作品名:渡河図(とかず) 【概要】 四分一地 竪丸形 小柄穴一 四分一(しぶいち)は銀を約25%含んだ合金で、和名では「朧銀(おぼろぎん)」とも呼ばれます。この素材特有の、気品ある銀灰色が魅力です。作者の政利は伊藤派に属した名工です。本作は、馬に跨り川を渡ろうとする武者の姿を情緒豊かに描いています。 本品は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)による鑑定を済ませております。 ※アンティーク品のため、状態については各写真にて十分にご確認ください。 【鍔(つば)とは】 鍔は日本刀の拳を守るための護具です。上級の武士は、刀身だけでなく鍔をはじめとする美しい刀装具を設えた刀を帯びていました。特に鍔の表側は、街を歩く際などに他者の目に触れやすいため、より装飾性の高い意匠が施される傾向にあります。 【武士にとっての刀装具の重要性】 日本刀の装具には、鍔のほか、目貫(めぬき)、縁頭(ふちがしら)など、多彩な装飾が施されています。日本刀は武器であると同時に、持ち主の個性や信念、アイデンティティを象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンのケースやアクセサリーに近い感覚と言えるかもしれません。 ぜひ写真を拡大してご覧ください。金、銀、銅などを用いた象嵌や、緻密な彫金技術の粋を感じていただけることでしょう。鍔一つとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀身と共に時代を歩んできたこれらの装具は、刀身そのものに匹敵する価値を持つこともあります。一見すると控えめな部品ですが、こうした細部にまでこだわりを持つことこそが、真の「侍の嗜み」と言えるでしょう。 ————————————————————————————————————— 【運営元について】 サムライミュージアムは東京に拠点を置き、侍の歴史に関するアンティークを展示しています。オンラインショップでは、日本文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、刀剣、甲冑、刀装具、伝統工芸品などを取り扱っております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)またはPaypalをご利用いただけます。その他の決済方法をご希望の場合はお問い合わせください。日本円または米ドルでの決済が可能です(価格は日本円を基準とし、米ドル価格は為替レートに基づき自動計算されます)。 【配送について】 通常、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)にて発送いたします。お届けまで通常5〜14日ほど要します。現在、米国およびオーストラリア向けはEMSが一時停止しているため、DHLにてお届けいたします。 EMSまたはDHLでの発送が可能な地域については、国際配送料を無料とさせていただきます。 発送後、追跡番号をメールにてお知らせいたします。有効なメールアドレスを正しくご入力ください。 ※社会情勢の影響により、配送に遅延が生じる場合がございます。詳細はお気軽にお問い合わせください。 【状態の確認方法】 細部までご確認いただけるよう、高解像度の写真を掲載しております。別角度からの写真をご希望の場合は、お気軽にご連絡ください。ご納得いただいた上でご購入いただけるよう、誠心誠意対応させていただきます。 【鍔の鑑賞について】 鍔は刀装具の一部ではありますが、最も存在感のある部位の一つです。刀身とは異なり、手入れや取り扱いのリスクが比較的少なく、保管場所も取りません。そのため、初めて刀装具を収集される方にとっても、非常に親しみやすい美術品と言えます。







正利
江戸
在銘
保存 (NBTHK)
鐔工 · 武蔵
現在2点販売中
鐔工 · 武蔵
現在52点販売中
伊藤派は武蔵国江戸神田を拠点とした金工の一派で、初代正長(元禄頃~享保十二年没)が宝永七年に将軍家宣に拝謁し、公儀お抱え鍔師に任ぜられたことに始まる。歴代当主はいずれも「正」の字を通字とし、十代にわたって鍔・小道具の制作を続けた。二代正恒は糸透かしと呼ばれる精緻な糸鋸透の技法を開発し、「武州住正恒」と銘する打刀拵では鐔・縁頭を同作とし、七宝・螺鈿・金打込を駆使した統一的な拵を手がけている。十代にして最後の当主となった伊藤勝見(文政十二年〈一八二九〉生、明治四十三年〈一九一〇〉没)は、十二歳で田中清寿の門人となり、弘化元年に師家の養子となって清重と名乗った。若くして法橋に叙され、師父から東竜斎の号を許されたが、清寿と不仲になって田中家を離れた後、柴田是真に蒔絵を学んだ。万延元年三月に伊藤正広家と養子縁組して正隆と名乗り、伊藤家十代目を継承、三十歳後半に勝見と改名した。金工の鍛錬に是真門下の蒔絵の薫陶が加わり、勝見の色金への鋭敏な感覚に結実した。 伊藤派の作風は、象嵌と色絵を的確に用いた精密な彩色金工を最大の特色とする。鉄・四分一・朧銀・赤銅の地板に、高彫・鋤出高彫・片切彫・毛彫といった多彩な彫技を駆使し、金・銀・素銅・緋色銅・真鍮など多種の色金による象嵌色絵を施す。正恒の拵作品では赤銅魚子地に高彫色絵の栗形・返角を配し、鐺には金地に桜花文を打込む手法が見られ、「すべてに取り合せがよく、当時の武士の好尚がうかがえる」と評される。勝見の作品では、鳥羽僧正に因む鳥獣戯画蛙合戦図・蝦蟇仙人蛙合戦図・大聖不動明王図など物語性・信仰性の強い図柄が好まれ、いずれも「高彫から片切毛彫を駆使した抜群な彫技」と「的確で優れた象嵌色絵」が一体となった画面を構成する。小柄においても牡丹に胡蝶を金・銀・緋色銅など多彩な色金で豊かに表現し、「発色の良い色金の象嵌技術は勝見の本領が存分に発揮され」た入念作と称される。据文象嵌・布目象嵌・消し込み象嵌など技法の使い分けも巧みで、清寿門下の伝統を踏まえつつ独自の境地を拓いた。 伊藤派は元禄から明治に至るまで江戸の鐔工として高い水準を維持した一門である。参勤交代を通じて各国の武士がその作品を求め、伊藤鐔は全国に広まった。説示において勝見の作品は繰り返し「真骨頂を示す優品」「勝見の本領が存分に発揮された」と評価され、蛙合戦図鐔については「諧謔な図を昇華させた鐔」と、物語画を金工芸術の高みに引き上げた点が特筆されている。絵画的な構図力と高度な彫金・象嵌を融合させ、信仰や文学の主題を鐔上に再現し得た伊藤派は、幕末金工史において独自の位置を占める。
銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
作品名:渡河図(とかず) 【概要】 四分一地 竪丸形 小柄穴一 四分一(しぶいち)は銀を約25%含んだ合金で、和名では「朧銀(おぼろぎん)」とも呼ばれます。この素材特有の、気品ある銀灰色が魅力です。作者の政利は伊藤派に属した名工です。本作は、馬に跨り川を渡ろうとする武者の姿を情緒豊かに描いています。 本品は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)による鑑定を済ませております。 ※アンティーク品のため、状態については各写真にて十分にご確認ください。 【鍔(つば)とは】 鍔は日本刀の拳を守るための護具です。上級の武士は、刀身だけでなく鍔をはじめとする美しい刀装具を設えた刀を帯びていました。特に鍔の表側は、街を歩く際などに他者の目に触れやすいため、より装飾性の高い意匠が施される傾向にあります。 【武士にとっての刀装具の重要性】 日本刀の装具には、鍔のほか、目貫(めぬき)、縁頭(ふちがしら)など、多彩な装飾が施されています。日本刀は武器であると同時に、持ち主の個性や信念、アイデンティティを象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンのケースやアクセサリーに近い感覚と言えるかもしれません。 ぜひ写真を拡大してご覧ください。金、銀、銅などを用いた象嵌や、緻密な彫金技術の粋を感じていただけることでしょう。鍔一つとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀身と共に時代を歩んできたこれらの装具は、刀身そのものに匹敵する価値を持つこともあります。一見すると控えめな部品ですが、こうした細部にまでこだわりを持つことこそが、真の「侍の嗜み」と言えるでしょう。 ————————————————————————————————————— 【運営元について】 サムライミュージアムは東京に拠点を置き、侍の歴史に関するアンティークを展示しています。オンラインショップでは、日本文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、刀剣、甲冑、刀装具、伝統工芸品などを取り扱っております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)またはPaypalをご利用いただけます。その他の決済方法をご希望の場合はお問い合わせください。日本円または米ドルでの決済が可能です(価格は日本円を基準とし、米ドル価格は為替レートに基づき自動計算されます)。 【配送について】 通常、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)にて発送いたします。お届けまで通常5〜14日ほど要します。現在、米国およびオーストラリア向けはEMSが一時停止しているため、DHLにてお届けいたします。 EMSまたはDHLでの発送が可能な地域については、国際配送料を無料とさせていただきます。 発送後、追跡番号をメールにてお知らせいたします。有効なメールアドレスを正しくご入力ください。 ※社会情勢の影響により、配送に遅延が生じる場合がございます。詳細はお気軽にお問い合わせください。 【状態の確認方法】 細部までご確認いただけるよう、高解像度の写真を掲載しております。別角度からの写真をご希望の場合は、お気軽にご連絡ください。ご納得いただいた上でご購入いただけるよう、誠心誠意対応させていただきます。 【鍔の鑑賞について】 鍔は刀装具の一部ではありますが、最も存在感のある部位の一つです。刀身とは異なり、手入れや取り扱いのリスクが比較的少なく、保管場所も取りません。そのため、初めて刀装具を収集される方にとっても、非常に親しみやすい美術品と言えます。







正利
江戸
在銘
保存 (NBTHK)
鐔工 · 武蔵
現在2点販売中
鐔工 · 武蔵
現在52点販売中
伊藤派は武蔵国江戸神田を拠点とした金工の一派で、初代正長(元禄頃~享保十二年没)が宝永七年に将軍家宣に拝謁し、公儀お抱え鍔師に任ぜられたことに始まる。歴代当主はいずれも「正」の字を通字とし、十代にわたって鍔・小道具の制作を続けた。二代正恒は糸透かしと呼ばれる精緻な糸鋸透の技法を開発し、「武州住正恒」と銘する打刀拵では鐔・縁頭を同作とし、七宝・螺鈿・金打込を駆使した統一的な拵を手がけている。十代にして最後の当主となった伊藤勝見(文政十二年〈一八二九〉生、明治四十三年〈一九一〇〉没)は、十二歳で田中清寿の門人となり、弘化元年に師家の養子となって清重と名乗った。若くして法橋に叙され、師父から東竜斎の号を許されたが、清寿と不仲になって田中家を離れた後、柴田是真に蒔絵を学んだ。万延元年三月に伊藤正広家と養子縁組して正隆と名乗り、伊藤家十代目を継承、三十歳後半に勝見と改名した。金工の鍛錬に是真門下の蒔絵の薫陶が加わり、勝見の色金への鋭敏な感覚に結実した。 伊藤派の作風は、象嵌と色絵を的確に用いた精密な彩色金工を最大の特色とする。鉄・四分一・朧銀・赤銅の地板に、高彫・鋤出高彫・片切彫・毛彫といった多彩な彫技を駆使し、金・銀・素銅・緋色銅・真鍮など多種の色金による象嵌色絵を施す。正恒の拵作品では赤銅魚子地に高彫色絵の栗形・返角を配し、鐺には金地に桜花文を打込む手法が見られ、「すべてに取り合せがよく、当時の武士の好尚がうかがえる」と評される。勝見の作品では、鳥羽僧正に因む鳥獣戯画蛙合戦図・蝦蟇仙人蛙合戦図・大聖不動明王図など物語性・信仰性の強い図柄が好まれ、いずれも「高彫から片切毛彫を駆使した抜群な彫技」と「的確で優れた象嵌色絵」が一体となった画面を構成する。小柄においても牡丹に胡蝶を金・銀・緋色銅など多彩な色金で豊かに表現し、「発色の良い色金の象嵌技術は勝見の本領が存分に発揮され」た入念作と称される。据文象嵌・布目象嵌・消し込み象嵌など技法の使い分けも巧みで、清寿門下の伝統を踏まえつつ独自の境地を拓いた。 伊藤派は元禄から明治に至るまで江戸の鐔工として高い水準を維持した一門である。参勤交代を通じて各国の武士がその作品を求め、伊藤鐔は全国に広まった。説示において勝見の作品は繰り返し「真骨頂を示す優品」「勝見の本領が存分に発揮された」と評価され、蛙合戦図鐔については「諧謔な図を昇華させた鐔」と、物語画を金工芸術の高みに引き上げた点が特筆されている。絵画的な構図力と高度な彫金・象嵌を融合させ、信仰や文学の主題を鐔上に再現し得た伊藤派は、幕末金工史において独自の位置を占める。
銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.