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概要·鑑定·指定·作品種別·銘·流派
概要鑑定指定作品種別銘流派
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遅塚久則

Omori Chizuka Hisanori

重要
巻 61, 番 210 · 三所物

遅塚久則

Omori Chizuka Hisanori

評価作品9点

時代Kyōhō–Kansei (1725–1795)時代区分江戸流派横谷>大森伝法Machibori種別刀装具作者コードMUR009
9重要刀剣

概要

遅塚久則(おそづかひさのり)は、享保十年(1725)に江戸に生まれ、寛政七年(1795)に没した。水戸徳川家の支藩である守山藩の藩士であり、有福の家に育ったと伝わる。『守山藩士略伝』によれば、「資性温厚にして謹厳、三代頼寛・四代頼亮の二侯に仕え、小姓となって三十石を給わる」とある。彫金は大森英秀に師事し、二十八歳から刀装具の彫技を始めたとされる。

久則の作風は、赤銅地を高彫、容彫とし、金、銀、赤銅、素銅などを用いた象嵌色絵を多用する点に特色がある。特に孔雀や鳳凰などの鳥類や人物の意匠を得意とし、その表現は細密濃麗である。目貫の造形には独特のものがあり、地金は厚手で肉置がむっくりとし、裏からのだしと表からのへし込みが強調され、腰の部分はくくり込むようになって総体に丸味がある形状となる。鳥の顔は丸彫風に彫り込むなど、一段と立体的に表現される点も特徴として挙げられる。また、小柄や縁頭においては、赤銅魚子地を高彫とし、据紋象嵌色絵や金消象嵌を施す作例が見られる。色絵は丁寧で極彩風の仕立てであり、その緻密さは他の追随を許さないと評される。

久則の作品は、武人の誇りを持って彫技に励み、細密濃麗な象嵌は独歩の域に達して世人の喝采を博したと評される。その作は「賞翫すべき彫法」であり、「色絵丁寧にして極彩風の仕方」であると評され、総体に高彫が効かされ、メリハリのある出来となっている。鳥を題材とした作品においては、濃密な出来となり、彫技も卓抜であり、すぐれて立体感に富む出来となっている。全体的に今にも動き出しそうな躍動感が感じられ、嘴や鶏冠の現実感は筆舌に尽くしがたいと評される。人物の顔を丸彫にして動くようにし、鹿の角を動かすなどからくり人形を思わせる遊び心のある作例も見られ、久則の才智と華麗な彩色象嵌を極めた作として評価されている。

鑑定

三軸の記述:地金(何より赤銅、平地・魚子地ともに、素銅・四分一)×技法(丸味のある容彫・高彫を細密な色絵象嵌で重ね、据紋・金平象嵌を交える)×画題(何より鳥類、孔雀・鳳凰、鶏、鷹に雉子、和漢の人物、獅子)。識別の核は、説明が独特とする厚手で立体的な目貫造形と、独歩の域に達したとされる細密濃麗な彩色象嵌にある。

遅塚久則(享保十〜寛政七)は、水戸徳川家の支藩である守山藩の藩士で、武人のなぐさみ彫として彫技に励んだ江戸後期の金工である。説明は、有福の家に育ち、二十八歳から刀装具の彫技を始め、大森英秀に師事したと伝える。『装剣奇賞』は水戸家中のなぐさみ彫としつつ、その細工は至って精く、画面の色絵分けは一流で、外に及ぶものなしと評する。特色は、独歩の域に達したとされる細密濃麗な彩色象嵌と、独特の目貫造形にある。地金は厚手で肉置がむっくりとし、裏からのだしと表からのへし込みを強調し、腰をくくり込み、顔をほぼ丸彫に彫り込んで動くように見せる。画題は何より鳥類、孔雀・鳳凰と人物を得意とした。

鑑定の決め手

説明は彼の目貫造形を独特とする。地金は厚手で肉置がむっくりとし、裏からのだしと表からのへし込みが強調され、腰の部分はくくり込むようになり、顔は丸彫風に彫り込んで動くように見せる。一段と立体的なこの造形が繰り返しの見どころとされる

説明は、細密濃麗な象嵌が独歩の域に達して世人の喝采を博したと繰り返す。『装剣奇賞』は画面の色絵分けの一流、甚だ細密にして外に及ぶものなしとし、巧みな色金の駆使が繰り返しの賞讃点である

地金

何より赤銅で、平地と魚子地の両様に仕立てる。素銅地も多く、一作に四分一を用い、小柄の裏には哺金を施す。

技法

彫りは丸味のある容彫・高彫を骨格に、多くの色金で細密丁寧な色絵を重ねる。その上に象嵌・据紋・金平象嵌を施し、総体を強い彫りに仕立てる。

金平象嵌

画題(鳥類・人物)

何より鳥類で、説明は孔雀・鳳凰を得意としたとし、本群には鳳凰、親子の鶏、鷹に雉子を彫る。人物には関羽・周倉など唐の人物や福神を表し、画題には獅子も彫る。

鳥類(孔雀・鳳凰・鶏・鷹)

説明が得意とした鳥の画題。鳳凰、親子の鶏、鷹に雉子を表し、顔をほぼ丸彫に彫り込んで動くように見せる。

人物・動物確証はやや弱い

関羽・周倉など唐の人物や福神、画題には獅子を、鳥と同じ厚手で立体的な造形で表す。

画題一覧

銘の変遷

銘の位置
採録銘

資料注記

銘は久則の二字に花押を添え、多くは割際端銘(久則・花押)に切り、また短冊銘とする。三所物の一作には水戸在住を冠する(水戸住久則)。説明(『夏雄彫金談』)は、その姓を刻したものを未見とし、本群では遅塚久則の全形は標題に翻刻されるにとどまり、銘文中に切られた銘ではない。姓「遅塚」は記録によりチヅカ・オソヅカ・オツヅカと訓みが分かれる。彼は守山藩士として三代頼寛・四代頼亮に小姓として仕え三十石を給わり、二十八歳で大森英秀に師事して彫技を始め、三十五歳で一旦やめ、四十歳で復活し、五十二歳で隠居、寛政七年に歿したと記録される。

研究

武人のなぐさみ彫とされつつ、武人の誇りを持って彫技に励んだ水戸守山藩士の彫として記録される

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣9

名工ランク

0.07 (指定作品9点)

作者の上位19%

作品種別

評価作品9点の分布

その他
444%
目貫
333%
三所物
111%
縁頭
111%

銘

評価作品9点の銘の種類

販売中

大森派

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遅塚久則

遅塚久則(Chizuka Hisanori)は、大森派の装剣金工です。

Kyōhō–Kansei (1725-1795)に活動しました。

作風はMachiboriに属します。

遅塚久則の作品には、重要9点が指定されています。