説明

備前一文字 生茎太刀 販売状況:販売中 鑑定書:重要刀剣(第47回 指定:平成13年10月11日) 太刀 無銘:一文字 【寸法】 長さ:72.4 cm(二尺三寸九分) 反り:2.4 cm 元幅:2.8 cm 先幅:1.7 cm 切先長:2.6 cm 茎長:20.2 cm 茎反り:0.1 cm 【形状】 鎬造、庵棟。やや細身で元先の幅差がつき、重ねは尋常。腰反り高く踏ん張りがあり、中切先となる。 【鍛え】 板目肌、地沸細かに付き、細かな地景入り、鮮明な乱れ映りが立つ。 【刃文】 丁子乱れに互乃目交じり。下半は焼頭の出入りが目立ち、上半は焼幅狭まり、比較して穏やかとなる。総じて小模様な作域を呈し、足・葉入り、小沸よく付き、砂流し・金筋かかる。 【帽子】 表は乱れ込み、裏は直ぐ調に丸く返る。 【彫物】 なし 【茎】 生茎、先刃上栗尻。鑢目不明。目釘孔三(うち一つ埋め)、無銘。 【解説】 一文字派は、鎌倉時代初期から南北朝時代にかけて備前国で隆盛を極めた大流派です。その呼称は、茎に「一」の文字を刻む習慣に由来します。銘振りには「一」のみを刻むもののほか、「一」の下に個人の銘を加えるもの、あるいは個人銘のみを刻むものなどが見受けられます。 その作風は、初期においては丁子よりも小乱れが目立ち、総じて古備前の趣を強く残しています。しかし中期に至ると、華麗な丁子乱れの刃文が確立され、地鉄には鮮明な乱れ映りが強く現れるようになります。 本作は無銘ながら、貴重な生茎(うぶなかご)を保っています。やや細身の造り込みに中切先、腰反りが高くついた優美な太刀姿を呈しています。鍛えは板目肌に乱れ映りが鮮明に立ち、刃文は丁子乱れに互乃目が交じり、一文字派の特色がよく示されています。特に刃中には足・葉がよく入り、沸が厚く付き、金筋・砂流しといった働きが豊富で、格調高い優れた出来映えを誇ります。生茎のまま遺された、姿の美しい優品として推奨される一振りです。 ————————————————————— 一文字極め 生茎太刀 刃渡り:72.4 cm 反り:2.4 cm 腰反り高い鎬造りの太刀。地景を交えた板目肌に、極めて鮮明な丁子映りが立つ。匂口深い互乃目丁子乱れに足入り、金筋かかる。福岡一文字は、吉岡、正中、片山などと同様、その拠点となった地名に因んで称されています。

売切れ
Jūyō売切れ

売却済

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仕様

長さ

72.4 cm

反り

2.4 cm

元幅

2.8 cm

先幅

1.7 cm

流派について

Ichimonji School一文字派

3 国宝8 重要文化財12 重要美術品16 特別重要刀剣111 重要刀剣

一文字派は、鎌倉時代初期から南北朝期にかけて備前国に栄えた一大流派であり、古備前に続く備前鍛冶の黄金期を築いた名工群である。この派が一文字と呼称される所以は、茎に「一」の字を刻すことに因るが、銘は「一」の字のみのものと、「一」の字の下に個銘を加えるもの、また個銘だけのものもあり、多様な銘振りを見せる。一文字派の作域は広範にわたり、福岡・吉岡・片山・岩戸などの地に繁栄し、則房・助光・助吉・助茂・助次・助義などの良工を輩出した。同派の作風は、初期は丁子よりも小乱れが目立ち、総じて古備前風であったが、鎌倉時代中期に至って華麗な丁子乱れの刃文があらわれ、地には鮮明な乱れ映りが強調された出来口を展開するようになる。 福岡一文字派は鎌倉時代初期乃至中期に隆盛し、大丁子・重花丁子・袋丁子・蛙子丁子などを焼いて焼きに高低を見せて華やかに乱れた作品を多く遺している。特に「一」の字のみが切られた作は、個銘のあるものよりも一段と丁子に変化があって大模様に乱れ、地鉄の肌合が大きく、肌目の立つ作品が多い傾向にある。地鉄は小板目に杢目を交え、総じてつみ、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入り、乱れ映りが立ち、刃文は丁子乱れに大房丁子・袋丁子・蛙子丁子・互の目・尖り刃などが交じり、足・葉盛んに入り、匂口柔らかく、匂勝ちに小沸つき、金筋・砂流しが頻りにかかるなど、絢爛豪華な作風を示している。片山一文字派は、福岡一文字派の則房が片山に移住して一派が繁栄したもので、地鉄が強く冴え、丁子乱れが福岡一文字派に比して幾分小模様となり、乱れが逆がかり、刃中の足が細かいところに見どころがある。片山なる場所については従来備中国とされてきたが、近年備前国福岡近在の片山ではないかとする説も唱えられており、今後の検討を促している。則房は古来薙刀の名手と伝えられ、片山一文字と伝える薙刀直し造の無銘作が多く遺存している。 吉岡一文字派は、福岡一文字派に次いで鎌倉時代末期から南北朝期にかけて繁栄した。助光・助吉・助茂・助次・助義・助秀などが知られ、「助」の字を通字とする刀工が多く、「一」の字に個銘を添える銘文の例が多く見られるようになる。作風は、福岡一文字の名残のある大模様の乱れのものも稀にあるが、一般には丁子乱れの中に互の目が目立ち、やや小模様となるもの、直刃調に丁子や互の目が交じるもの、直刃に足が入る穏やかなものなどがあり、しばしば逆がかるものも経眠する。地鉄は板目肌がつみ、地沸微塵につき、地景細かに入り、乱れ映りが鮮明に立ち、刃文は小丁子に小互の目が交じり、部分的に逆がかり、小足・葉入り、匂口締まりごころに小沸よくつくなど、福岡一文字派に比べて冴えた作風を展開している。一文字派は、その華麗な丁子乱れと明るく冴えた地刃の美しさによって、鎌倉時代を代表する備前鍛冶の最高峰として、長船派と共に備前物の双璧を成す存在であり、後世に及ぼした影響は計り知れない。

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