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Kozori Iemori

家守

重要
巻 25, 番 195 · 脇差

Kozori Iemori

家守

評価作品15点

国備前時代Meitoku (1390–1394)時代区分室町流派Kozori伝法備前伝藤代Chu-jo saku刀工大鑑600(上位21%)種別刀工コードIYE136
2御物
13重要刀剣

概要

家守は備前長船の刀工で、その年紀作は永和・康応より明徳を経て応永一桁代へとほぼ途切れず連なり、説明書はこの工をまず端的に記す。応永備前の一類の刀工であり、「作品は少ない」と。家守は、文献が小反と呼ぶ南北朝末期長船の一群に属する。これは血脈によらず除外によって括られた範疇で、長船兼光・元重・長重の特定の系統に入らない刀工達を一名のもとに集めたものであり、家守は秀光・光弘・成家らと共にこれに数えられる。銘鑑はこれを代次に読み、初代を鎌倉後期・元徳頃の畠田派に置くが現存品を殆ど見ず、康暦から応永にかけての年紀作を同名四代のうちの三代とする。古い記載は義景門ともするが、説明書はこの異同を、各遺例を作風と年紀により読んで確定的には代別しないことで収める。

この工の手は小模様の乱れであり、これを定めるのは寸法をめぐる繰り返しの評である。説明書はその作風を兼光風、すなわち小のたれに互の目を交えたものとし、ただちに「作位は兼光に及ばない」が同派の特色は顕著であると添える。兼光一門が太い互の目を焼くのに対し、家守は同じ趣を小さく連れた小互の目に収め、角張る刃・尖り刃を交え、腰には腰の開いた互の目を交えて、総じて小さくこずむ、参考書のいう小互の目連れごころのこずみとなる。小足・葉入り、刃は匂主調に小沸つき、僅かに砂流し・金筋が働く。帽子はこれに応じ、乱れ込んで尖り掃きかけ、あるいは静かな作では直ぐ小丸より焼詰めへと移る。

地鉄は同じ控えめな作域に収めた長船の地である。板目に杢を交え流れごころとなり、肌が立って古い記述はこれを肌立ちと呼ぶ。これに地沸つき、地景が鉄に細かく黒く沈み、処々地斑調の肌を交え、刃文が静かなところにも備前の伝統に据える乱れ映りが立つ。上手は鉄が締まり映りが明るく立つ。姿は年紀の割りに古調で、腰反り深く踏張りつき小鋒、説明書がこの期の時代色とする体配であり、銘は同派に共通する細鏨の小振りな六字銘あるいは棟寄りの長銘である。

年紀作を通じて読めば、一人の手がゆるやかに次代へ向かう様が見える。応永の太刀は重ねが厚くなり先反りを加え、説明書はこの重ね厚く腰反り小鋒の姿を応永備前の萌芽とする。応永二年の一口は、板目に杢を交え地沸細かく黒い地景風の鉄が入り、乱れ映りよく立ち、腰の開いた互の目が小模様をなして小反の特色を明示すると評される。しかし刃はなお旧の作域を保ち、連れごころの互の目には、ある脇指に読まれる通り前時代の名残りが残る。なかには抑制を破る作もあり、応永の幅広き脇指の一口は年紀の割りに乱れが華やかと評され、鏨太く異風の銘を持ち、文献は家守研究の好資料とする。銘鑑の同名四代の継承と確たる初代作の不在ゆえ、厳密な代別は説明書のいう通り今後の研究に俟つところとなる。

一派のうちで家守を分かつものは、比較よりもこの工自身の地に即した特色によく語られる。明るい乱れ映りと、尖り角張る刃を交えたこずんだ小模様の互の目は、これを兼光本流の下に置きながらも確かに長船と印し、腰の開いた互の目と重く晩い姿は応永備前へと向けて、南北朝長船の列と次代長船との敷居に本工を立たせる。説明書はその縁を端的に名指し、「師光・家助などにみる淋しい刃文」を挙げ、上手をこの一円の典型とする。すなわち最上の年紀太刀において地鉄・刃文・帽子をこの工およびその一派の典型と読み、「家守の代表作の一口」と呼ぶに足る一口とする。折返銘の一刀ではさらに進んで、同類の常に比して「鉄の鍛えがよく、匂口も明るく冴え」、優れた出来であると記す。

家守は中上作に位し、その地位は市場の名というより資料的な手のそれである。指定を受けた作は重要刀剣の太刀・脇指十三口を数え、うちに国宝・重要文化財はなく、それゆえ記録に繰り返される生ぶ・有銘・年紀を持ち地刃の健全な作は、小反一類を知る資料として、また応永備前への過渡の備前鍛冶を知る上で貴ばれる。伝来は薄いが確かで、一口は皇室の手を経、他は北条子爵家、また収集家志田定重より伝わり、現在の所在には林原美術館、東京国立博物館・京都国立博物館の名が見える。私蔵家にとっては主にその年紀のある重要刀剣の太刀を通じて出会う工であり、それも時折、待ってこそ現れるものである。華やぎよりも、応永備前の縁に立つ年紀の明らかな鍛えのよい一刀の読みやすさにこそ、その価値がある。

鑑定

一span で読む一人の小反の手:典型たる小模様の乱れ(板目に乱れ映り、小のたれ・小互の目をこずませ匂主調、説明書は兼光風ながらより小なりと評す)と、重ね厚く腰反り小鋒の姿に応永備前の萌芽を見せながらなお小模様を保つ応永の太刀

家守は南北朝時代末期の備前長船の刀工で、所謂小反一類のうち繰り返し見える手の一人である。説明書は小反を、兼光一門・長義・元重長重に属さない南北朝後期の長船の刀工群と除外的に定義する。在銘年紀の太刀・短寸の作は永和・明徳・康応より応永一桁代に及び、銘鑑は同名四代を数えて康暦から応永にかけてのものを三代とするため、説明書は各遺例を厳密に代別せず、作風と年紀により小反の作として読む。作風は兼光一派に似ながらさらに小模様に収まり、作位は兼光に及ばないという評が繰り返される。板目に杢を交え流れごころとなった肌立つ地に地沸・地景つき淡く乱れ映り立ち、これに小のたれ・小互の目を腰の開いた互の目・角張る刃・尖り刃に交えた小模様の刃を焼き、総じてこずみ、匂勝ちに小沸つき、僅かに砂流し・金筋を見せる。応永の太刀には重ねが厚く腰反りに小鋒という姿に応永備前の萌芽がうかがえるが、刃文はなお前時代の小反然とした小模様を保つ。

鑑定の決め手

作品の54% ・ 兼光一門(太く大模様の互の目)比 2.7倍

相州・直刃諸派(映りなし)にはない特徴

鎌倉中期長船全盛(応永備前の予兆なし)にはない特徴

作風の変遷

小模様の乱れ(小反の典型作)

本工の典型は小模様の乱れである。板目、多く杢を交え流れごころとなって肌立った地に地沸つき、地景細かに沈み、処々地斑調の肌を交え、淡く乱れ映り立つ。刃文は小のたれ・小互の目を腰の開いた互の目に焼き、角張る刃・尖り刃を交え、小足・葉入り、総じて小模様にこずみ、匂勝ちに小沸つき、僅かに砂流し・金筋を見せる。帽子は乱れ込んで尖りごころ、または小丸となり掃きかけかかり、古い作には直ぐ小丸あるいは焼詰めとなるものもある。説明書はこれを兼光風ながらより小模様と評し、作位は兼光に及ばないと繰り返し記し、小模様にこずんだ静かな刃を家守個人ではなく小反一類全体に共通の特色とし、上手は鍛えがよく匂口明るく冴えるとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

応永の太刀:小反の刃に応永備前の萌芽

応永一桁代の年紀作は、姿は変わりつつ刃は旧を保つ後期の作域をなす。体配は重ねが厚くなり、太刀は腰反り深く踏張りつき小鋒、あるいは身幅広い平造の脇指は寸延びて浅く反りつく。説明書はこの重ね厚く腰反り小鋒の姿を既に応永備前の萌芽を見せ応永備前に通じるものと読む。しかし刃はなお小反のそれで、板目に杢・地斑を交え乱れ映りの立つ地に小模様の互の目を連れごころに小さく焼き、小丁子・角張る刃を交えるため、説明書は連れごころの互の目と小模様に前時代の名残りを見るとする。応永の幅広き脇指の一口は、年紀の割りに乱れが華やかと評され、鏨の太い異風の銘を持ち、説明書は家守研究の好資料とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
研究

説明書は小反を除外的に定義する。すなわち長船兼光直門以外の南北朝末期の長船の刀工達を一括する呼称で、作位は概して兼光一門にやや及ばず、小さくこずんで連れた互の目はこの一類全体に共通し家守個人のものではない。家守は秀光・光弘・成家らと共にこれに数えられる。

代別について説明書は、銘鑑が初代を鎌倉後期の畠田派の刀工とするも現存品を殆ど見ず、康暦・応永の年紀作を含めて同名四代に継承され、康暦から応永にかけてのものを三代とすると記し、各遺例を作風と年紀により読んで確定的には代別せず、年紀の明らかな作を資料として扱う。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物2
特別重要刀剣—
重要刀剣13

名工ランク

0.09 (指定作品15点)

刀工の上位19%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Iemori

伝来ランク

名家所蔵2点、伝来記録4件

刀工の上位68%

素点:1.92 / 10

刀姿

評価作品15点の分布

銘

評価作品15点の銘の種類

販売中

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