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概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
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  3. 家助

Kozori Iesuke

家助

特重
巻 4, 番 36 · 太刀

Kozori Iesuke

家助

評価作品11点

国備前時代c. 1394–1428時代区分室町流派Kozori伝法備前伝代1st藤代Chu-jo saku刀工大鑑550(上位23%)種別刀工コードIYE289
2重要文化財
1特別重要刀剣8重要刀剣

概要

家助は畠田派の備前長船の刀工で、その年紀作は室町時代初頭の応永にわたり、説明書は盛光・康光・経家と並べて「応永備前を代表する刀工」の一人に挙げる。年紀の最も古い作は地味な応永三年(一三九六)の太刀であり、ふだん見かける華やかな作は応永十年代乃至二十年代の年紀を持ち、応永十九年紀の在銘太刀の一口は特別重要刀剣に及ぶ。その名と系統は、説明書自身が明らかにする問題である。剣書は初代を文永頃の畠田守家の子に遡らせるが、経眼の作に南北朝を遡るものなく、最古は文和頃と鑑せられ、ゆえに遺存の数代は厳密に代別されず畠田派の一連の手として読まれ、古い応永三年の太刀を先代と見るか同人の前期作と見るかは研究課題に委ねられる。

本工の典型は応永備前の乱れである。総じてやや肌立ちごころの板目に、処々小板目・杢・流れ肌を交えた地に地沸・地景つき、これに棒映り乃至鮮明な乱れ映りが立つ。説明書が応永備前の特色の一つに挙げる棒状の映りである。刃文は腰の開いた互の目、すなわち説明書が応永の名工に共通と挙げる腰開きの互の目を主調に、丁子・小丁子・尖り刃を交え、時に小のたれを交える。足・葉頻りに入り、匂出来に小沸ごころ、下半に砂流し・金筋が刃中を走る。帽子は乱れ込んで尖りごころに返り、或いは小丸、時に先に飛焼を交える。

地鉄こそ、極めが本工を応永の筆頭の名から一歩分かつところである。鍛がやや肌立ちごころとなり、匂口がやや締って時にやや沈むとしつつ、説明書はその上手を技術的には盛光・康光に「技術的には遜色がない」とする。上手の地はよく錬れてうるおいがあり、地沸・地景・乱れ映りを見せ、刃中の働きこそ身上で、特別重要刀剣の太刀について説明書は「この太刀は殊に刃中の働きが見事である」と記す。彫物は棒樋を掻き、磨上極めには連樋・添樋を伴い、一口の在銘打刀には鎬地に梵字を彫るなど、実用と信仰の彫が繰り返し現れる。

説明書は本工の作を明示して二様に分かつ。典型の応永備前の乱れに対し、「やや穏やかな直刃調の刃文を焼くもの」を置く。詰んで流れる板目に地沸・地景つき淡く映りごころのある地に中直刃を焼いて小互の目を交え、匂口締りごころに沸つき砂流しかかり、帽子は直ぐに小丸、先掃きかける作である。遺存の作は、生ぶ・在銘・年紀の太刀と、後に本工と極められた大磨上無銘の刀とに分かれ、後者には他名のもとに伝わった末に時代と作風から本工の南北朝後期乃至室町初期の作と読まれたものが少なくなく、古くは真守と極められた一口もその一つである。

畠田家助を分かつのは、まさに極めの言うところである。腰の開いた互の目と棒映りは、その典型の乱れを鎌倉中期ではなく応永備前の作たらしめ、肌立つ板目と締って沈みごころの匂口は、本工を盛光・康光に並べつつ僅かに分かつ。説明書はその上手の年紀刀の一口を、肌立つ板目・地斑・浅い小のたれに腰の開いた互の目を交えた作柄から「長船政光に類する作柄」と評する。本工は末長船の小反の周縁に立ち、説明書はその名が応永の筆頭ほどには一般に聞えないとしつつ、上手の太刀の存在によって「更に高く評価されてよい」と判ずる。

収集の観点では、本工は通り名というより資料の名である。藤代の極めは中上作。国宝はなく、その記録は重要文化財に及び、在銘年紀の太刀二口が指定を受け、その上に特別重要刀剣・重要刀剣の級がある。その作は来歴の確かな所蔵に伝わり、応永十九年紀の太刀は加賀前田家を経て林原美術館が蔵し、重要文化財の一口は春日大社に伝わり、磨上の刀の一口は池田勝入の陣刀であったものを後の所有者が磨上げたものである。特別重要刀剣・重要刀剣の級はわずかで、その多くは伝持されて市場に出るものではないため、在銘年紀の畠田家助が世に出ることは稀であり、時に過ぎない。説明書はかかる一口を「資料的価値の高い一口」とし、備前の鍛えが応永の再興へと身を運んださまを語る健全な証である。

鑑定

二つの作域で読む一人の畠田派の手:典型たる応永備前の乱れ(肌立つ板目に棒映り乃至乱れ映り、腰の開いた互の目に丁子、乱れ込み尖りの帽子)と、今一つの静かな中直刃調の作域。南北朝より応永に及ぶ同名の代別が一貫した学問上の問いである

家助は備前長船の刀工で、現存する作は南北朝末期より応永にわたり、説明書は盛光・康光・経家と並べて応永備前を代表する手の一人に挙げる。銘鑑は同名の初代を文永頃の畠田守家の子とするが、経眼の作には南北朝を遡るものなく、最古は文和頃と鑑せられ、通例は応永年紀を持つため、説明書は遺存の数代を厳密に代別せず、畠田派の一連の手として読む。作風は説明書が明示する二つの作域に分かれる。典型は応永備前の乱れで、やや肌立ちごころの板目に棒映り乃至鮮明な乱れ映りが立ち、腰の開いた互の目に丁子・尖り刃を交えて足・葉よく入り、匂主調に小沸つき、下半に砂流し・金筋を見せ、帽子は乱れ込んで尖りごころに返る。今一つは静かな中直刃調に小互の目を交えた穏やかな匂口の作である。説明書はその上手を盛光・康光に比し、鍛がやや肌立ちごころとなり匂口がやや締って沈みごころとなる差はあれども技術的には遜色がないとし、生ぶ・在銘・年紀の太刀を応永備前の資料として頗る貴重とする。

鑑定の決め手

鎌倉中期長船本流(腰の開いた互の目なし)にはない特徴

作品の30% ・ 盛光・康光(よりつんで精良な地)比 3.0倍

作風の変遷

応永備前の乱れ(典型作)

本工の典型は応永備前の乱れである。姿は鎬造、庵棟の太刀または打刀で、多く身幅広く重ね厚く堂々とし、反りは先反りつき中鋒となり、生ぶの在銘太刀は腰反り高く踏張りを残す。板目、時に小板目・杢・流れ肌を交えた地は総体にやや肌立ちごころとなり、地沸・地景つき、棒映り乃至鮮明な乱れ映りが立つ。刃文は腰の開いた互の目に丁子・小丁子・尖り刃を交え、時に小のたれを交えて、足・葉頻りに入り、匂出来に小沸ごころ、下半に砂流し・金筋かかり、匂口は締りごころに時にやや沈む。帽子は乱れ込んで尖りごころに返り、或いは小丸、時に先に飛焼を交える。彫物は棒樋を掻き、磨上極めには連樋・添樋を伴う。説明書はこれを応永備前の名工に共通の作風とし、腰の開いた互の目・棒映り・尖りごころの乱れ込み帽子を応永備前共通の見どころに挙げ、上手の刃中の働きを殊に見事と評する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

穏やかな中直刃の作域

今一つの静かな作域は、一派が併せ持った直刃の手に本工を並べる。詰んで流れる板目に地沸・地景つき淡く映りごころのある地に、中直刃を焼いて小互の目、時に小乱れ・丁子を交え、足・葉入り、匂口締りごころに沸つき砂流しかかり、帽子は直ぐに小丸、先掃きかける。説明書はこれを本工二様の作風の一つとし、典型の応永備前の乱れに対する穏やかな直刃調の刃文とし、その上手の太刀には総じてよく錬れた鍛え・うるおいのある地・足葉の働きを称え、応永備前の持味を示すものと評する。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

代別と年代について説明書は、銘鑑が初代を文永頃の畠田守家の子とするも経眼の作に南北朝を遡るものなしと記す。最古は文和頃と鑑せられ、地味な古備前風の応永三年紀の太刀を、通例の応永十年代乃至二十年代の出入りの深い乱れに対置し、これを先代と見るか同人の前期作と見るかは研究課題とする。

説明書はその上手の年紀刀を長船政光に類するとし、肌立つ板目に地斑を交え地沸・地景つき乱れ映り立ち、浅い小のたれに小互の目・尖り刃・腰の開いた互の目を交えた作柄に南北朝末長船共通の時代色を見、また古くは真守と極められた大磨上無銘の刀を本工の南北朝後期乃至室町初期の作と鑑すべきものとする。

指定

国宝—
重要文化財2
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣8

名工ランク

0.15 (指定作品11点)

刀工の上位14%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Iesuke

伝来ランク

名家所蔵2点、伝来記録4件

刀工の上位20%

素点:2.09 / 10

刀姿

評価作品11点の分布

銘

評価作品11点の銘の種類

販売中

系譜

Iesuke
弟子(2名)
  1. 1.家守Iemori15指定
  2. 2.法光Norimitsu6指定

Kozori派

Kozori派の他の刀工

  1. 1.秀光Hidemitsu19指定
  2. 2.家守Iemori15指定
  3. 3.成家Nariie3 販売中21指定
  4. 4.師光Moromitsu1 販売中7指定
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  6. 6.恒弘Tsunehiro4指定
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