刃・丁子ごころ、砂流し・金筋頻りに、匂口明るく帽子尖り、その中に山浦一派で彼のみが示す彫物・片切刃の調子、鏡師の手を彫物に転じたもの

栗原謙司信秀は山浦清麿の筆頭の弟子で、清人と並んで嘉永の相州復古を幕末・明治初年に伝えた二人の手の一人である。越後三条の生まれ、初め鏡師を業とし、嘉永三年頃江戸四谷の清麿門に入り、慶応元年筑前守を受領、大坂に三年住し、明治十三年越後で歿した。説明書はその技術を一門中最も師に迫るものとし、彫物のない作はかえって師清麿に見紛う程の出来とする一方、覇気と迫力は遠く及ばないとも記す。作風は師の得意とした志津伝の相州の手で、流れて肌立つ板目に地沸厚く地景頻りに入り、その上に互の目乱れに尖り刃・丁子ごころを交え、足・葉入り、小沸よくつき、砂流しかかり金筋頻りに入り、匂口明るく冴え、帽子は乱れ込み尖りごころに掃きかける。映りはなく、相州に遡る新々刀の手である。一派中の見どころは彫物で、鏡師出身にして後に加納夏雄に学び、山浦一派では彼の刀以外に彫物がなく、片切刃造をしばしば見る。在銘のみの工であり、その難問は極めにあらず、清麿伝随一の継承者としての位置にある。

鑑定の決め手

新々刀の同時代工(備前写し・虎徹写し)にはない特徴

山浦・清麿一派の他工(彫物なし)にはない特徴

作風の変遷

清麿相州伝の手(典型・一門中最も師に迫る)

本工の典型は堂々たる鎬造の刀で、身幅広く、重ね薄きものあり、反り浅く、切先延びあるいは大鋒となり、先反ごころのものも見る。地鉄はやや肌立つ流れごころの板目に時に柾・杢を交え、地沸厚くつき地景頻りに入り、かね冴える。映りはなく、相州に遡る新々刀の手である。これに互の目乱れに尖り刃・角がかった角互の目を交え、丁子ごころ入り、足・葉よく入り、匂深く小沸よくつき、砂流しかかり金筋頻りに長く入り、匂口明るく冴える。帽子は乱れ込み尖りごころに掃きかけ、時に先突き上げて小丸となる。説明書はその技術を一門中最も師に迫るものとし、彫物のない一刀をかえって師清麿に見紛う程の出来としつつ、その覇気と迫力は師に遠く及ばないと読む。慶応元年の大坂打ちはその技術を遺憾無く発揮したものとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

彫物・片切刃の調子(山浦一派中の見どころ)

一派中で彼ひとりの手は彫物である。初め鏡師を業とし、後に明治初年頃金工加納夏雄に学び、山浦一派では彼の刀以外に彫物がないと説明書は記す。図柄は多彩で取題に独特のものがあり、草の倶利迦羅、珠追竜、竜乗り観音、腰元の天鈿女命・山桜花、梵字・素剣、その上の二筋樋・棒樋を彫り、明治元年以降は彫法著しく変じて浅い肉合彫風となる。これに伴う造込みが片切刃造で、説明書は信秀に片切刃造がまま見受けられるとし、身幅の広い平造の寸延び脇指と併せ見る。刃文は同じく互の目乱れに尖り・丁子ごころを交え、砂流し・金筋かかり匂口明るく、ある脇指は互の目乱れが大模様に躍動した覇気あふれる出来と読まれる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書はその生涯を詳らかにする。越後三条に生まれ初め鏡師であったが、嘉永三年頃清麿門に入り筆頭の弟子となり、慶応元年に筑前守を受領、大坂に三年住して江戸に戻り、廃刀令の後は越後に帰って明治十三年に歿した。その技術は一門中最も師に迫るものであり、彫物のない作はかえって師清麿に見紛う程の出来であった。

彫物について説明書は明確である。山浦一派では彼の刀以外に彫物がなく、入門以前鏡師であったことが殊に精密な彫の基盤となり、明治元年以降は加納夏雄に学んで彫法著しく変じ浅い肉合彫風となった。信秀には片切刃造がまま見受けられる。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣34

名工ランク

0.15 (指定作品34点)

刀工の上位14%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における Nobuhide

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録2件

刀工の上位86%

素点:1.81 / 10

刀姿

評価作品34点の分布

銘

評価作品34点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kiyomaro
Nobuhide
弟子
  1. 1.信親Nobuchika1 販売中

Kiyomaro派

Kiyomaro派の他の刀工

  1. 1.清麿Kiyomaro52指定
  2. 2.清人Kiyondo4 販売中8指定
  3. 3.真雄Masao6指定
  4. 4.正直Masanao1 販売中3指定
  5. 5.秀寿Hidetoshi1指定
  6. 6.正雄Masao3 販売中2指定
  7. 7.清土Kiyohito1 販売中2指定
  8. 8.正俊Masatoshi2指定