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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 吉井
  3. 永則

Yoshii Naganori

永則

重要
巻 40, 番 79 · 太刀

Yoshii Naganori

永則

評価作品4点

国備前時代Eikyo (1429–1441)時代区分室町流派Yoshii伝法備前伝代1st藤代Chu-jo saku刀工大鑑500(上位26%)種別刀工コードNAG83
4重要刀剣

概要

永則は備前吉井派の刀工で、説明書は本工を永享(一四二九-四一)・長禄(一四五七-六〇)の頃に置き、清則の子と記し、のち出雲へ移住したとの伝えを添える。吉井派は鎌倉後期の為則を祖として始まると伝えるが、その頃まで遡る作は極めて稀で、南北朝から室町時代にかけて、長船本流に統合されなかった唯一の備前の支派として繁栄した。本工の指定作は四口いずれも太刀で、永則の二字銘のみを切り、鎬造・庵棟または三ツ棟に中鋒がつき、茎は最初期の作で生ぶの栗尻、最後の作で磨上の切りとなる。これらは一派の室町前・中期の姿を定める作であり、その一口について説明書は、よく整った地鉄と立った乱れ映りが、一見「一時代を遡る備前刀に見える」とし、その錯覚を解くのは室町姿を示す先反りのみであると記す。

認められる吉井の手は二様に分かれ、永則はその両様を打つ。説明書は一派の作風の大きな特徴を、小互の目が規則的に連れる刃文とし、「吉井派の作風は、小互の目が規則的に連れる刃文に大きな特徴があり」と述べる。この手の最も完備した例である第四十回の太刀は、その小互の目を規則的に連れて焼き、角張る互の目・尖り刃・腰の開いた互の目を交え、匂主調に小沸つき、処々光の強い荒目の沸を交えて、金筋・砂流しが刃中にかかる。帽子は乱れ込んで小丸に返り、沸強く先を掃きかける。いま一様は細直刃で、それ自体は尋常、説明書が則光などの作にも見えるとする類だが、そこに小互の目が僅かに交じる。その交じりについて説明書は「小互の目の交じるところは吉井派の特色といえよう」と記し、最も静かな刃文すらそこに畳み込まれた互の目をもって吉井と読む。

刃文の下の地鉄は、よくつんで詰んだ小板目で、地沸つき地景入り、直刃の太刀の一口では刃寄りに柾ごころを交えて総体に肌立ちごころを呈する。その上に一派は備前物中独特と説明書が呼ぶ映りを立て、説明書はこれを「映りはその焼刃の形がそのまま影となって地に映じたような独特のものである」と記す。すなわち映りは、長船本流の柔らかな雲のような乱れ映りのように漂うのではなく、焼刃の輪郭をそのまま繰り返すように見える。直刃の作では、つんだ板目に細かな地沸つく地に映りが淡く立ち、匂口は締まりごころ、あるいは沈み、小足入り僅かに金筋かかる。連れた互の目の太刀ではより鮮やかに立ち、静かな作には見られぬ荒沸と砂流しを伴う。彫物は表裏に棒樋を掻き、最初期の太刀では茎に添樋を掻き通し、銘は佩表の棟寄りに切る。

この二様は鑑定上分けて把えるのがよい。同じ工が華やかな連れた乱れと静かな細直刃を打ち、説明書自身、吉井の作風を連れた互の目の出来と直刃に大別すると記すからである。生ぶで太刀銘の初期の太刀はその中間に座る。小互の目が小のたれ・丁子を交えてやや乱れて連れ、つんだ小板目に乱れ映りが鮮やかに立ち、まさにこの組合せが古い備前刀のように見せる。応永以降の吉井物は、永則も同派の工も現存稀少であり、その稀少のゆえもあって説明書は残る太刀をその時代を代表する作として貴ぶ。銘鑑には永則がのち出雲へ移ったとの伝えがあり、同国には後代の永則が数工あって伝えに符合し、備前にあってはその名が清則ら他の年紀の手とともに後の室町期の吉井へと続く。

永則を室町中期の備前の広い作群から分かつのは、力や華やかさではなく、その自身の作が担う吉井固有の組合せ、すなわち刃文が直刃に静まるところにあってもなお見られる、映りの上の規則的な小互の目である。説明書は本工の作に一派の特色が十分に現わされているとし、直刃のみなら則光風の尋常な直刃と紛れるところを、そこに交じる小互の目と背後に立つ影のごとき映りが、極めを吉井へと引き戻す。本工は、父清則、また古吉井の盛則らとともに、一派の室町前・中期の作風を伝える在銘の知れた手の一人として、壮大な伝来に担われる名ではなく、資料的な拠り所として読まれる。

永則の作は僅かな在銘の太刀に残り、その四口が第十回・第二十二回・第二十四回・第四十回の重要刀剣に指定され、最も古い指定は一九六三年、最も新しい指定は一九九四年にあたる。藤代の評は本工を中上作とし、一派の手の平均を上回る位置に置く。説明書が最も温かく評するのは第四十回の太刀で、地刃ともに健全とし、「地刃ともに優れている」と記す。本工の作にはより上位の指定もなく、また大名伝来の記録も伴わぬため、その作は鎌倉の大名物が占める美術館の御物ではなく、重要刀剣上位の作域に属する。記録に残る所持では、その豪壮な大太刀が徳川美術館に蔵され、指定の太刀は岡山・長崎・愛知・東京の私人の手を経てきた。私人の蒐集にとってこれは、僅かに残る在銘の吉井永則が市場に現れる時、手の届かぬものではなく入手しうるものであることを意味するが、その出現は時折に過ぎず、忍耐に報いるものであり、名の重みよりも、室町前・中期の吉井の手をその最もよい姿で伝える在銘の作であることにこそ、その価値がある。

鑑定

一人の吉井の手を、一派の認める二様の作風から読む:すなわち、小互の目を規則的に連れて角張る刃・尖り刃を交え、匂に小沸・荒沸つき金筋・砂流しかかる地に一派特有の乱れ映りの立つ典型の出来と、小互の目が僅かに交じるところを吉井の見どころとする静かな細直刃

永則は室町前期から中期の備前吉井派の刀工で、説明書は本工を永享(一四二九-四一)・長禄(一四五七-六〇)の頃に置き、清則の子と記し、のち出雲へ移住したと伝える。本工は鎬造・庵棟・中鋒の太刀に永則の二字銘のみを切り、茎は生ぶの栗尻、あるいは磨上の切りとなる。説明書は吉井の手を二様に大別し、永則はその両様を打つ。すなわち、一派の代名詞たる小互の目が規則的に連れた出来と、静かな直刃である。連れた互の目の手では、小互の目を規則的に連れて焼き、角張る互の目・尖り刃・腰の開いた互の目を交え、匂主調に小沸つき、処々光の強い荒目の沸を交えて、金筋・砂流しかかり、帽子は乱れ込んで小丸に返り、沸強く掃きかける。つんだ小板目に地沸つき地景入る地に、一派特有の乱れ映りが立ち、説明書はこれを備前物中独特とし、焼刃の形がそのまま影となって地に映じたように現れると評する。いま一様は細直刃で、それ自体は尋常で則光などの作にも見える類だが、そこに小互の目が僅かに交じるところが吉井の見どころであり、小沸つき匂口は締まりごころ、あるいは沈み、帽子は直ぐに小丸に返る。説明書は本工の作をこの時代の吉井を代表する姿とし、一派の特色が十分に現わされ、地刃ともに健全であると貴ぶ。

鑑定の決め手

一般の備前乱れ映り(刃形を映さず)にはない特徴

作風の変遷

連れた小互の目と一派の映り(吉井の手)

説明書は吉井の作風の大きな特徴を、小互の目が規則的に連れる刃文とし、一派の映りを備前物中独特として、焼刃の形がそのまま影となって地に映じたように現れるものと記す。本工のこの手の最も完備した例は、鎬造・三ツ棟の太刀で、身幅尋常、重ね厚く、反りやや高く中鋒がつく。つんだ小板目に地沸つき地景入る地に乱れ映りが立ち、その上に小互の目を規則的に連れて焼き、角張る互の目・尖り刃・腰の開いた互の目を交え、匂主調に小沸つき、処々光の強い荒目の沸を交えて金筋・砂流しかかる。帽子は乱れ込んで小丸に返り、沸強く掃きかける。同じ手の穏やかな姿は生ぶ・先反りの太刀に見え、小互の目が小のたれ・丁子を交えてやや乱れて連れ、匂口締まりごころで、小板目はよくつみ乱れ映りが鮮やかに立つため、一見一時代を遡る備前刀に見えるが、先反りのみがその時代を示す。彫物は表裏に棒樋を掻き、初期の太刀では茎に添樋を掻き通し、銘は二字銘を佩表の棟寄りに切る。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

小互の目を交える細直刃

説明書は吉井の作風を、連れた互の目の出来と直刃に大別し、永則はその後者をも打つ。形状は鎬造・庵棟の太刀で、重ね厚き作では反り深く先反りつき中鋒となり、茎は生ぶの栗尻、あるいは磨上の切りとなる。つんだ板目に、刃寄りに柾ごころを交え、総体に肌立ちごころを呈し、細かな地沸つき、淡く映りの立つ地に、細直刃を僅かに小互の目を交えて焼く。小沸つき、匂口は締まりごころ、あるいは沈み、小足入り、僅かに金筋かかる。帽子は直ぐに小丸ごころ、浅くのたれて僅かに返る。説明書は直刃それ自体を尋常とし、則光などの作にも見える類とするが、そこに小互の目の交じるところを吉井派の特色として、鑑定を定める見どころと読む。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は永則自身の作の上に吉井の区分を述べる。すなわち、一派は鎌倉後期の為則を祖として始まると伝え、鎌倉期の作例は極めて稀で、その作風を連れた互の目の出来と直刃とに大別する。説明書はその地刃に一派の見どころ、規則的に連れる小互の目と独特の乱れ映りを首肯し、後者を焼刃の形が影となって地に映じたように現れるものとし、また本工を清則の子で永享・長禄の人とし、のち出雲へ移住したと伝える。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣4

名工ランク

0.02 (指定作品4点)

刀工の上位28%

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

Yoshii派

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  1. 1.清則Kiyonori9指定
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