説明

小柄・笄 赤銅魚子地 金文 裏哺金 目貫 金無垢地 容彫 金陰陽根 図譜 「河野春明の作風は柳川に学んだ絵風彫刻が基にあるが、江戸趣味に溢れた瓢逸さも見られ、時流に迎合した。この倶利伽羅三所物は、その画題、彫法共に後藤家を念頭において、入念に製作されたもので、見事な出来栄えである。 銘文の法眼春明(花押)は文政年間、彼の壮年期に僅かに見られるもので通常は春明法眼(花押)と切っている。」 春明は天明七年生まれ、柳川直春に学ぶも後藤家の作風を目標に、品格ある作を残し、幕末期後藤一乗と並び称される上手です。また、春明門からはもう一人の幕末の名工田中清俊を輩出しています。 前半期の春明は、精巧確実な工法で、鏨行は優美で品位高く、他の町彫工の追随を許さぬ妙味があります。また後半期の作は、旅を好み全国各地を訪れながら、幕末の頽廃的で洒脱な雰囲気の作を好んで製作し、違った魅力の作を残しています。 この三所物は、後藤本家にも負けぬ見事な彫技で魅了し、東の春明、西の一乗と謳われ、法眼を賜った間もない頃の壮年期の最高作です。 落とし桐箱 たとう箱入り こちらの商品の価格はお電話またはメールにてお問い合わせ下さい 商品番号:VT-031 鐔:三所物 倶利伽羅龍図 小柄・笄 銘:法眼春明(花押) 目貫 割銘:法眼・春明 第二十九回重要刀装具指定 刀装具町彫名品聚成 所載品

三所物:倶利伽羅龍図

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三所物

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作者について

Yanagawa Haruaki春明

18 重要刀剣

河野春明は、天明七年(1787年)に江戸で生まれ、横谷系の柳川直春に入門した。はじめ春任と名乗ったが、文化年中に春明と改名している。文政四・五年頃に法橋に任じられ、間もなく法眼に叙せられた。同時代に活躍した後藤一乗と並び称される江戸金工の代表者の一人であり、その活躍範囲は江戸に留まらず、文政頃には東北や北関東に遊歴して作品を遺し、晩年の嘉永・安政年間には越後地方に遊び、同地で歿している(安政四年没)。作には「於東羽亀ヶ崎」や「遊北越」などと添銘したものも見受けられる。多くの門弟を養育したことも特筆される。 春明の作風は、師である柳川直春の彫法を基盤としつつも、後藤家の作風を理想とした重厚な刀法が認められる。いわゆる「鳥の濡れ羽色」と称された良質の赤銅を用い、燦然たる金色をはじめとする種々の色金を駆使した色彩感覚に優れ、写実風の端麗な画面を示す高彫色絵の技法に長けている。赤銅魚子地の作品が多く、金、銀、赤銅、素銅、四分一などの色金を高彫や容彫で効果的に配し、金平象嵌などの技法も用いている。また、四分一石目地や四分一磨地といった地金も用いる。画題は人物、動物、故事など多岐にわたり、洒脱でユーモアを含んだ作風も特徴である。添えられた箱書から竜獅堂に所蔵されていた作品も確認できる。 春明の作は、江戸趣味に溢れた瓢逸さも見られ、時流に迎合した作風も有する。その作風は、横谷宗珉、後藤家という源流を基礎としつつ、独自の作域を見せている点に、幕末金工の一偉人たる所以がある。西の後藤一乗に対し「東の春明」と称され、その高い技術と芸術性は高く評価されている。

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