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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 薩摩
  3. 正清

Satsuma Masakiyo

正清

特重
巻 15, 番 33 · 脇差

Satsuma Masakiyo

正清

評価作品26点

国薩摩時代Kyoho (1716–1736)時代区分江戸流派Satsuma伝法大和伝師匠Masafusa種別刀工コードMAS368
3御物
1特別重要刀剣22重要刀剣

概要

主水正正清は、寛文十年に薩州出水郷に生まれたと伝え、通称を宮原清右衛門といい、また覚太夫とも称したという。薄摩藩工丸田惣左衛門正房に鍍刀の技を学び、初め清盈と銘し、のち正清と改めた。享保六年正月、同郷の一平安代と共に八代将軍吉宗に召されて江戸で鍍刀し、その技を認められて幕府から一葉葵紋を莖に切ることを許され、帰途朝廷より主水正に任ぜられた。享保十五年、六十一歳で没している。説明書は本工を位置づける度に一つの併称に立ち返る。すなわち、「安代と並んで薩摩新刀の双璧」であり、安代が多く焼いた穏やかなのたれ調の直刃に対して、正清は変化のある豪快な乱れを焼いて、それが一派を読む手となった。

本領は、説明書が最も得意としたと記す、古作志津に学んだ相州伝である。よく練れて強く流れる板目の上に、小のたれに互の目・小互の目・尖りごころの刃を交え、匬深く、沸厚く強くついて荒沸を交え、これに長く頻りな金筋・沸筋と砂流しがかかる。足・葉もよく入る。うねりのたれに設けた尖り刃が、安代の素直な直刃と本工の変化のある乱れとを分かつ、認めの背骨である。説明書はこれを「最も得意とした志津風の作域」と名指し、最上の作ではその出来が古名刀に迫るとする。

下地の地鉄は終始変らぬところである。総じて強く流れて枾がかり、時に小板目つみて杢を交えた板目に、地沸厚くつき、荒めの地沸を交え、変り金風の地景がさかんに入る。地鉄が枾を帯びるのは、やはり志津を手本とするがゆえであり、長い金筋がその流れる肌を帝子へと乗る。帽子は乱れ込みあるいはのたれて先尖り、長い沸筋を伴ってさかんに掃きかけ、深く返る。匬口は明るく冴え、処々やや叢となるにとどまる。体配は薩摩の堂々たる姿で、身幅極めて広く、重ね厚く、平肉豊かにつき、中鋒延びて踏張りごころがあり、説明書はかかる刀を一際豪壮で頑健とし、打ちおろしを見る感があると評する。

もう一つ、判者が鑑定点として引き出し、古色と読む見どころがある。殊に上半、焼頭に湯走りがさかんに集まって、古作の二重刃状を呈し、長い金筋・沸筋が貫いて砂流しを伴う。説明書はこれを直に名指し、「焼頭に湯走り風がさかんにかかって二重刃状を呈している様には、古色の風が感ぜられる」と記す。これは別の作風ではなく、同じ流れる板目の上で沸の働きを極限まで押し進めた本領の上限である。莖にも一つの恒常があり、殺んど生ぶで、入山形あるいは剣形の先へ細り、鈑目浅い勝手下がりとなり、大振りの長銘を切り、将軍の前に鍍えた作には一葉葵紋と年紀を添える。説明書はまた、晚年には子の正近・弟子の正盛の代銘による作が多く残ると注意し、晚年の正清銘はその工房に照らして読まれる。

同国の中で本工を位置づけるのは、まさに極めの言う併称と説明書の立ち返る手である。まず年長の同郷の工安代に対して読まれ、両者は薩摩新刀の双璧として並べられる。その分かちは明確である。安代は穏やかなのたれ調の直刃、正清は尖り刃を交えて荒沸を帯び長い金筋の走る変化のある志津風の乱れである。本工自身の明るく匬深い互の目、集まる湯走り、そして古色の風の二重刃こそが他と分かつ描かれた見どころであり、借りものの比較ではない。説明書はその最上の作を、「往々古刀上位の作に見まがう」程とまで評する。本工は薩摩新刀の名工の筆頭に立ち、この世代の変化のある相州風の薩摩の刀を読む手である。

収集の観点では、本工は薩摩新刀の屈指の名であり、その作は殺んど生ぶ・在銘で残る。国宝はなく、重要文化財もない。現代の指定は特別重要刀剣・重要刀剣の級を通じ、二十三口がこの級にあり、年紀を切るものや、将軍の前で賜った葵紋を切るものが多い。その伝来は当代最高の家に及ぶ。債作の刀・脇指は、安代の作と共に薩摩藩主島津継豊より近衛左大臣家久に献上され、家久が殊のほか賞玩して正清・安代の両名に白銀と堂上方寄せ書の六歌仙の歌を贈り、その文書も現存する。また徳川将軍家や皇室の伝来を持つ作も伝わる。指定を受けた作の多くは、私蔵のものを含めて取引されず保たれており、本工得意の志津風の相州伝の在銘の良品が市に出るのは時に、そして忍んで初めてである。本工の作は、古伝の固く保たれた遗産に比べては、一流の新刀の名工の中では比較的見出しやすいが、年紀と葵紋を切った覆われのある相州伝の刀はなお節目の収集であり、薩摩の学が初期の頂に至った証である。

鑑定

志津に学んだ一つの薩摩新刀の相州伝の手:本領は互の目と尖り刃を交えた小のたれ乱れで、匂深く荒沸を交え、強く流れて柾がかる板目の上に長い金筋・沸筋と砂流しが走り、帽子は掃きかける。これに、焼頭に湯走りが集まって二重刃状を呈する古色の風の繰り返される面と、同国の中で本工を分かつ安代との併称が加わる

主水正正清、通称宮原清右衛門は、寛文十年薩州出水郷に生まれ、薩摩藩工丸田惣左衛門正房に鍛刀の技を学び、初め清盈と銘し、のち正清と改めた。享保六年正月、同郷の一平安代と共に八代将軍吉宗に召されて江戸で鍛刀し、その技を認められて幕府から一葉葵紋を茎に切ることを許され、帰途朝廷より主水正に任ぜられた。享保十五年、六十一歳で歿している。説明書は本工を一つの繰り返される併称で枠づける。安代と並んで薩摩新刀の双璧であり、安代が多く焼いた穏やかなのたれ調の直刃に対して立つ。本領は説明書が最も得意としたと記す志津風の相州伝で、総じて強く流れて柾がかる板目に地沸厚くつき、荒めの地沸を交え、地景さかんに入る地の上に、小のたれに互の目・小互の目・尖り刃を交え、足・葉入り、匂深く、沸厚く荒沸を交え、これに長く頻りな金筋・沸筋と砂流しがかかる。殊に上半、焼頭に湯走り風がさかんにかかって二重刃状を呈し、説明書はこれに古色の風を感ずるとする。帽子は長い沸筋を伴って掃きかけ、深く返る。体配は身幅極めて広く重ね厚く平肉豊かで、茎は殆ど生ぶ、入山形あるいは剣形の先へ細り、大振りの長銘を切り、多く一葉葵紋と年紀を添える。晩年には子の正近・弟子の正盛の代銘による作が多く残る。

鑑定の決め手

安代、穏やかな手(のたれ調の直刃)にはない特徴

作風の変遷

本領――志津風の相州伝の乱れ

説明書が正清について繰り返し描く像は、最も得意としたと記す相州伝で、古作志津に学び、同郷の安代の穏やかな直刃に対して立つ。体配は身幅広く重ね厚く平肉豊かに中鋒延びる。総じて強く流れて柾がかる板目、時に小板目つみ、地沸厚くつき、荒めの地沸を交え、地景さかんに入る地の上に、小のたれに互の目・小互の目・尖り刃を交え、あるいは大互の目に広がる。足・葉入り、匂深く、沸厚く強くつき荒沸を交えてむらづき、これに長く頻りな金筋・沸筋と砂流しがかかり、明るく冴えた匂口がやや叢となる。帽子は乱れ込みあるいはのたれて先尖り、長い沸筋を伴ってさかんに掃きかけ、深く返り、時に小丸となる。茎は殆ど生ぶで、入山形あるいは剣形の先へ細り、鑢目浅い勝手下がり、大振りの長銘を切り、多く一葉葵紋と年紀を添える。最上の作について説明書は、往々古刀上位の作に見まがう程で、理想とした古作志津に迫るとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

古色の風の面――湯走りが二重刃状に集まる

最も意欲的な作について説明書は、もう一つの見どころを鑑定点として引き出し、これを古色の風と読む。殊に上半、焼頭に湯走り風がさかんにかかって、古作の二重刃状を呈し、長い金筋・沸筋が貫いて砂流しを伴う。説明書はこれを直に名指す――焼頭に湯走り風がさかんにかかって二重刃状を呈している様には古色の風が感ぜられると。帽子はこの働きを延べ、長い沸筋を伴って掃きかける。下地は本領に持ち込む強く流れる板目に地沸厚く地景入る同じ鉄であり、ゆえにこの面は別の作風ではなく、本領の沸の働きを極限まで押し進めた上限である。

刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は正清を一つの繰り返される併称で枠づける。一平安代と並んで薩摩新刀の双璧であるが、安代が穏やかなのたれ調の直刃を多く焼いたのに対し、正清は互の目・尖り刃を交えた小のたれの変化のある志津風の乱れ刃を焼く。最も得意とした相州伝である。

最も出来のよい作について説明書は、焼頭に湯走り風がさかんにかかって二重刃状を呈する様に古色の風を感ずるとし、晩年には子の正近・弟子の正盛の代銘による作が多く残ると記す。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物3
特別重要刀剣1
重要刀剣22

名工ランク

0.10 (指定作品26点)

刀工の上位18%

伝来

伝来記録9件 の鑑定作品における Masakiyo

伝来ランク

名家所蔵7点、伝来記録9件

刀工の上位8%

素点:2.67 / 10

刀姿

評価作品26点の分布

銘

評価作品26点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Masafusa
Masakiyo
弟子(2名)
  1. 1.正近Masachika1指定
  2. 2.正盛Masamori

Satsuma派

Satsuma派の他の刀工

  1. 1.安代Yasuyo1 販売中20指定
  2. 2.元平Motohira11 販売中38指定
  3. 3.正幸Masayuki4 販売中27指定
  4. 4.正良Masayoshi1 販売中10指定
  5. 5.安在Yasuari4指定
  6. 6.國平Kunihira3指定
  7. 7.正景Masakage3指定
  8. 8.正房Masafusa3指定
  9. 9.正房Masafusa1 販売中1指定
  10. 10.正近Masachika1指定
  11. 11.安貞Yasusada2指定
  12. 12.景吉Kageyoshi1指定